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エルフの指導者  作者: 月光皐月
第1章 準備
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第25話

祝25話!

自衛団員は周囲を警戒しつつも進む。それを俺は馬の上から眺めていた。

「ハインツさんあとどれ位でミナントに着けますか?」

「このままですと5日ほどでしょうか?」

徒歩2日の所を倍以上の時間をかけて進むと答える。

「あの、それじゃああんまりにも遅いのでもっと早く行けませんかね?」

「ご命令とあらばいたしますが、ミンスター様の安全が」

(やっぱり重い。どうしたんだろう。前まではこんなにじゃなかったのに、もしかして狼の獣人達に感化させられたのか)

「じゃあ命令だ。2日で着くようにしなさい」

「はっ!総員プランCに移行」

「プランCって。一体いくつプランがあるんだ」

「7つであります」

「たかだか2日程の距離でそんなに必要かね」

「何をおっしゃいますか。必要でありましょうもしもの事が起こってしまったらどうするのですか」

「考えすぎだ。やるにしたって早すぎる」

「そうでしょうか?」

そんな事を話していると日が傾き始めた。

「そろそろ野営の準備を始めよう。頼めるか?」

「かしこまりました。お任せください」

そう言うと、何人か毎にグループを作らせそれぞれ分業させた。第1グループは薪を集めさせてから就寝用のテントを張らせ、第2グループには夕食を準備させ、第3グループには周囲警戒させた。

「ミンスター様準備出来ましたのでこちらへどうぞ」

「ありがとう」

「夕食の方も中にご用意してあります」

「そうか」

テントの中に入ると1人用のテーブルにイス、ベットなどがありそこそこの広さだった。

「ここまで用意してもらえるのか。里長って凄いな。ちなみに今夜の夕食は?おぉ今日はビーフシチューか」

まだ寒さが残る春の夜。そこで温かい食事が出てくることはありがたい。

「さて食べようか」

食事が終わりミナントに着いてから行われる交渉について考えをまとめる。

(今回の交渉は大変重要になる。"我が里の興廃この一手にあり"と言っても過言ではない。んで、今回の交渉でメインとなるのは独立を確保できるかだ。しかしドナルド執政官の話によるとそれは厳しいかもしれない。その事からどこまで譲歩できるかを決めておかなければならないだろう。我が里が譲歩出来ないのは以下の点だ。

・奴隷として里の者を差し出す

・過度な税金

・平等な裁判権

・関税自主権

・里の者に対し交渉相手国への兵役

・里の技術の禁輸


里の者を奴隷として差し出すなんてもってのほかだし、意図的に重税をかけたり人攫いの罪を軽くされて半推奨状態で奴隷にされても困る。関税を操作されたり里の若者を兵役で持ってかれて経済が壊されるのも困る。また里の技術というよりは俺の知識や技術を守り優位を保つ、しいては里を護ることになるだろう。


ここさえ守り切れれば大丈夫だと思うんだが相手は交渉のプロがやって来るかもしれない。いや来るに違いない。対してこっちは素人だ。だからこうして目標を定めておくことは有用だろう。さてそろそろ就寝するか)

少し硬い旅用のベットに寝て夢の世界へと入っていった。

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