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エルフの指導者  作者: 月光皐月
第1章 準備
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第16話

ただ、文明の割に計算が出来ないというだけの話。

掛け算ってすげぇ。

そして翌日。準備を終えた俺はカチューシャがくるのを待つ。

「待たせたー?」

「おっ来たか。早速始めていいか?」

「良いよー」

「じゃあこのイスに座ってくれ」

「わかったわ」

彼女を黒板の前に置いたイスに座らせる。

「じゃあ始めるぞー」

塾の講師を彷彿させる言葉使いをする。

(まあカチューシャにはわからないだろうが)

「待って、アドルフなんか変」

彼女が思わず笑ってしまった。

「ほらそこぉ、笑って無いで話を聞け」

「だから、それやめて」

腹を抱えて笑っている。

「わかったって。じゃあ始めるぞ」

「ちゃんとやってよね」

「はいはい。まずは前に聞かれた2つについて説明しようか。最初は属国について。属国っていうのは他の国から支配を受けてたりする国とかだな。植民地ともいうな。で次に奴隷。これは人ではなく物として扱われている人達の事で市場とかで売買されてたりする。そうなるのは身売りや罪人、人さらいとかだ。だからこれから十分気を付けろよ?」

「私だったら大丈夫だって」

「まぁそれは置いといて、さっき売買されてるって言っただろ?」

「言ってたね」

「その値段としては


奴隷

獣人 子供 女 金貨15枚

獣人 子供 男 金貨20枚

人間 子供 女 金貨20枚

人間 子供 男 金貨30枚

獣人 大人 女 金貨50枚

獣人 大人 男 金貨70枚

人間 大人 女 金貨70枚

人間 大人 男 金貨100枚


くらいだったな」

「金貨15枚とか言われてもイマイチわかんない」

「そうだなぁ、金貨15枚は大体パン1500斤分くらいだな」

「えぇ!金貨ってそんなにすごいの!」

「そっちかよ」

突っ込まずにはいられなかった。

「そっちって?」

「いや分かってないなら良いや。でこの金貨っていうのは分かってはいるだろうが物と交換する為に必要となってくるものだ。ここで言っている金貨はこの大陸にあるスリシア公国っていうとこが作っている金貨でこの辺りで1番使われている奴だ」

「でもなんで国によって違うお金を使ってるの?」

「あぁ〜、それは他の国から自分の国の経済を護る為だ」

「じゃあなんで全部の国が造らないの?」

「それはな、お金を造るにはそれなりの力と技術が必要なんだよ」

「なんで?」

「お金を造ったとしても、国に力が無ければいつ国が滅んでそのお金が使えなくなるか分からないだろ。それにある程度の技術が無いと誰かがニセモノを造って儲けちゃうもんね」

「なるほどねぇ。分かった」

「ではここからちゃんとした授業を始めるぞ」

「ちゃんとした授業って。じゃあ今まで何だったの?」

「簡単な質問解説だな。ここからは難しくなるぞ」

「分かった。頑張る」

「まずは計算からだ。これは今後必須になるぞ。じゃあ1+1は?」

「何、ふざけてるの?バカにしないで1+1は2に決まってるじゃない」

「まぁ待て確認だ確認。じゃあ3+6は?」

「9よ」

「そうだな。次は2+2+2+2は?」

「うーんと、2+2が4で4+2が6だから...8!」

「合ってるぞ。じゃあ9+6は?」

「えーっと......わかんないどうやるの?」

「わかんないかぁ。それじゃあ9は3何個分?」

「んーっと3個分」

「そうだ。じゃあ6は?」

「んー2個分」

「じゃあ3を3個分の9と3が2個分の6を足したら?」

「そういうことね。あーっと、15だ!」

「正解。じゃあ2×6は?」

「"かける"?かけるって何?」

「これは2が9個分。つまり2+2+2+2+2+2っていうことだよ」

「なるほど、じゃあ.......12だ」

「そう正解だ」

こうして楽しい楽しい小学校低学年の算数をひたすらするだけで1日が終わった。

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