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エルフの指導者  作者: 月光皐月
第1章 準備
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第14話

(さてハインツさんに言ってものの銃は結構ギリギリだな)

日々コツコツ作ってきたものの1日に限度というものもある

「カチューシャ、今どれ位銃があるか分かるか?」

「確か18丁だね」

「25丁は間に合うか微妙だな」

俺が1日に創れるのは2丁、頑張って3丁だ。

「ドワーフ達の協力が得られれば、生産が出来そうなんだがな。しょうがない、やれる事だけはやろう」

「頑張ってね。私にも手伝える事があったら言ってね」

「ありがとうカチューシャ。悪いが頼む」


3日目の夕方にギリギリ数を揃え、ハインツさんの家へと運ぶ。


ここで銃の仕組みについて説明しておこう。

銃はドライゼ銃(またの名をツンナール銃)をモデルにしており、発射方式は魔力充填式に改造。具体的には火薬に代わって世界樹の枝に魔力を暴発寸前まで溜めたものを用いている。引き金をひくときに魔力を少し込めれば爆発し、それによって弾丸が発射される。射程は世界樹の枝の長さによって変わるが大体600mと火薬式よりも短くなっているが、属性魔法よりも3倍近い射程を持っている。弾丸は1発1発手作りだが。


話を元に戻そう。

完成させた銃はその日の内にハインツさんの家に運び込んだ。

「これがその武器とやらですか?」

「ええ。これは"イ式狙撃銃"とでもしておきますか。で使い方なのですが、このように....(以下ボルトアクション銃の説明)

このボルトハンドルをおこしてから引いて弾薬を装填して、元に戻すと。その後は構えて魔力を込めながら引き金を引くと撃てます」

「なるほど。して、利点は?」

猛禽類のような目付きでハインツさんが聞いてくる。

「射程が属性魔法の3倍です。しかし発射まで多少時間がかかりますし、弾薬は有限です。そもそもこの銃は手作りの為、替えが無いので大切に扱って下さい」

「分かりました。では、明日から早速訓練に使っていきたいと思います」

「ではお願いします」

「訓練を見学にいらっしゃいますか?」

「ええ是非とも」

「では明日の朝に家の前に来て頂けますでしょうか?」

「分かりました。明日の朝にまた来ます」


ハインツさんの家を出て真っ直ぐ家へと帰る。

「思ったほど時間がかからなかったな」

そう思いつつドアを開けて家に入るとカチューシャが

「おかえり。ご飯作っておいたわ」

と言った。

「わざわざありがとうな」

「別にあんたの為じゃなくて、私がお腹すいたから作ったんだからね」

顔を真っ赤にして彼女は言う。

「分かった分かった。飯にするぞ」

「絶対分かってないでしょ!」

怒った顔をこちらに向ける。向かいあったまま数秒たつと、可笑しくなって笑った。お互いに笑った。そうして食事が始まった。


「今日のご飯は美味しそうだな」

「当たり前でしょ。私だってお母さんに習ったりして頑張ってるんだから」

「そうなのか?意外だな」

「なんでよ?」

「いや、お前が体を動かす事以外に興味を持つとは思わなかったから」

「私をバカにしてるの!?」

「悪かったって。でもな、散々人前では呼び方に気をつけろと言ってもやらかすし、釣りの時だってそう。小さい頃と全く変わってないじゃないか」

「良いでしょ別に。それが私なんだから」

「確かにな。小さい頃から変わらない、それがお前の魅力かもな」

「つまり、私は子供っぽいって言う事?」

「そう言う事」

「やっぱりバカにしてる!」

カチューシャは怒っているが俺は楽しくて仕方がない。いつまでもこんな平和な日が続けば良いのに。

「ちょっと、聞いてるのアドルフ!」

予定話よりかなり遅れてるなぁ。

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