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三話
あと一つのストライクで山田工業高校は甲子園だ
吉岡はマウンド上で深呼吸をした
しかし 吉岡も人間だった
連戦連投の疲れからか甘いコースにいってしまった
井上は流石にゼットハイスクールのトップバッターだけにそれを見逃さなかった
井上の打球はピッチャー強襲… 打球は吉岡の右肩に当たった
吉岡の右肩は赤く腫れ上がり 投球どころではなかった
あと一球だった
山田工業高校に控え選手はいない
吉岡が他の守備についても このゼットハイスクールのバッターに対して投げられるピッチャーなど存在しない
サヨナラ2ランホームランは誰が投げても同じ結果だ
吉岡は右肩を押さえながら児玉に言った
「児玉 あとは頼んだぞ お前の最高のピッチングで甲子園に行こう お前の練習の成果を見せてくれ 」
児玉は吉岡を少しでも休ませる時があるならと ピッチング練習を練習後 一人でしていたのだ