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帝國の覇道  作者:
2/4

二話

誤字、脱字の報告はください。優しい感じで。

〜1935年3月17日午前10時半〜

〜東京某所〜


「なんだと?日本の所属であって、帝國海軍所属でない艦船が沖縄付近の海域に現れただと?ふざけているのか?もし嘘なら軍法会議ものだぞ?」

この日、帝國海軍軍令部総長伏見宮博恭王は、前日にドイツが再軍備宣言をしたため、その対応のために開かれた御前会議に出席していた。しかし、会議途中に沖縄方面を哨戒中だった戦艦山城から緊急回線が届いた。

最初は、平時なのに何度も送られてくる通信に、何か重大な事件が起きたかと驚いたが、いざ蓋を開ければ意味のわからない内容の通信だった。

しかし内容をさらに聞くと、『所属は海上自衛隊』だとか『今から80年後の未来から来たらしい』だとか『アメリカやドイツなどでは作ることができないであろう先進技術を持っている』という俄には信じることができない報告が次々に来た。

そして、最後に、戦艦山城艦長南雲大佐が「艦長に会って、陛下や陸海軍首脳部の方々にも話しをきいてもらいたい。自分が全責任を負うので。」という報告が来た。

この報告に、伏見宮は南雲の気迫あふれる言葉に驚き、すぐさま陛下や陸海軍首脳部を集めた。



〜1935年3月17日午前9時〜

〜沖縄近海〜

「これが戦艦かでかいな,,,,,」

「そうですね,,,,私たちが生まれた時にはもう戦艦はなかったですからね。」

今回の会談には「あきづき」艦長の三島と副長の山内が出席することになった。乗船するため、ボートで近くまで行き、戦艦の巨大さに驚いているのだ。

戦艦山城は大東亜戦争(太平洋戦争)においては第一艦隊第二戦隊に編入され第二戦隊が解隊されるまでの間主力の戦艦部隊の一隻として作戦に従事した。その後1944年(昭和19年)9月10日に捷一号作戦警戒が発令される、山城は再編された第二艦隊第二戦隊へと編入され、西村中将の座乗する旗艦となり、第一遊撃部隊第三夜戦部隊としてレイテ沖海戦投入されたが最後はスリガオ海峡における米艦隊との夜間水上戦闘にて撃沈される事となった。


その後、無事に甲板までつくことができ、出迎えてくれた乗員はしっかりと敬語を使い、会談場所に案内をしてくれた。会談場所には南雲艦長がおり、こちらを訝しげに見ていた。ちなみに、乗船する時に武装は取り上げられている。

簡単に挨拶を済ませると、南雲艦長のほうから話を切り出してきた。

「早速ですが、あなたたちは日本海軍のどこの所属でありますか?我々の方でも調べましたが、貴艦と同型の艦はありません。また、このような形の艦船は米国や英国などもないはずです。なぜ突然現れたのかお話願いたい。」


三島は現状起こっている事態を正直に伝えた。

我々は日本海軍ではなく日本国の国防組織である海上自衛隊の潜水艦であること、未来からきたことを告げた。

未来から来たという発言に、南雲艦長をはじめとした船員は、冷めた視線をおくった。

だが、三島が次に取った行動によって南雲艦長らは驚愕した。

三島は、あらかじめ持ってきておいたパソコンで『自衛隊の歴史』『日本の歴史』といった各20分程度の映像をみせた。

今の時代ではあり得ない、繊細な色彩映像が流れていることに南雲艦長らは驚いたが、自衛隊という組織そのものについても驚愕の表情でパソコン画面を見つめていた。


まず、彼ら(三島ら)の言っている自衛隊という組織は日本がアメリカとの戦争に敗れ、後にソビエトなどの共産陣営と対立した、アメリカが旧日本軍人らに若干の武器の保有を認めた警察予備隊を組織させ、朝鮮戦争後、この組織が国防を主体とする軍と同じ能力を保持する軍事組織「自衛隊」を発足させた。

陸や空もそれぞれ防衛を主体とした「陸上自衛隊」「航空自衛隊」が組織された。


「どうでしょうか、信じてもらえますでしょうか?」


その後、南雲艦長はこの情報を軍令部の伏見宮総長に伝え、伏見宮総長の助けもあり、横須賀海軍基地への停泊許可がおり、三日後に陛下や陸海軍首脳陣も含めた緊急御前会議が開かれることになった。



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