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アンチューサ  作者: クロス
プロローグ
2/60

プロローグ(続き)

 ……空気が、わずかに揺れた。


 どこかで誰かの足音がした気がして、少年はゆっくりと顔を上げる。

 誰もいない。

 それでも、確かに何かが近づいてくる気がした。


 この静寂の向こうで、何かが動き始めている。


 過去か、未来か、それとも――運命そのものか。


 少年は立ち上がる。

 もう一度、青い花に目を向けた。


 その花は、壊れた世界の中で、たしかに咲いていた。

 誰かを待つように。何かを知っているように。

 そして、その名を、物語の名を――


 「……これは」


 少年は言葉を繋いだ。

 誰に向けるでもなく、ただ空に向かって。


 「……これは、7匹の物語」


 その言葉を最後に、夜がゆっくりと明けていった。


 ――記憶の奥底に沈んだままの真実。

 ――名前と姿を奪われた“獣”たちの、遠く深い約束。


 物語は、今、再び動き出す。

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