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炎の街防衛戦 前編

おにくと申します(*>∀<)ノ♪

前編ってことは中編後編があるということなんですね

「大変だ!森の方から大勢の魔物が!」

 俺は宿屋に駆け込み、状況を共有した。シェルンはぶつぶつ呟きながら考え込んでいるようだ。

「まさかあの幹部の……?」

「ギャラとユキは今買い出し中だ。合流するまでここで待とう」

 ダリアは冷静に指示を出す。しかし、俺はその判断に納得できなかった。それはダリアが魔王軍の刺客である疑いがあるからというだけではない。

 すぐにでもこの街を救い出すために動くべきだと思っているから。この街を失わないために。

「俺は一人でも行くよ」

「待て、マサヨシ!」

 ダリアが引き留めようとする前に俺は走り出していた。気持ちよかった夜風は今は俺の身体を引き裂こうとしているような鋭さを持っていた。

 門の前まで来た頃には、魔物がすぐそこまで来ていた。兵士たちが応戦しているが、侵攻を止めるまでには至っていない。

「絶対守る!」


「待て、マサヨシ!」

 追おうと外に出たが、すでにマサヨシの姿は見当たらない。

 まずい。一番厄介な勇者を行かせてしまった。

 いや、落ち着け。マサヨシ一人で何ができる?ギャラとユキは帰り道に足止め用の魔物を仕込んだから時間は稼げるはず。ウィンディとシェルンは俺の言霊で止められる。

 大丈夫だ。多少の失敗で崩れるような計画は組まない。

「シェルン、ウィンディ。俺たちだけでもここに残ろう。この街の兵士は強いし、二人が帰ってくれば魔物の軍勢なんて怖くない」

 ウィンディは言霊が効いたようで、眠たげな表情でベッドに座っていた。しかし、シェルンは力強く立ち上がった。無意識に俺の言霊に抵抗している。

「私は行きますよ。マサヨシ様が行かれるのなら」

「少人数で行っても死ぬだけだ。ここは二人を待つべきだ」

「大丈夫です。マサヨシ様が守ってくださいます。だから私も、マサヨシ様を守りに行くんです」

 そう言ってシェルンは宿屋を飛び出した。

「どうしてそんなに……」

 俺はわからなかった。どうしてあの男をそんなに信じられるのか。勇者だから?仲間だから?いくら考えてもわからなかった。

 知りたい。そう思ってもしょうがない。ターゲットに情を抱くなどおかしい。俺はあの二人を止めなければいけないんだ。

「どうすりゃいいんだよ!」

 俺は門の方へ走り出した。


 俺が戦い始めて何分か経ち、戦況は未だ不利な状態にあった。俺がなんとか食い止めようとするが、やはり一人にできることには限界がある。魔物の軍勢はジリジリと詰め寄ってきていた。

 カァンという金属音と共に俺の腕は跳ね上げられ、オークの斧が俺の身体を捉える。諦めかけたそのとき。

 後ろから飛んできたナイフがオークの額に命中した。これはシェルンのナイフだ。

「その者に聖なる光を。"カゴアレ"――アルヒール」

「サンキューシェルン。まだいけるか?」

「はい。マサヨシ様は私が守ってみせます」

 シェルンが後ろにいると、守ってくれるという安心と守ってみせるという決意が俺を支えてくれる。

「いくぞ!」

 俺とシェルンの連携で魔物の軍勢を少しずつ押し返していく。これならいける。そう思った瞬間。

「マサヨシ、様……」

 後ろでバタンと倒れる音がした。急いで振り返るとそこには、腕にナイフが刺さったシェルンとナイフを複数持っているダリアがいた。

「ダリア、お前!ぐっ……」

 走り出そうとしたときには、ダリアのナイフが腿に刺さっていた。身体が上手く動かない。

「そのナイフには麻痺毒が塗ってある。たとえ勇者でも三十分は動けない」

 ダリアがシェルンを担いで近付いてくる。そして俺も担がれて、ダリアは森の奥へ進んでいった。

どうでしたか?

ダリアはいったいどこへ向かっている……?

次回も炎の街防衛戦!お楽しみに!(っ ॑꒳ ॑c)ワクワク

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