炎の街フラム
おにくと申します(*>∀<)ノ♪
「というわけで雪月花、旅に出るべきだと思うのですよ」
緊急で開かれたパーティ会議でシェルンが提案した。
「唐突だな。でもたしかに俺たちはここに長いこと留まっているしな」
「そろそろ飽きちゃったよね。マサヨシはそうでもないかもだけど」
ギャラとウィンディは前向きだ。一方ユキは黙って目を閉じている。
「俺もいいと思う。ここはいい街だけどそろそろ外に出てみたいし」
「では、行き先を決めましょう。ここからなら炎の街フラムがいいと思うのですが、どうでしょうか?」
炎の街フラム。観光名所として人気の街。飲食店で出されるほとんどの料理はこの街発祥らしい。フラムにしかない料理もあるそうだ。
「異議なしだ」
「僕もOK。お酒も美味しいもんね!」
「そこにしよう」
「では、次の行き先はフラムに決定です!」
俺たちは旅の支度を整え、翌日出発した。移動には馬車を使うそうだ。
「馬車っていいよね。風になってるって感じする」
「なんかわかる気がするわそれ。移り変わる景色に頬撫でる風、荒れた道を通る度揺れる視界。趣があるわ」
「ユキって吟遊詩人向いてるんじゃない?」
「ちょっと、バカにしてるの?」
「なんでよぉ褒めてるじゃん!」
ウィンディとユキの漫才を見ながら馬車に揺られていたら、いつの間にか目的地に着いていた。
「冒険者カード準備しとけよ」
ギャラは頼りになるな。
俺たちは馬車を降りて門を潜った。
「では『炎のような闘志を胸に』」
門番さんの決まり文句。かっこいいなぁ。
「王都でもそうだったけど、街ごとにスローガンみたいなものがあるの?」
「はい。「合言葉」と呼ばれていて街を象徴する言葉です。ここフラムは料理が有名ですが、戦も強いんですよ。その名残で『炎のような闘志を胸に』という合言葉なのです」
いいなそれ。心に格言があれば辛い状況も乗り越えられる。実際俺もそうだ。
「ここがフラム……!」
門を潜ったときからいい匂いが鼻を刺激していた。街並みは中華街のようだった。王都ほどではないが様々な種族が街を歩いていた。炎の街と言われるに相応しい熱気がたしかにある。
「新しい旅……よし!」
俺たちは炎の街にたどり着いた。
どうでしたか?
今回はちょっと短めになってしまいました……
次回はフラムを堪能します!お楽しみに!(っ ॑꒳ ॑c)ワクワク




