なりたいもの
おにくと申します(*>∀<)ノ♪
めっちゃおやすみしたけど逃げてはないからセーフ
コンコンコンッと控えめなノックの音が鳴る。
「どうぞ」
「失礼しますマサヨシ様」
宴が終わってから皆はすぐに眠りについた。俺とシェルン以外は。シェルンは宴の最中に言っていた通り大切な話をしに来た。
「とりあえず座って」
シェルンには椅子に、俺はベッドに腰を下ろした。そよ風が窓を叩く。
「単刀直入に聞くよ。大切な話って何?」
「話というのは、私についてです。私が何者なのか」
私の本名はシルルド・シェパード。とある田舎の貴族、シェパード家の長女。
お父様もお母様も元冒険者、さらに冒険者ギルドの設立に携わったのが私の曾お祖父様。私が冒険者に憧れるのは必然だった。
「おとうさま!わたし、おとうさまとおかあさまみたいなかっこいいぼうけんしゃになりたいです!」
「ああ、シルが大きくなったらな」
とても、とても希望に満ち溢れた毎日だった。
その日々は突然に消え去った。突如として近くの村に魔界の扉が開かれた。予兆はなかった。そこから大量の魔物が出現し、一晩で村を壊滅させた。
「お父様、お母様行かないで!」
「ごめんな、シル。行かなきゃいけないんだ」
「シルはお兄ちゃんたちとお留守番していて」
「ダメ!行っちゃダメ!」
この頃の私は6歳。村で何が起こっているのか、そこに行ったらどうなるのか、もうなんとなくわかっていた。これは精一杯の抵抗だった。
「……シル。俺はな、大切なものを守りたいんだ。自分を犠牲にしてでも。それが『冒険者』ってやつなんだぜ」
「私はね、大切なものを失いたくないの。自分を犠牲にしてでも。それが私が思う『冒険者』なのかもね」
お父様とお母様はその笑顔を最期に私の前から姿を消した。私は守れなかった。失ってしまった。
だから私は冒険者を志した。次男のジークお兄様には止められたけど、長男のシェルお兄様には「やりたいようにやれ」と言ってもらった。
「そして私はお父様とお母様が目指した冒険者になるためにギャラ、ウィンディと共に旅に出たのです」
「……」
俺は、言葉が出なかった。何かあるとは思っていたけど、ここまでのものだとは……
『……なんか、なんて言ったらいいんだろう』
「マサヨシ様。この話をしたのは、あなたに手伝ってほしいからです。私が憧れの冒険者になるための手伝いを」
シェルンは俺の手を優しく取った。そして笑顔で。
「あなたはもう、私にとって大切なものなのです。だから……私に守らせてください」
「……わかった。なら俺もシェルンを守るよ。俺にとってもシェルンは、みんなは大切なものだから」
「……っ!はい!よろしくお願いします!」
俺はどうなりたいんだろう。ずっとそう思ってきた。でも、シェルンの話を聴いてなんとなく目標が見えてきた気がする。俺は守りたいんだ。俺は失いたくないんだ。
「絶対守ってみせる。全部、失わないように」
どうでしたか?
メインキャラの過去っていいですよね
次回は新たな旅へ……?お楽しみに!(っ ॑꒳ ॑c)ワクワク




