新生勇者パーティ誕生
おにくと申します(*>∀<)ノ♪
ちょう遅れてもうしわけないですm(_ _)m
王都の門には行列ができていた。人、亜人、馬車。さすがは王都だ。
「そういえば身分証がないと入れないけど何かある?」
「あっ無い……」
「あはは、まぁそうだよね。じゃあはいこれ」
ウィンディから一つの袋をもらった。少し重量がある。
「なんだこれ、金?」
「通行料だよ。銅貨三枚あれば仮の身分証が貰えるんだ。でも中に入ったらはやめに冒険者登録することをおすすめするよ」
「わかった、ありがとう」
俺は本当に仲間に恵まれている。
少し待って俺たちの番が来た。
「身分証、もしくは通行料を」
門番がNPCのように指示してくる。俺は門番の手に金の袋を乗せようとした。そのとき、門番が俺の剣をじっくりと観察して言った。
「あなたはもしかして勇者候補の方でしょうか?」
「え?ああ、そうだけど」
「勇者候補の方は出入り自由ですので通行料はいりません。それと、この国王様の魔力を込めた特別な身分証をどうぞ」
「どーも」
勇者候補ってこんなに優遇されるんだな。
『そりゃこの私が選んでいるのよ。勇者候補である君はこの世界では特別な存在なの』
でも、なんで俺が勇者候補だってわかったんだ?
『さっきその門番さん君の剣を見てたでしょ?勇者候補が使っている武器ってのは特殊な魔力の流れを生むの。鑑定アビリティか魔力操作スキルのレベルが高ければそれが見えるんだ。って言っても君の戦闘経験はまだ浅い方だから相当高くないと見えないんだけどね。……久しぶりにこんな喋ったわ』
なるほど。勇者候補ってのは存在自体が特殊らしい。
「なんか悪いな」
「いえ、我々は勇者候補の方々に期待していますので、これくらいはさせてください。では『風の導きを』」
門番に軽く頭を下げて俺は王都の門を潜った。そこはまるで外とは別世界のように賑わっていた。
「マサヨシさん!あなたは、勇者候補なのですか!?」
シェルンがまた上品な口調で尋ねてきた。興奮するとこの口調になってしまうんだろうか。
「ああそうだ。言ってなかったっけ」
「あわわ、私勇者候補様になんて言葉遣いを……」
「いや気にしなくていいって!俺は今までの方が話しやすいから、そのままでいこうぜ」
「そ、そうですか。わかりま……わかったっす」
シェルンは深呼吸をして、徐々に落ち着きを取り戻していった。
「それにしても、マサヨシが勇者候補だったなんてな。びっくりしたぜ」
「そうそう!言ってくれればいいのに」
「あんまり口外しない方がいいのかなぁと思って」
ていうかあんまり目立ちたくない。見知らぬ人に勇者候補なんですとか絶対言いたくない。絶対めんどくさいことになる。
「でも、勇者候補っていうことならあの強さも全然納得だな」
「ねぇねぇシェルン、これタイミングバッチリじゃない?」
ウィンディは首を傾げているシェルンの耳元でなにやらコソコソと話し始めた。
「……え!?いやでもそれは……わかりました」
覚悟を決めた表情をしているシェルンが俺の前で姿勢を正し、深々と頭を下げた。
「マサヨシさん。私たちのパーティに、この勇者パーティ"雪月花"に入って頂けませんか?」
どうやら勧誘だ。どうしたらいいんだろう。俺は元々一人で行動する予定だったが、今はまだこの世界の知識も無いから仲間は必要かもしれない。
「一緒にがんばろうな」
「……っ!ありがとうございます!」
「そういえばさっき勇者パーティって言ってたけど、もしかして三人の内一人は勇者候補ってこと?」
「いや、えっと実は……」
「勇者候補のやつがパーティを一時脱退しちまったんだよ」
勇者がいない勇者パーティって、そんなことある?
どうでしたか?
勇者パーティ!やっと出ましたー!
次回は初仕事そして季節外れの雪が!お楽しみに!(っ ॑꒳ ॑c)ワクワク




