うまくいかない一日(2)
「貴様ー!!!! さっきは!!!!」
ぱあん! と音が聞こえた
あれ、痛くないな。
目を開けて後ろをみるとさっきの盗賊さんが短剣で拳を止めてくれた
「とりあえず、話を聞け」
「あいつは盗賊たちと関係がないって言った!!、でも、今、なんだと!?」
確かに、関係ない、でも
心のどこかで、引っかかった部分がある
「とりあえず、後ろの人は無視して、話してください」
「てめええ!!!」
シスターさんが手を引いて顔を近づけた
近い。
「詳しく、そしてできれば早く説明してください」
「うわああああ!!」
「後ろの声は無視して」
いや、めっちゃ大きいんですけど
「それが、僕が迷路を出たときですが、あそこも森だったので迷ってしまいました」
「で?」
「迷ったところで、ゴブリンに会いました、それでなんとか勝ったんですが」
「なんだ、問題ないじゃん」
「それがですね。。。僕も倒れたんですけど。。そのうち逃げて」
シスターさんの顔が険しくなった
「-だから、僕が、ゴブリンを」
そう、これが引っかかっているところ
ゴブリンに勝てなくて、倒せなかったので、そのうちゴブリンは逃げた
そして、町では戦っている人々たち
役に立てると考えた子は町を出てー
ゴブリンに殺された
「これがー僕が考えていることです」
だから、関係があるといった
「あなた、あえて言うな、本当に」
「思っています」
めんどくさい性格だとは自覚している
まあ、死んで三日も過ぎてないからかもしれない
そして、後ろで悲鳴をあげていた男も静かになった
だれも言わない、静かな状況は普通、まずい。
「はあ...」
「...」
シスターさんが口を手でふさぐ
そして盗賊さんは、何にもいわない
やっぱり、これはだめだな
「関連があるからと言って何を話すのかと思ったら、はあ...」
盗賊さんの言葉だった
「...」
盗賊さんは、僕の前に来た
「盗賊の仕事は、戦闘もあるが、おもに下準備と事後作業だ、例えば、ゴブリンがいつ来るとか、敵の盗賊の状態はなどだ」
つまり、漫画で見た通りか
罠、情報の収集と暗殺、この三つは、盗賊というとすぐに思い出すことだろう。
「今回はゴブリンの情報だけでも精いっぱいだったから、盗賊の情報は用意できなかった」
なるほど、だから町の人を全員移動させたのかな
情報がないから、どれぐらいの兵士が、どの時間に来るかわからない
だったら、戦闘している人たちと一緒にいた方が安全だろう
とりあえず、僕も相手することができたからな、ザコだし。
「だが、ある勇気ある少年が、ゴブリンを倒すために町を出た」
そこで、僕がゴブリンに負けて逃がしたせいで
人が死んだ
そういうことだ
「少年はゴブリンと遭遇して、勇敢に戦った、だが、強いとはいえ、まだ経験が足りないので、次々と襲ってくるゴブリンに倒された
君は、本当に君の責任だと考えているか?」
’本当に君の責任だと考えているか?’ってなんの意味だろう
はっきり言ってくれよ。
「戦闘が終わるまで、少年は勇敢に戦って、人々を守った、そして、戦闘が終わって、倒れて死んだ」
「何を言いたい...」
なんであの少年が死んだ話をこんなに詳しく教えるのかわからない
僕の罪悪感だけが募っていく
「まあ、黙って聞け、僕たちの戦闘が終わったあとに、奇妙なところがあった」
「戦闘の途中に、ゴブリンたちが急に戻ったことだ」
ー先まで、叫んでいた男が話をする
「なあ、いいところだったけど」
「...すまない、君を疑った。」
そういって、頭を下げた
いや、だから何なの?
「急に戻った理由だ」
「理由?」
全然わからない
本当に、早く言ってくればいいのに
「-君がいたところには、ゴブリンがいたといったな、そこには、ゴブリンの本拠地があることを確認した」
「つまり、あそこのゴブリンが危機だと知ったゴブリンたちは、戻ったんだ」
ちょっと待って、だったら
「僕がゴブリンを逃したせいで?」
「せいでじゃない、おかげだな」
盗賊さんが僕の言葉を訂正する
「あそこで君が戦ったおかげで、少年の死体の損傷は少なかった」
「まるで、奇跡でしたね」
シスターさんは笑顔で言ってくれた
だったら、僕は
「君は誰も殺してない、むしろ恩人だ」
「だったら早く言ってくれよ...」
緊張が解けてそのまま地面に座る
「本当にすまない」
そして、その前に男が正座する
別にいいのに。
「あの、盗賊さん」
「さっきから思ってたけど、盗賊さんじゃなくて名前でよべ、僕の名前は健一だ」
「......けんいち??」
「あ、字で書いた方がいいか」
そういって盗賊さんはズボンから紙を、上着からペンを出した
そして、書いた字は
「なにこれ」
一はわかるけど、その左の文字が全然わからなかった
なんていうか、健一の健だけど、健のなかに三つぐらい画数が多いような気がする
「あの」
「うん?なんだい」
健一さんが笑って答える
「この字、なんと読みますか、漢字ではないし」
「感じじゃなくて健だな」
いや、それじゃなくて
「だから、この、え」
どうしよう、字の名前をきくことができない
「あ、言語のもんだいか、もしかして、エルフ語やドワーフ語を使っているのか?」
「ええと、いえ、この国の言語の名前ってなんですか?」
そういうと、健一さんは不思議な目で僕をみてー
「佐藤語だ。」
「は????」
僕の耳、大丈夫か?
いま、めっちゃくちゃな言葉が聞こえたような気がする
「だから、佐藤語」
「はああああ?!??」
言語の名前が佐藤なんて本気で言っているのか???
「ていうか、佐藤ってだれですか」
「伝説の勇者だな」
うん、もうあきらめる
「昔、魔王が現れたとき、一人で魔王を倒し、言葉を作ったと伝わっている伝説の勇者さんだ」
「...佐藤さんが」
「ああ、問題でも?」
問題が多すぎる。
「あの」
後ろからシスターさんが手を上げる
「ここで話することもあれですから、出ません?」
「いいだろう、もう疑わしいこともないし」
盗賊さんはそう言ってシスターさんの前にいく
「君は少し休んでくれ、僕はこいつと話をしていくからな」
「わかった、では...」
そういってシスターさんは消えた
「ずいぶん親しげに話しをしますね」
男が驚いた眼でみる
僕もちょっとそう思ったけどな
「まあ、な、5年の付き合いだから、なれただけだ」
「とりあえず、行きましょうか」
男と健一さんがドアを開けて出る
「どこに。。?」
「そりゃあもちろん、この人の家だな」
健一さんが男の肩を軽く叩く
「いや、なんでそうなるんですか」
「僕はここの町は全然しりませんし、一日だけど慣れているところがいいです」
素直に言って、いまの町の雰囲気でどこかに行ける自信が出ない
まさか、健一さんはそれを把握してたかな?
「なあ、あいつもそういっているじゃん! 行こうよ!」
いや、この人、絶対に自分が行きたいだけだ
「はあ、仕方ありませんね」
やった、と僕を見て健一さんがハイタッチをしようとすることを無視して男についていった
階段を上って、そこに出ると、たくさんの人がいた
さっき見た人たちだった
僕を、怨む目をしている人たち。
でも、僕は悪くない
だから、堂々と言える
「僕はー」
「無視しろ」
「ひゃい?」
男の驚く声と一緒に健一さんはそう言って、僕の手を引っ張った
「でも、僕は何の間違えもしてないのに」
「理由は後で話すからな!」
そういって、人の流れを無視して、走った
「ついたぞ」
5分ぐらい走って、家まで引っぱられて来たら、男もついてきた
「はあ、はあ!」
「いや、3分ぐらいで疲れるなんて、運動不足だな、わははははは!!」
「う...るせ...です...」
その3分を100m走るように走ったらこうなるんだよ
息が苦しい。
「で、なんで走ったんですか」
「いやー中に入って話す」
「自分の部屋みたいに言いますね」
そう言いながら家の門を開けるこの男
なれているなーと思う
話すことが慣れている相手ぐらいの感じだ
「とりあえず...」
真剣な顔
これからが本題なのかな
「ごはんくれ」
「うっせです」
気楽すぎる
「くれえええ!!」
「君もどれ」
気楽すぎだ。
「すまん、ふつ、10年の付き合いだが、あいつはいつもあんなふうだ」
「はあ」
「ごはん! はやく!」
「だから君もどれ」
そのあと、テーブルで座って健一さんと一緒にご飯を待っていた
「やってくれるんだ」
「あいつは優しいからな」
男は台所で料理をしている
うん、まあ、優しいなーという感じはした
「まあ、最初には災難だったですけ」
「それはあんな状況で来た君が悪いと思う」
健一さんが笑いながらいう
「...もしかして、酔っていますか」
「ぬああ?」
「いや、わざとしないで」
「ばれたか」
まあ、それはな。
「そこはダジャレで「酔ったのかい!」でも言ってくれよ」
「あんた帰れ」
「ひどい!」
普通の反応だと思うぞ
ていうか、ダジャレ知っているな。
「話を戻して、どうして僕を引っ張ってきたの?」
「ふむ」
健一さんが急にまじめな顔になる
「君は、いま英雄だ」
「...はあ」
よくわからないけど
「偶然に巻き込まれたとは言え、英雄になったということだが」
健一さんはちょっと、悩んでいるような顔だった
「それが、問題になる可能性があるということ?」
「よくわかったな、そのとおりだ」
なぜかは知らないけど、多分、そんなものだろうと思っただけだ
「...君が英雄になることは、あんまりよい結果が出ない」
「...詳しく説明してくれない?」
「いいぞ、そのために来たんだ」
ふむ、そのためか
「いやー僕はてっきりご飯食べに来たと思った」
「失礼だな」
「大丈夫です、僕もそう思ったんですから」
男が台所から出て言う
「信用されていないな」
「あなたのせいでしょう」
男がいう
うん、正論だな
「まあ、とにかく、その理由だ」
急にまじめな顔になった
「まじめな話になるが、こいつが英雄になってしまうとどうなると思う?」
「こいつじゃなくて ひとう ふつ ですけど。」
名前おしえてなかったけ
「とにかくだ、いま、君は盗賊団と仲間じゃないかと疑われている」
「だな」
でも、それは問題ないとおもうけど
「それで、ゴブリンの問題だ」
「ひとうのおかげで、無事に死体を回収できたな」
「ああ、本当に、奇跡だな」
健一さんの顔色が悪くなる
「なるほど、それが問題ということか」
男は何かを気づいたように言った
「なにが?」
「簡単な話ではないけど、英雄みたいになると、君を責める声が変わるということだ」
「ううん、よく?」
「もっと悪く」
健一さんはため息をつく
よくわからないけど、多分
僕が来たおかげで死体を無事に確保できた、という話は僕がもうちょっとだけ早く来たら
救うことができたという話になるということかな
「その通りだと思う、もっとひどくなると思うけど」
ふむ、そんなもんか
「だから、君が何をしたかは内緒に、疑わしいものだけ消すということでどうだ?」
まあ、こっちは大歓迎ていうか、とりあえず、町の人たちの印象が変わったらいいけど
「ちょっと待って、話がずれている」
だが、男がその提案をとめる
「だったら別に、ひとうが来て敵軍が退いた、ということでいいでしょう」
「...まあ、な」
「でも今、君の言い方を見るとそうでもないらしいな、何を企んでいる?」
「あはっ、人を疑うことはよくねぇぞ」
にやにやしながら、健一さんは僕をみる
「大事なことは、こいつの意思だ」
「いや、聞いて気になったので」
「そういうけど。 どうする?」
今回は男がにやにやしている
この二人、意外に仲いいかも
「あ、だったら素直に話すか」
そういって、周りをみる
「5年前からある事件だ」
聞いてもいいのかはわからないけど、聞いておく
「そのころ、始まった事件があるけど」
「最近話題になっているやつか?」
「最近の王は、勇者を探している」
健一さんが僕を見て話す
「勇者の話は読んだか?」
「...なにそれ」
ていうか、話は聞くことだろ
何で読むの
「そういう名前の本だよ、この国を作った人でもあり、大陸の救世主だ」
「1500年の前の話だけど」
ずいぶん昔の話だな
「だったら、この国の王様は、全部その勇者さんの息子ということ?」
「そうなるな」
まあ、当然なものだな
「で、その勇者を探しているのだが...」
「どうせ、行った人がだんだん消えていくということだろ?」
僕が言った
まあ、呼ばれて王道にいくと、消える
いつもあるシチュエーションだからな
「その通り、死体も見つけることができなくって困っている」
「怪しい」
「だけど、英雄になりたいというなら、かまわない」
沈黙する。
「...王の命令には従う、だがこれは間違っている」
「別の世界から来て、町を助ける、そして、英雄になったか。。」
「君が言っている内容は、間違えなく勇者だから」
勇者と呼ぶ能力はないけど、勇者になってしまう
そんなものだ
「まあ、勇者をなんで今更探すのかはわからないが、君は盗賊じゃないことだけ教える」
「別にそんな方法じゃなくて、ひとうが盗賊ギルドに入ったらいいんじゃない?」
で、男がとんでもないことをいう
「はあ?」
「なに、いい考えだと思ったけど」
「...たしかに、そうかもしれないけど」
「え...話に追いつけないけど」
僕が盗賊ギルドに入ったとしても、何が変わるのかわからない
「まあ、簡単な話だが。。いま話した内容だと、探している人は勇者だろう?
なら、盗賊ギルドに入っている人だとしたら、職務を果たしただけだからな」
ううん、わからない。
「勇者は、偶然から始まる、だったら、偶然を仕事に変えると、当然なものになるから」
「すまん、わからない、健一さん、翻訳できる?」
「わからない」
そうか。
「...仕事じゃないのに人を助けたことと人を助けることが職業である人との差だ、やることは変わらないが、違ってくる」
つまり、ひとびとの認識かな?
「まあ、そうなると君はやるべき仕事をやっただけだ、英雄になることは無いだろう」
どうする?という感じで男が僕をみる
「僕は...どっちでもいいけど。」
健一さんはどちらでもかまわない、と言ったが
どっちにせよ、僕はなんとかこの’異世界’で生きていかないとだめだ
職業とか、あったらいいけど
僕には、そんな能力はない。
盗賊になったとしても、うまくできるのか?
「僕は、よくわからない。。」
「だったら、答えは保留だな」
とりあえず、目標を持ちたい。
「今日は話が長くなったからな、答えはあとでもかまわない」
「ありがとう...です」
「気にするな、仕事だ」
健一さんは軽く笑いながら答えた
「...そういえば、あのシスターさんはひとうが英雄だと知っているけど、大丈夫か?」
「ごまかすことは盗賊の特技だ、まあ、あのシスターは大丈夫だと思うけど」
そんなことになって、話が一段落した。
「まあ、とりあえず、旅行客ということでいいよ、君は」
健一さんが適当に言う
それで本当に大丈夫なのかはわからないけど。
「で、こいつが招待したということで」
「は?」
「なんだ、理由があったらいいじゃん」
にやにやしながら言っている、うん、これは遊んでいるな
「君が来たことはとりあえず偶然でいい」
「はあ」
詳しい事情は言わずに、僕が選択したときにいつでも変わることができる
結局、盗賊ギルドに入らないことになっても、そのままでしたらいいし
入ることになったら、実はこんなことがあってーという感じでいい。
「とにかく、複雑な話はここで終わりだが、質問とかある?」
「ううん...」
いまの時点では、あんまりないな
細かいことは僕がやらなくてもいいし
でも聞きたいことか、せっかくだからな、何を聞くかな
「あ、この国の言語が書かれている本を見せてくれない?」
「わかった、たやすい要件だ」
「あれ、理由きかない?」
「まあ、さっき僕の名前を見たときの顔とか、発言とかを見るとな、話すことはできるけど、文字を読むことができないんでしょ?」
すごい、盗賊。
「まあ、こんなことが仕事だからな、こいつらは」
男があきれた顔で言う
「へえ...」
隠れている秘密を把握することか、なんだかかっこいい。
「まあ、でもそのせいで人に嫌われることもあるけどな」
健一さんがいう
「知りたくないのに知ってしまうこともあるからな」
「ふうん、例えば?」
なんだか、ピンと来ないので例が必要だ
「こいつがハーフエルフということとか」
「うん?」
「は?」
健一さんが、男を指しながら言う
そして、男の動きが止まった
「ハーフエルフ?」
「ああ、人間とエルフの子だ」
「へえ...」
全然わからなかった
盗賊はすごいな。
「はあ。。いつから知っていた?」
「昨日」
昨日かい!とツッコミしたいけど、我慢だ。
「どうやって知った?」
「まあ、いろいろだが、ていうか、否定しないな」
「そういえば」
「別にばれても死ぬことでもないしな」
男は軽く笑う
でも、さっき本当にびっくりした感じだったけどな
「まあ、君たちはこれから一緒に住むことになるし、秘密は無いほうがいいんじゃない?」
「は?一緒に住む?」
それは初めて聞いた
「とりあえず、君はこいつのお客様ということにしてやる方が楽だから」
「そして、盗賊ギルドに入ると決定したら、町に来る途中で、ゴブリンを倒したと言うのか、賢明だな」
「盗賊の基本だ。」
確かに賢明だけど、盗賊とは全然かんけいないと思う、うん。
「...うん?だったら僕は泊まる場所ができたということ?」
「...まさか、君、泊まる場所、考えてなかった?」
まあ! 空から来ましたからね!
「金はある?」
「円使っている?」
「円ってなんだ?」
よし! 無理だな!
まあ、円も持っていないけど!
「とりあえず、僕はこの世界について本当に全然知らない、とは言ったな」
「言ったっけ?」
「空から来たとはずっと言っていたな」
あれ、無視されてる
「精神的に不安定かもしれないな」
「大げさだ、軽い記憶喪失だろう」
勝手に記憶喪失にされている!
「まあ、必要な情報は全部集まったし、僕は先に帰るぞ、また明日な」
健一さんが立って、荷物を用意する
「ごはん食べていくんじゃなかった?」
「冗談だよ、そんなもん」
冗談には見えなかったけどな
そうやって、本当に帰っていった健一さんだった
「本当に帰っちゃった」
「盗賊はすぐ気が変わるんだ、まあ、最初からこうするつもりだったかもしれないけど」
「...そういえば、まだ名前を聞いてなかったな」
隣にいる人を見る
「聞いたと思うけど、僕は ひとう ふつだ、よろしくな」
そういって、握手を求める
「....はっ、僕は ハーフエルフの セツ セイだ、こっちこそ、よろしくな」
名前おかしいな。
ていうか、ハーフエルフって言うからかっこいいな
僕も『人間のひとう ふつ』とかいうかな
...ないな、うん
「君の方がよりおかしい」
「どうやってわかった!?」
「顔で分かった」
え、僕そんなにばれやすいの?
「...なあ」
セツが話かける
「なんだ」
「最初は、魔力もない人が、町の大事なところに入ってきたから。そんな対応をしたけど」
ああ、あれか
あれはひどかったな。
「でも、ありがとう、これからよろしくな」
そう言い、笑った
イケメンだ。
ていうか、異世界で見た2人全部イケメンだった
人生。
「こちらこそ、いろんな意味で。。。よろしくな」
そうやって、異世界で、まともな友達。。。ではないけど。
知り合いが増えた。
めでたしめでたし
...ホモー