夢物語
そも、男が1人。
時代は平成。コンクリートで作られたビルが森のようにひしめく中、人々は電車によって新たな地へと赴いていた。そんな出会と別れの場である駅にその男はいた。
駅から駅へと、道を結ぶ線路の脇道を歩き、男は歩く。何かを考え、ただひたすら歩く。
ふとあたりを見渡すと、そこに見慣れたものは何一つなく、あるものは道の両脇を埋め尽くすススキのみ。道と言っても、コンクリートで舗装された道ではなく、何人にもよって踏まれ続けた土の道。そんな場所を、男は歩く。どうしてここにいるんだろう?と思いながら、ただひたすらに歩き続ける。どうして歩き続けるのか、その理由が分からないが、歩き続けなければ、とどこからかふと湧いてくる感情に逆らうことができず、ただひたすら歩き続ける。
歩き続けていると、ふと真横に道があるではないか。こんなところに道があったのか?いや、さっきまではなかったから、きっと歩いてるうちに道があるところまで来たのだろう、そう思って男は道を曲がる。
曲がった道を歩き続けていると、ふと目の前には大きな広場みたいな、ただっぴろい場所にたどり着いた。一体ここはどこなのか?広場の入口に止まり、見渡してみても広場の端が見えない。それでも男は歩き続ける。今までのように道がないので、あっちへこっちへ、思うがままに広場を歩く。
そうしてしばらく後、眼の前に祠があった。鳥居もなく、祠がぽつんと1つ。祠の眼の前に立つと、ああ、なんと見窄らしい、そう思いながらじっと祠を見る。賽銭箱もなければ、注連縄もない。そう思いあたりを見回すと、あろうことか、そこには確かに広場の端があった。
こんなところに広場の端があったのか、さっきまではなかったのに、と思いながら、祠の周りを歩く。歩きながら、確かに広場の端があることを確認した。そうしてまた、祠の目の前に立つ。何も考えず、ぼけっと祠を見てると、ふと声が聞こえた。
「汝の過去は如何様か?」聞こえし声に耳を傾け、あたりを見回すと、そこには昭和の町並みが。あたりを見渡し、懐かしさに身を震わせながら男は歩く。歩き続けていると、確かに思う。あゝ、ここは確かに昔、俺がいた場所だ。そう思いながら歩く。歩いて歩いて、1つ1つ懐かしを確認するように歩き、ふと眼の前をみると、そこには先程の祠が。
何があった、と思う男に「其の目的、達っせり」と先程の声が聞こえた。そして気がつくと、眼の前には目的地としていた駅が。何があったのか、そう思い出来事を振り返ってみても、先の記憶はまったく出てこず、何かに邪魔されているかのように思い出すことができない。
何があったか思い出せない、そう思いながら、男は電車に乗って先へ行く。そんな夏の日の出来事。
はじめての投稿です。とある日に見た夢をなんとなく書きたかったので書いてみました。
仕様とかよくわからないけども、どう反映されるのかなぁ。
そんなことを思いながら書いたのでタイトルは「夢物語」。安直過ぎますね。
息抜きとして、ふと見ていただいたあなたに感謝を。




