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俺トクな世界  作者: バーンシュタイン
1/3

異世界で開幕貧血

 俺はgdgd生活をしてる斉藤雅人。一応働いてるからニートではない。

 そして、今俺は……


「ここはどこだ…………?」


 時間は1時間ほど前に戻る。

 俺は日曜日だったので遅くまで起きてて、起きたのは10時。


「ふぁあああ、体いてぇ。寝すぎたかな…………」


 布団から出て、起きたらPCの電源をつけるのが癖になっていた。


「さて、ゲラ動ランキングどうなったかなぁ…………。あれの新作でてればいいのだが」


 インターネットのブラウザを開いてランキング確認。86位のところに気になる動画があった。


「ん?タイトルが二次元へ行きたい人??どうせ釣りなんだろうな……絵がなんかエロチックだし……な~んか気になるから見てみるか」


 動画を見ようとマウスをクリック。

 しかし何も起こらない……。


「PCかたまった? まさかウィルス……ゲラ動ではありえんな」


 ふと、嫌な予感がした。

 予感がしたときにはもう遅く、PCから手が出てきて俺はPCの中へもぐった。


「ちょ……ま……まてえええええええええええええ」


 という事があって、今にいたる。

 周りは、ほぼ畑しかない。


「な~んもねぇとこだなぁ……」


(これはよくある異世界に行き、俺つえ~で世界を救うとかよくある話か? まさかな。)


「あの~」


 後ろから声が聞こえたので振り返った。


「!?」

 

 赤い髪のロングヘアー、淡い青の瞳、女子高生っぽい制服。

 そこには俺が好きなゲームのキャラクターティッキがいた。


(ちょ、俺の嫁ktkr。俺のテンションはMAXになった!!)


 とか暴走した思考をしながら、ふと驚いた。


「テ、ティッキ!?」


「え? なんで私の名前知ってるんですか?」


 俺はなんと言おうか迷ってる時に、彼女は再び口を開いた。


「もしかして人間ですか?」


「へ? はぁ、そうだけど」


「名前は知ってるのは謎ですけど……お願いがあります」


 まさか……とは思いながら


「な……なに?」


 と、びくびくしながら聞いてみた。

 

 満面の笑みを浮かべながら予想どおりの言葉が返ってきた。


「え~と……血をください」

「やっぱか!!!!!!!!!!!!!!!」


 つい、叫んでしまった。


 ティッキはゲームの中で吸血鬼なのだ。どうでもいいが俺は吸血鬼が好きである。

 なぜって? なんか萌えない?


「あ、でも死なない程度だったら喜んで吸っていいよ」


(確証はないがゲームでも殺人をする吸血鬼ではないので問題ないだろう、それより好きなキャラに血吸われたい!)


 ティッキは唖然とした顔をしている。


「え?血だよ?下手したら死ぬかもしれないんだよ?いいの?」


「いいよいいよ、ただし条件がある」


「一つ、死ぬまでは吸わない事。二つ、この世界を案内してくれること。これらが守ってくれないかぎり血は吸わせられないなぁ」


(まぁ……こんな条件なくても吸っていいんだけどなw)


「その条件なんかでよかったら大丈夫だよ。よかった~この世界は人間少ないから血吸えなくてお腹ぺこぺこだったんだぁ~」


「……人間が少ない?」


「ま、それは血を吸い終わったあとに教えるよ。んじゃいただきます♪」


ティッキは首に噛み付いて血を吸いはじめた。


「ふああああ、なんか変な感じだ……。あ……力が……抜けてく…………」


 そこで俺は意識を失った。




 目が覚めたら目の前にはティッキの顔が目の前にあった。


「おうあ!! あ、ティッキか。びっくりした。」


「おはよ~♪ ごめん、腹減ってたせいか血吸いすぎちゃった♪」


「♪じゃないだろうが…………って!?」


 起きて冷静に状況把握してみたら。頭の下は柔らかいものが


「ひ…………膝枕だと!?」


「あ、いやだった? いやだったらすぐどけるけど」


「いやもっと! げふんげふん、嫌なわけじゃないが恥ずかしいから起きるよ。よっと……あれ…………?」


 俺は立とうとしてもふらついてたてない、どうやらまだ回復してないらしい


「あ、まだ寝てないと。かなり血吸っちゃったから今日ぐらいは寝てないと、じゃないとまた血吸うよw」


「ちょ!殺す気か!」



「冗談冗談」


 そんな事は言っているが本人悪気のないような顔をしている。


(なんかこのティッキはゲームででてくるティッキとは、軽く性格が違う感じがするな…………。ここまで積極的ではなかったような。まぁこの方が俺は好きだから全く問題ないんだがなw)


「はぁ…………ひとまずここはどこなんだ?」


 どうやらどっかの家の中で昼間だったのが夜になっている。半日ぐらいは倒れていたらしい。


「ここは私の家で。あ、そうだ気がついたのなら妹を紹介するね」


「妹? 二人暮らしか? 親は?」


「…………親は結構前にだけどいないんだ。今は妹とは二人暮らし」


「…………ごめん。なんか聞いちゃだめなこと聞いてしまったようだね」


「気にしなくていいよ。二人暮らしだけど毎日が楽しいしね」


「そっかならよかったよ」


「それじゃあご飯用意してくるね」


「え?いいのか?」


「血吸って力でないでしょ?食べないときついよ?」


「確かに力が入らないな。んじゃすまないけどもらえるか」


「は~い、ちょっと待っててね」


 膝枕タイムが終わってちょっと悲しいが、ティッキは立ち上がり部屋からでていった。



「いきなり血吸われるわ、どうなってんだこの世界。後で話を聞いてみるとするか…………それにしても」


 周りを見渡してみると多分はティッキの部屋だと思う。和室だが、そこには可愛いくまのぬいぐるみとかがあった。


「…………ティッキは可愛いものはそこまで好きではなかったはず…………まぁ気にしない方いいか」


 いきなり廊下からドタドタという足音が聞こえてきた。


「ん?」


 扉が開いたその瞬間だった。


「ダーイブ!」


「ぐほぉおおおおおおおおおおおおお!!!!」


 なにやら幼女が俺の腹の上にダイブしてきたらしく、俺は血を吐いてしまい、またもっと貧血気味になった。


「えへへ、元気~?」


「腹にダイブされて元気なわけってえええええええええ!!!!!」


 ダイブしてきた幼女は…………。


「アリス!!!???」

 

 ティッキと同じく赤い髪、ツインテール、ゴスロリ風の服を着ている幼女がいた。

 ゲームででてくるキャラのアリスというキャラだった。


(アリスだと!? こんな可愛かったのか。このまま手をだしたら…………犯罪だな)


 そんな事を考えてしまった。


「あれ、私の事知ってるの?」


「あ~それはだな」


 説明をしようとしたら、ティッキが出てきた。


「こらアリス、私が血吸ったばっかなんだから休ませないとだめですよ!」


「え~、今までずっと独占してたじゃん。今度はわ~た~し!」


(なんだここは天国? いや地獄か? いつ死ぬかわからん!)


「ま……まさかだが。俺の事食べないよね?」


 ゲーム上では見た目は可愛いが、ティッキと同じ吸血鬼であり結構残酷な性格をしている。

 人を殺して食べるという怖いキャラでもあったのだ。

 ティッキとアリスは同じゲームででておりライバル的な立ち位置だったはずだが。


「え? 人間を食べる?」


「い、いやなんでもない。気にしないでくれ!」


(残酷な性格ではないっぽいな、見た目や名前は一緒でも少し違う部分がティッキにもアリスにもあるな)


「ねぇねぇ!」


「お、おおどうした?」


「ティッキ姉ちゃんだけズルいから血吸わせて!」


「ちょ、今吸われたらミイラになって死ぬって!」


「アリス! 今は貧血気味だろうからだめ!」


「む~!!!」


(膨れる姿も可愛いなぁ……)


「じゃ、じゃあ貧血から治ったら吸っていいよ。ただし死なない程度でね」


「む~……わかった、約束だよ!」


「お、おう約束な」


「破ったら……わかってるよね?」


 アリスの目が一瞬変わったような気がした。


「わかったわかった! 破らないから!」


 そう言うと、ようやく俺から離れた。


「それじゃリビングで待ってるからね。早くきてね、お兄ちゃん!」


「お、お兄ちゃん!?」


(お兄ちゃん……なんていい響きだ……)


 そう言い残し、アリスは部屋から出て走っていった。


「もう、あの子ったら。ご飯ができたんですけど、立てそうですか?」


「ちょっとふらつくけど立てると思う。よいっしょ」


 かなりフラフラだが立つことはできた。貧血になったことがないから、かなりきつい。


「まだきつそうですね……。おいしかったんで血吸いすぎちゃいました!ごめんなさい!」


「死なない程度とは言ったけど……吸いすぎだって」


「ごめんなさい、肩貸しますね」


「……ありがとう」


 二人は肩をかしてもらいリビングへ向かった。


 その道中いい匂いで理性を耐えるのがしんどかった。

 何故か知らないが体が一瞬光ったような気がした。

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