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二話

ブクマよろしくお願いします

…待て待て待て。

今何て?いま俺にとっては最高にハッピーな言葉が聞こえてきたんだが?

俺は目の前にいる美少女をこの目で見つめた。

?みたいなマークを傾げる女を、俺は見つめることしか出来ない。だってまだ状況整理が出来てないから。


「ま、まず!何で俺?」

「だってこんな事頼めるの西仲しか居ないから」

「つまり雑用?」

「お、大正解!」


はいこの言葉でドキドキが止まっちまったよ。

俺はこいつに雑用としてしか好感がないのか?

少しぐらいその上の気持ちがあったらいいのになぁ。こんな俺でもショックは受ける。

ま、重い荷物とかだと女一人で持たせるわけもいかないし断るわけもいかないだろう。それに休日も秋村と会えるし。喜んで受けよう。


「しょうがねぇな。但し飲み物一本奢りな」


…そう素直には言えない俺だった。




「ただいま〜!おふくろ!」


俺は二カ月ぶりの実家にワクワクしながら走って帰ると、そこには二カ月前と一緒の実家が建っていた。あれからおふくろはどうしているだろう?俺が死んでからどういう生活をしてたのかな?という心配はいらない。だって俺が死んだ事はみんなに一年間だけ忘れられているから。

だから俺が死ぬような素振りなども一切見せてはいけない。悲しむからな。


「おふくろ〜?何処だよ?一回俺着替えてくるな」


返事がないのでおかしいなと思いながらも、俺は気にせず上の階にある自分の部屋に行った。

相変わらずギタギタいう階段だ。更にこれは夜になると怖さが倍増になる。って、もう完全に幽霊みたいな存在の俺が怖がってるのもどうかと思うがな。自分の部屋を開けると相変わらず汚い部屋で制服から普段着に着替える。少し懐かしめながら呆然と見て階段を下りると、キッチンから料理の音が聞こえたのでそっちに向かって俺は歩いた。多分そこにおふくろが居るのだろう。


「おいおふくろっ。居るんだったら返事くらいしろよ。まだ仕事なのかって思っちまうだろ」


そう言うがおふくろからはおかえりもごめんなさいも返事が返ってこない。

何だよシカトかよと思いながら俺はため息をついて居間に行きテレビを着けようとした。が、


「春翔…」


と、声がキッチンから聞こえてきた。

んだよ、やっと気づいたのか。

俺は立ち上がってキッチンに向かうと、おふくろはやっぱり料理をしていた。


「おふくろ気づくの遅いよ。知らない間に耳が悪く…え?」


思考が止まってしまった。

次に言葉をかけるべき言葉を忘れてしまった。

言葉をかけられなかった。

何で?何で泣いてるんだよ…?


「おふくろ?どうしたんだよ?おふくろ?」


俺が声をかけても一方にこっちを向いてくれない。まるで聞こえてないのかのように。

涙が全然止まってないおふくろの涙。こんなにおふくろが泣くのは正直初めて見た。だが、ここまで俺の思考は馬鹿じゃない。

キッチンの後ろ、さっきまでいた居間に俺は足を進める。そしてさっきまで気づかなかった居間の隅っこを見ると。


俺の写真とさっき立ててくれたのか、線香が火をつけていた。


「あ…あ…あ…」


自然に目から何かが溜まってくる。

ついにそれを一滴垂らしてしまい、そこからは次々と流れてきた。泣いてるんだ。

こんな歳にもなって俺、泣いてるんだ。

ヤベッ、とてつもなく情けない。何でこんなに涙が出てくる。

何で、何でおふくろには俺が死んだ設定になってる?確かにクラスメイトのみんなには生きているって設定だったはずだ。なのに何でだよ?何でそこでイタズラが入ってくるんだよ。何で一番忘れさせたくない人に限ってこんなに事するんだよ…神様。


「違う…神様が悪いわけがねぇ…全部俺が悪いんだ…ごめんおふくろ…俺、最後までおふくろのこと守れなかった。おふくろは…俺の事最後まで守ってくれていたのに」


何でこんなに自分は才能がないんだ。

それに…もうこの家には居れない。

こんなとこにいたら、いつか俺が壊れてしまう。だからごめん。おふくろ。ごめんな。

俺、おふくろの前から消えるから。おふくろだって俺が居ること知らないのに勝手にここに俺が居ても迷惑なだけだよな。

だからごめんな?


「ありがとう…おふくろ」


3時間玄関にずっと居たが、もう考え直すことは出来なかった。


✴︎


さて、ここから何処に泊まろうかが問題だ。

別に野宿でもいいが警察とかに捕まる可能性もあるかもしれないから一応止めておく。

やっとケジメをつけて止まった涙も止み、目はまだ真っ赤だが何とか人とは喋れるようにはなった。まだ春の季節なのでちょうどよい風が体に透き通り、もうこのまま寝れるんじゃないのかと思うぐらい気持ちよかった。

そういえば明日秋村と約束してんだよな…すっかり忘れてた。

まず秋村と会うんだったら風呂ぐらい入らねえといけないじゃん。だったら野宿は止めておいた方がいいか。

俺は申し訳なさもあるがこの際仕方ない。事情が話せる明宏に泊めてもらおうと電話をした。

1日が忙しい…土日も休みがない!

という私なので、更新が遅れますがよろしくお願いします…泣

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