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【第1セクション】

MAQ(マモルと明の異世界談義。※クアも時々ツッコんじゃうよ!)


※Lip's Redシリーズの1.5巻という設定ですが…この作品を読んでも読まなくても、メインのストーリーには一切影響ありませんので、お時間とお暇のございます方だけ、どうぞお読み下さい。

※よし!読んでみよう…と思って頂けた方へ………かなり理屈っぽい談義ですので…ご覚悟を!


(M:マモル、A:明、Q:クア)


M「異世界って………どこにあるのかな?」

A「どこに?」

M「うん」

A「………お前は…。相変わらず、無価値な質問を考え無しにする奴だな…はぁ…」

M「え?…そんなに呆れられるような質問なのかな?」

A「あのなぁ…じゃぁ、聴くがな。俺が、もしお前のその質問に対して『3丁目の山田さんちの屋根の上』って即答したら信じるか?」

M「え~~~っ!…それ…ほ、本当!?…お、俺、み、見てくるよ!…ちょっと、行ってきまぁ~~~す!………ってグエっ!っぎゅっ」

A「ちょっと、待てぃっ!」

M「な…何だよ!?…人が走り去ろうとしている時に、襟首なんか掴んだら首が絞まっちゃうだろ!」

A「お前………馬鹿だろう?…いや。アホなのか?…山田さんちの屋根の上に異世界なんか有るわけないだろう!!」

M「…ど、どっちでもないよ!………じょ、冗談に決まってるじゃないか!」

A「…ほぅ。超多忙な売れっ子研究員である兄に質問をしておきながら、鼻垂れ予備校生の弟様は冗談を言ったりするのか………」

M「ご、ごめん。もう巫山戯ふざけないから赦してよ。謝る。このとおり!」

A「…ちっ。その言葉、忘れるなよ。今度、巫山戯たことを抜かしやがったら、タダじゃおかないからな」


・・・


M「…で、でも。俺、本当に分からないんだけど…。どうして、『異世界ってどこにある?』…っていう質問が無価値なのさ?」

A「だ・か・ら!…お前は少し自分の頭を使って考えろ…と言っているだろう。いつも。いつも。兄に解説させやがって」

M「えぇぇ!?…だって、異世界にはクアたちが住んでいたんだろう?…間違いなく、そこに空間が存在するワケだからさ…しかも、国が幾つもあって戦争が絶えないような広大な空間がさ。…っていうことは、その空間が位置する場所があるワケでしょ?」

A「………こりゃぁ…理解させるのが難儀だな」

M「えぇ。もう疲れた顔するの?」

A「…お前。さっきの俺の逆質問の意味…まったくピンとくるものが無いのか?…3丁目…だと逆に分かりにくいか?…それじゃぁ…『異世界は、サハラ砂漠の真ん中にある』…って言われたらどうだ?」

M「あぁ。何か有りそうだね。過酷な環境。広大な砂漠。その人の足が踏み込むことができない最奥部とかに…異世界ありそうだね。ねぇクア?…正解?」

Q「ご主人様は、お馬鹿にゃんですのね。それが正解だったら、私は『異世界人』ではなくて、普通に砂漠の民じゃないですか…わん?」

M「あ。そか」


・・・


A「やっと気が付いたっぽいが、間抜けなマモルが本当に分かったのか不安だから、もう一度、別の例で同じ質問をするぞ?…いいかマモル。もし俺が『異世界は木星の大赤斑の中にある』…って言ったら信じるか?」

M「あぅ。…そ、それは…引っかけ問題?…なんか、そこまで行くと、異世界で正解だったりとか……………し・な・いよねぇ~~~。普通に木星人になっちゃうもんねぇ」

A「…まぁ。木星人だったら、全く普通…とも言えないから…異世界人と表現することも間違いではないだろうが…この俺たちが住む地球と空間的に連続した宇宙…の…どこかにあるなら、それは困難ではあっても、地球人の普通の科学技術でいつかはいける場所だ。決して異世界なんかじゃない。わかるな?」

M「う。うん。兄貴のおっしゃることは、理解できました」

A「本当か?…念の為言うが…空間だけでなく、時間的な連続性についても同じことが言えるからな。1億年前にあったとか、1千年後にあるとか…の場合だが…それは古代人と未来人だ。まぁ、実際、現在の科学力では、過去や未来に自由に行き来する手段はないから、ひょっとしてクア君たちが過去や未来から来たと主張した場合………それは、それである意味異世界から来たのと変わらないかもしれないが…。しかし…過去や未来の場合は、因果律の問題…俗に言うタイム・パラドックスの問題が起こるからな。研究者の端くれとしては、時間移動はこの世界においては御法度で、絶対に有り得ないと思っている」


・・・


M「ふ………ぅうん。難しいんだなぁ。…ということは、だから『何処に有る?』っていう問いに答えられる時点で、そこは異世界じゃない…っていうことを兄貴は言いたいんだよね?…じゃぁ、どこに有るのかを考えることが難しい…不可能な世界………異次元空間とかみたいな…この世界の人間には想像できないような世界ってことなのかな?」

A「異次元…か。また、曖昧な定義の言葉を引っ張りだしてきたな」

M「え?…そうなの?」

A「あのな…異次元って、じゃぁ…何だか…どんな意味なのか…お前は説明できるのか?」

M「あぅ」

A「あぅ…じゃねぇよ」

M「うぅ…こ、異なる『次元』です」

A「ふぅん。つまり、俺たちが今いる、この次元とは異なる…別の『次元』ってか?」

M「うん。そうそう。それそれ」

A「じゃ…『次元』って何だ?」

M「ふぎゅぅ」

A「怪しげな呻き声を上げずに、さっさと答えろ」

M「えっと。縦と横と高さ…とか…あのX・Y・Zみたいな?」

A「…みたいな?…って、俺に救いを求めるような目をするな!…しかも、それは空間座標だろ?」

M「うぇぇえ?…だって、1次元とか2次元とか…グラフで描くじゃんかよぅ?」


・・・


A「ほう。マモルの割には、多少はマシなことを言う。じゃぁ、助け船を出してやろう.…1次元とは何だ?」

M「えと。えと…あ。その…『点』…じゃなくて…あ。あぁ。そうだ『線』だ!」

A「ふん。…じゃぁ、その1次元の世界とやらは、どんな世界だ?」

M「えぇ…っと。『線』の世界だから…で、電車に乗ってる感じかな?…一本の線路の上で、前か後ろにしか進めないんだ」

A「ほぅ。じゃぁ…2次元は?」

M「2次元は…そうだ…へ、平面の世界だよ。サッカーのグラウンドを縦横無尽に走り回るっていう感じかな?」

A「なるほどねぇ。マモル君も少しは賢いんだなぁ…で、3次元は?」

M「もう楽勝だよ!…鳥たちが空を飛ぶ感じだね。上も下も…右も左も…前も後ろも…自由自在に動けるんだ!」

A「…なんか…お前、急に元気になったな?…そんなに鼻の穴を広げて胸を張れるほど、上手い説明でもないぞ?」

M「いやいや。結構、イイカンジに説明できてるでしょ?…ねぇ?…クアもそう思わないか?」

Q「…素晴らしいですわん。では、その勢いで、是非、イイカンジに4次元の説明もいっちゃってくださいにゃん」

M「任せとけ!……………あぅ?」

Q「あぅ?」

             【第2セクションへ…】

・・・

【第2セクションへ…】続きます…

※この作品は、一気に書き上げますので30分から1時間おきに次のセクションを投稿する予定です。お楽しみに!


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