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異世界に転移した俺、なぜかAIも一緒に来てました。  作者: 限界まで足掻いた人生


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第5話:裸と刃と絶対絶命

「キャアアアアッ!!」 「なっ、何見てんのよこの変態!!」 「グルルッ……!」


静寂は、三者三様の悲鳴と怒号によって引き裂かれた。 俺の思考が「終わった」と結論づけるよりも早く、彼女たちの長年培われた冒険者としての本能が炸裂する。


羞恥心? そんなものは二の次だ。 彼女たちにとって、突然現れた不審者は「排除すべき脅威」でしかない。


羞恥を捨てた戦乙女たち

「このッ、覗き魔がぁ!!」


人間族の剣士ラナが、水飛沫を上げて動いた。 彼女は自身の裸体を隠そうともせず、濡れた岩場を滑るように駆けると、岸辺に立て掛けてあった愛剣をひったくる。 焚き火の赤光が、水に濡れた彼女の鍛え上げられた肢体を艶かしく浮かび上がらせた。引き締まった腹筋、怒りで張り詰めた大腿の筋肉。一糸まとわぬ姿でありながら、剣を構えたその姿には、下手な鎧姿よりも強烈な威圧感があった。


「ちょっ、ラナ! 待って、私の杖!」


エルフの魔導士は、さすがに羞恥で顔を真っ赤に染めていた。片腕で豊かな胸元と秘部を必死に隠しながら、もう片方の手を伸ばして魔導杖を掴み取る。 だが、その杖の先端には既に青白い魔力の光が収束し始めていた。白い肌が魔力光に照らされ、この状況でなければ神々しくすら見えただろうが、今の俺には死の宣告にしか見えない。


「ガルルルッ!」


亜人の少女に至っては、もはや獣そのものだった。四つん這いの姿勢で低く唸り、全身の毛を逆立てている。濡れた背中の曲線が弓のようにしなり、いまにも飛びかかろうとするバネのように収縮していた。


三方向からの殺意。しかも全員、全裸。 この状況は、あらゆる意味で俺のキャパシティを超えていた。


ガイドの冷徹な分析

「ちょ、ちょっと待ってくれ! 誤解だ、俺はただ……!」


俺は泥だらけの両手を上げて降参の姿勢を見せるが、ラナの剣先は微動だにせず俺の喉元を狙っている。


「誤解? この状況で? あんた、泥だらけのスーツに変な魔道書を持って、完全に不審者じゃない。どこの山賊? それとも、そういう趣味の変態?」


「ち、違う! 俺は遭難して、川を登ってきたんだ! 人がいると思って近づいたら、たまたま……」


しどろもどろになる俺の脳内で、この期に及んで冷静な声が響いた。


『状況分析。対象者三名は極度の興奮状態にあり、聞く耳を持っていません。現在のマスターの装備と身体能力では、彼女たちに勝てる確率はゼロです』


「見りゃわかるだろ! お前の誤算出のせいだろうが!」


『肯定。ですが、今は責任追及よりも生存を優先すべきです。彼女たちは「裸を見られた」という事実によって、通常の戦闘時よりも攻撃性が34パーセント上昇しています』


「余計なデータ出すな!」


ラナが一歩踏み込む。切っ先が俺の鼻先数センチまで迫った。


「問答無用。ギルドに突き出すのも面倒だし、ここで斬り捨てて川に流すわよ。オークの死体が増えたところで誰も気にしないわ」


本気だ。この女、本気で俺を殺す気だ。


『警告。ラナの筋肉の収縮を検知。0.5秒後に斬撃が来ます。……マスター、イチかバチかの提案があります。実行しますか?』


俺は選択の余地なく、心の中で叫んだ。 (なんでもいい、やれッ!!)

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