9品目 一口で2度強いパフェ
「ねぇ、声絶対完人さんと違いますよね?その上体型も変わってるし!ブレスもステッキになっちゃうし!?どういう事なんですかーーー!」
ピッザァーは舞味と変化した完人を何度も交互に眺めながら問いかける。
「言ったでしょ?彼の内に秘められた特性のお陰だって。」
「特性?」
「少なくとも今パルフェクトと名乗った人格を生み出した事は予想できた。でもあとの2つは完全に予想外ね。体型が変化したのはおそらくあのパルフェクト自体の潜在能力が強すぎて彼女の人格にあった体格に体細胞が変化したんでしょうね。」
「え?怖っ!なんで冷静でいられんスか!?」
ピッザァーは完人の身に起きた現象と至って冷静な舞味に震え上がる。
「そして、パルフェクトステッキだけど……おそらく体と同じく、パルフェクトの力を最大限扱えるようにブレスが形を捻じ曲げられたんだわ。」
「さっきからサラリと流してますけど完人さん大丈夫なんですか?細胞が変化とか……」
「大丈夫だけど。『完人君の命の保障』と『研究の成功』また別の問題だから。」
舞味はにっこりと笑いながら告げる。
「はぁぁぁぁぁぁ????」
「そりゃそうよ、なんでもかんでも問題ごっちゃにするのは良くないから!ピザだって、生地に具が乗ってるから美味しいんであって具と生地をごちゃ混ぜにした液体状のピザだったらどう思う?それと一緒。」
「全然違うわマッドサイエンティスト!!」
「そんな事よりあの娘でしょ!」
「そんな事て……」
舞味はパルフェクトの方を指差す。
彼女のパルフェクトを見る目はとても輝いていた。
「娘?いや中身ゴリゴリの男………」
「黙れよ。さぁ……お手並み拝見だ。」
舞味はひどく冷徹な声でピッザァーに告げた後、パルフェクトに視線を戻し舌なめずりをする。
「えぇと所で………わ、わたしは……何をすれば……?」
パルフェクトは周囲の状況が理解できずあたふたとその場を見回す。
「ソチラが終わったなら……アチラもいかせて貰おうぞ!??!?」
「ふぇっ?」
フォークントの金切り声にパルフェクトは体をこわばらせる。
「必殺!スーパーミラクルアトランティスアルティメットギガントライジングメガトンパワードクリムゾンハーバードカイザー………ハイパーラッシュスマッシュブレイキングエフェクトバーニングブリザードオーバー………ロンダリングリアリズムフォースバックヤード……エタニティスペードマイクロゴージャス………ランドフレンドリーアタァァァァァァァァァッッッッッッッッック!!!!!」
フォークントは途中言葉に詰まりながらもただの突きを必殺技の様に見せかけ迫り来る。
「何あの人………こわい………!」
それに対してパルフェクトは恐怖を感じる危険から逃れようとその場で頭を抑え縮こまる。
「は?」
舞味は予想外の事態にズッコける。
「ちょっと、舞味さん?あの人戦える感じじゃないっすよ?」
ピッザァーは舞味の肩を叩きながら言う。
「そ、そんな筈は……ウッソ!?まさかビビりのひ弱属性の娘が出ちゃったのぉ!?」
舞味は頭を抱える。
「フォイ!フォイ!フォイ!」
フォークントは独特な掛け声で休む間もなく攻撃を加えていく。
「ちょっとヤバいって!」
ピッザァーはフォークントをパルフェクトから遠ざけようと彼の体を持ち上げ引きずる。
「離せぇぇ!!??!?」
引きずられるフォークントは腕を振り回しピッザァーの顔面に手の甲をぶつける。
「痛ってぇ!!」
ピッザァーは両手で顔を押さえる。
「そっか…………アイツ強いんだった……」
「槍がないからねぇ…………機嫌はウルトラマイティストライクに悪いー!!!」
フォークントは頭を掻きむしりながらピッザァーに襲いかかる。
「そらぁ?!??!」
「ぐぁっ!あぁっ!なぁっ!!」
ピッザァーはファークントの連続蹴りになす術なくやられていく。
「トドメだぁ!!」
フォークントはそのままの勢いでドロップキックをかます。
「うわあああっ!!!」
ピッザァーは地面を転がり変身解除する。
「はぁ!!」
「うぐっ……!」
英二は胸を踏まれ声を漏らす。
「槍がないからなぁ……コレで!!」
フォークントは目を見開きながら英二のフィディッシュブレスに手を伸ばす。
「おい、返せ!返せってぇ!!」
「黙れぇい??!??!!!??」
フォークントは英二の腕を持ち上げ無理矢理フィディッシュブレスとチケットを奪い取る。
「ミラクルオールドハンドウォォオーダァァァー!!!」
フォークントは叫びながらチケットを差し込みピッザァーへと変身してしまった。
「フォーイフォイフォイフォイフォイフォーイ!!行くゼェェェェェ!!!」
ピッザァーは再びパルフェクトに目掛けて全力疾走する。
「え?ウソ……………アレって宇宙人も使えんですか!?」
英二は舞味の方を向く。
「まぁ…………使えない理由ないし。」
「はぁぁ???完全に奪われちゃったんですけど!!オレどうすりゃいいのさ!!」
「ううっ….!そもそもここドコぉ?わたしは何をすればいいのぉ………?それに怖い人が目の前にいるし!うぅ分からないぃ何もわからないよぉ………」
パルフェクトは現在の状況の何もかもが今が分からず
号泣しながら不安を訴える。
(貴様!何をやっている!)
「ひぐっ……!今度はだれぇ……?」
パルフェクトは内なる声に体を震わせる。
(お前をこの世に呼び出した、壁沢完人だ。)
「あなたが……?」
(あぁ、先ほど其方の力を味わおうと決意したのだが、逆に取り込まれてしまった。お主は強い。気を強く持て!)
完人はパルフェクトを強く激励する。
「わたしが……こんなわたしが………強い?」
(あぁ、当然だ。現在進行形で攻撃を受けているにも関わらず其方はオレと呑気に声を交わしているではないか?)
「えぇ?攻撃?何の事ですか………?」
パルフェクトは意味がわからず聞き返す。
「上を見上げよ。」
パルフェクトは言われた通りに従うと
「フォーーーッ!!!オオッオオオッ!?!!!?!!?ウルトラマジカルエレメントトルネードな攻撃がノーダメだなんって!?!!?!」
過呼吸になりながら驚くフォークントの姿があった。
(お前が泣いている間彼奴はずっと攻撃を加えていたが手応えはあったか?)
「いえ…………何も。」
「その防御力、強いとしか言いようが無いだろう。)
「そんな………わたしが?」
パルフェクトは立ち上がり自身の体を見回す。
(お主の力は強い。間違いない。)
「本当に………?」
パルフェクトはステッキをじっと見つめる。
「フォー!!?!??」
半狂乱になりながらフォークントは襲いかかる。
「………分かりました!」
彼の姿を見たパルフェクトは体を震わせながらもフォークントの真正面に立ちステッキを両腕で握り締める。
「スプラッシュホイップ!」
パルフェクトがステッキの先端部分を開きそのまま突き出すとパフェに使われる生クリームが放射状にばら撒かれフォークントを包み込み動きを封じる。
「うおっ!!キューティクルピースフルに動けないぜっ!」
(なるほど………これが必殺技か。)
「まだ、行けそうな気がします!」
そしてパルフェクトはステッキの先端部分を開き四角を描く。
すると描かれた四角の線が巨大なウエハースとなる。
「スウィートスクエア!」
ウエハースはそのまま飛んでいきピッザァー(フォークント)を吹き飛ばす。
「コレがわたしの力………うん?」
パルフェクトはステッキを眺め首を傾げる。
(どうした?)
「このステッキ………何かスイッチが……」
パルフェクトはステッキの柄尻の部分のスイッチを押すとステッキの先端から刃が出現する。
その瞬間
「きゃっ!!」
パルフェクトの体が光に包まれると彼女の体を包み込む鎧が外れていき、体全体が光に包まれる。
「さっきから起きてる状況が意味が分かんないですけど………話聞いてます?」
「凄い………凄いよ……一口で二度美味しい……初のフードファイターだ!」
舞味は目の前の光景に釘付けだった。
「ほぅ………これがフードファイターか。」
目の前のパルフェクトは華奢な女性体型から精悍な男性体型になっていた。
「一旦使わせてもらうぞ。」
主人格も完人の物に変化する。
「人間が人間のために食材から作り出した最高の芸術であるスイーツ!それを食すのはというのは、人間という生物が歩んだ歴史を肯定する最高の人間讃歌に他ならない!その上でスイーツのためだけにあるおやつという概念。その肩をわからぬ無粋な輩………許しておくべきか!」
完人は剣に変形した剣を突き出し宣言する。
「ッ!」
「コレは貰うぞ!」
パルフェクト(完人)は一瞬で間合いに入り込みピッザァーのブレスとチケットを奪い去り際に剣を薙ぎ払った。
「ほれ!」
「ありがとうございます!オーダー!」
英二はピッザァーへと変身する。
「トッピング!」
ピッザァーがチケットを差し込みハバネロの大砲を出現させる。
「あとは頼んだぞ!」
パルフェクト(完人)はステッキを元の形に戻す。
「わっ!戻った!」
(存分にやってしまえ!)
「はっはい!」
2人のフードファイターは武器を構える。
「オーバーヒートババネート!」
「スプラッシュホイップ!」
「うおおお!!?!?!!スーパーアルティメットマッスルパーフェクぐぎゃあああ!??????!?」
紅白の光線はフォークントを塵にした。




