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37品目 激突する調理

「燃え尽きろ!!」

サシミモリは巨大な火炎弾を発射する。


「これは…………受け止めきれんぞ!」

「かといって避けられない…!」

パルフェクトとピッザァー達が反応する頃には火炎弾は目の前に迫っていた。

彼らの背丈を優に超えるほどの大きな弾。

万事休すかと思われたその時


「ショウウラァッ!!」

突如として何者かが2人の前に立つ。


「その声まさか?」

パルフェクト達にとってそれは聞き馴染みのあるかけ声だった。


「はぁ………………うぅっ!!」

たちまちその炎の塊は小さくなり消えてなくなった。


「……………メンド。」

サシミモリは煙の中から現れる黒い鎧を見て呟く。

「へへ、知り合いがピンチだったから遊びに来てやったぜ。」

コガシショウユフォームのメンドはそう答えながら胸を張る。


「メンド、なんか見た目が……」

「そんなに黒かったか?」

2人は初めて変化したメンドの姿を見る。


「アイツとの戦いで進化したんだよ!」

「いつ戦ったのだ?」

「大っぴらには言えねぇが、あの爆発事故で宇宙人と戦った。それで勘弁してくれ!」

メンドは言い残すとサシミモリに向かって走っていく。


「メンドオオオ!!オレはこの力を完全に使いこなした!もうこの前のようにはいかねぇぞー!!」

「寝言は寝ていいやがれ!」

メンドと激突し激昂するサシミモリの姿パルフェクトは観察する。


「まさか………英二、ここを離れるぞ。あとは彼に任せよう。」

「え?なんで?」

「察しが悪いな……奴は宇宙人なんだ!」

パルフェクトはピッザァーを置いて走り去る。


「え!?えっえっちょっと……完人さん待ってぇ〜!」

ピッザァーは追いつこうと慌てて駆ける。


メンドとサシミモリ達が戦っている頃

「ねぇ掛、この事デリッシュちゃんにどう伝えるの?」

「………………」

「掛!」

「今考えてる!」

部屋に2人きりの掛達の間には緊迫した空気が張り詰めていた。


彼らは頂枡市の最南端にあるネットカフェの鍵付の個室に滞在していた。

「このサシミモリってフードファイター、どうみてとデリッシュちゃんと同じ星の生まれでしょ?彼女が知ってしまうのも、時間の問題なの、分からないの?」

「分かってるさ………でも辛いだろ?コイツに会ったであろう裕太とメンドが未だにデリッシュに言ってないって事はそういう事なんだよ……」

掛は腕を組みながらF.F.Fの切り抜き動画に移るサシミモリを睨みつける。


「確かに。前会った時はそんな雰囲気なさそうだったわね………」

「デリケートな問題なんだ。今だって齢16、7の女の子が背負える範囲を優に超えてるってのに。彼女の心の強さに、オレ達大人が甘えてどうするんだ?」

「だからって隠すの!?甘えてるのどっち?残酷!心なし!」

「隠すなんて言ってないだろ!」

掛が舞味の胸ぐらを掴んだ瞬間


「所長さん、姐さん!大スクープで………すよ……」

あわててドアを開けた完人と英二は目の前の光景に絶句する。

「…………こういう時はスイーツだ。すぐさま調達してくる。」


しばらくして

「このコンビニのシュークリームの強みは何といってもコスパだ。有名店監修とは言ってるが甘さの加減などに関しては詰めの甘さは感じる。ただ税込218円と考えた上では高い水準にある事は明白だ。質と量をある程度両立して糖分を摂取したい分にはオススメの一品だ。」

完人が最寄りのコンビニで買い込んだシュークリームを4人は机を囲んで食していた。


「完人さんのお墨付きは実質有名店監修みたいなモンっスよ!」

英二は無邪気にシュークリームを頬張る。

「でもオレチョコの方が好きかな〜」

「黙れ!」

空気の読めない英二は完人の張り手を喰らう。


「英二?アンタホントノンデリですよね。」

「え?待ってオレパルフェクトに呼び捨てされてんだけど!?」

「落ち着いた所でまず即刻伝えねばならない事がある。サシミモリについてだ。」

完人は甘さによって空気を緩和した所で話を進める。


(あっ無視されてる………)

英二も流石に黙り込んだ。


「やはりキミ達も察したか。確かに彼は侵略宇宙人の一派、バーナードだ。」

「んで、惑星ショークの生き残り。」

「「!?」」

完人達は舞味の一言に目を見開く。


「惑星ショーク……デリッシュの!?まさか2人ともその事でか?」

「察しが良いな。実際問題、デリッシュにはこの事実をどう伝えたら良いと思う?」

掛の問いに2人は固まってしまう。


「デリッシュちゃんの研究も良い感じに進んでる中でコレだからね。ホント、状況が悪いわ………」

「おい、研究なんて初めて聞いたぞ?」

完人は何気なく呟く舞味の一言に顔を上げる。


「言ってなかったっけ?実はデリッシュちゃん、フードファイターに何故か変身できないの。それでたまに事務所に呼び出して彼女の体をいろいろ探ってたの

よ。」

「姐さんいつの間にそんな事を………」

舞味の用意周到ぶりに英二は驚く。


「そして分かったの。デリッシュの体にはフードファイターの力を増幅させるのとは逆に減退させる因子があるってね。」

「つまりオレの体の中の因子と逆の性質という事か?」

「そゆこと。でも減退させる力なんてどう扱えば良いのやらって思って特に触れてなかったんだけど……」


「今、その力が発揮できるタイミングが来たんだ。このような形は望んでなかったがな。」

掛の顔には切なさが滲む。


「怪物化したフードファイターを倒すのが楽になるということか。」

「うん。その為の研究を何とかやってる。」

「機材もないのにどうしてるんだ?」

「父さんの実家の機材を使ってる。古いものや足りない物も多いけど無いよりは全然マシだから……」

そう呟く舞味の顔を見て完人は彼女の顔がややくたびれている事に気づく。


「今事務所にいる職員達に密書を送ってる。近々機材は博士の実家に運ばれる頃だ。」

「その研究、もしかしたらしなくて良くなるかもしれないですよ。」

「お前達は………」

完人が振り返るとそこには冷凍集団フローズンの面々が集まっていた。


「コレ、なんとか採ってきました。」

「それは!?」

舞味は凍真の手にある液体にすぐさま駆け寄る。


「熱くて死中と思った……なんなら、瓶越しでも熱いです。」

彼は緑色の液体の入った瓶を手渡す。


「試しに英二にも渡してみて下さい。」

「え?なんで?まぁいいや。」

舞味は瓶を英二に手渡す。


「あっちゃ!あっちゃ!あーつ熱熱熱熱!!」

「危ない!」

英二は危うく瓶を落としそうになるが舞味が何とかキャッチする。


「凍真よく持てたねコレ?持ちすぎて手がバカになってんじゃないの?」

「それはあるかも。ゴースト枠のフードファイターが持つと何故か熱く感じるんですよ。その辺も含めて調べてみて下さい。」

「ありがと英二君!愛してる!」

舞味はウインクする。


「なんかセンス古くないすか………」

凍真の一言に舞味は倒れて瓶を落としそうになった。


「バカ!姐さんは28歳!立派な平成生まれだよ。」

英二は瓶をキャッチし凍真に大きな声で言う。

「お前、喋るな…………」

完人は呆れながら呟いた。




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