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28品目 知りたくなかったレシピ

「これからどうする裕太?」

「とりあえずシャワーでも浴びてさっぱりしたいな………」

裕太はそう言いながら泥や汗でまみれた服を触る。


「さっぱりした…………」

帰路に着いた裕太は早速浴槽に直行し全身の汚れを洗い流し着替えを終える。

「ふぅ…………」

そして部屋に入ると同時にベッドにうつ伏せで倒れる。


「やっと上がったか。よーし裕太!これからどうやってアイツらに勝つか考え……うん?」

チケット状態のメンドは裕太に明朗に呼びかけるが

「寝てんのかよ。」

「すぅ……すぅ……」

裕太は体を微動だにせず寝息で返事をする事しかできなかった。


「まぁ、こんだけ暑い中戦いまくってたら仕方ねぇか。」

メンドは裕太に何をするでもなく見守ることにした。


1週間後──

「今日から学校再開…………キツかった。」

裕太は目を擦りながら自転車を走らせる。

「裕太〜!」

裕太の自転車を見かけたデリッシュは手を振る。

「あぁ、デリッシュ!待った?」

「いや、今来た所。久々の学校どうだった?」

裕太は自転車を押しながらデリッシュと共にバイト先へ向かう。

 2人の間には極々平和な空気が流れていた。


「アレが因子に目覚めし者か。」

「まぁな?強さも中々なモンだぁ。」

才牙とグトンを除いて。


2人は建物の屋上から裕太を見下ろしていた。

「確かに。フードファイターからは地球人の肉の匂いとそのフードファイターの料理の匂いが混ざった独特の匂いがするが、こいつは醤油ラーメンの匂いが特段高い。因子持ちの奴らは皆こうなのか?」

「匂いのことはよく分からないですけどねぇ……今のF.F.Fの順位は195位でフォークントが使役してた兵器を一撃で倒したこともあり、スールプと肉弾戦である程度肉薄してたと………まぁおそらくマスターランクまでは順当に上がるでしょうね?」


「まぁその読みは間違いなかろう。もう1人のパルフェクトってのはどうなんだ?」

「メンドより強い……と言えばぁ?どうでしょうか?」

「…………なるほど。食いごたえがあるって事か。」

才牙は舌なめずりをしながら呟く。


「にしてもフードファイターを食うのはやめたんですか?最近はこーやってフードファイターに変身する人間を見て回ってるだけですが?」

「いや、食い方を変えるだけだ。ただチケットから無理矢理フードファイターを作り出して喰った所で対して身にならない事が分かった。」

そう言いながら才牙は飛び降りる。

 「ほう。」

グトンも帽子を抑えながら後に続く。


「やはり戦いの中で実力を付けたフードファイターを喰った方が身になるって分かったんだよ。で、ある程度フードファイターの現状も把握した。」

「なるほど……で?これからどうするので?」

才牙はその瞬間身を振わせる。

 

「イベントを行う。フードファイター全体の強さの底上げが出来るほどのを連発させる。良い家畜には良い餌が必要だろうが!」

才牙は大口を開きながらグトンに飛び掛かる。


「ひいぃ!!食べないで!」

「お前は食わん。どうせ不味いしな。少し感情が昂り過ぎたようだ……戻るぞ。」

才牙は背を向け事務所の方角へ足を運ぶ。


(ひゃあ恐ろしやー!ちょっと近づくの怖いなぁ……そうだ。)

「あっすいませんワタクシちょっと用事を思い出しました!」

「好きにしろ。」

グトンは逃げるように才牙の歩く方向の真反対に走り去っていった。


「常に寿命が縮む位なら仕事してる方がマシだ〜い!」

そう言いながらグトンはバーナードの脳内に語りかける。


「どうも〜バーナードくぅん元気か〜い?」

「なんだクソ野郎。」

「開口一番クソ野郎だなんてひっど〜い!」

グトンはバーナードに罵倒される者特に気にしていなかった。


「そろそろ人間調達してくれないかね?シルムとハルラに伝えといてくれよ。」

「ちょっと前にあの建物の人間を全部よこしてやっただろ。スパンが早くねぇか?」

バーナードは仕事のペースに疑問を感じる。


「そもそも人間を使って何をしてる?」

「何をしてるかって?知りたいにょぉ?」

「キメェんだよクソが。さっさと教えろゴミクズ。」

バーナードは容赦ない言葉を浴びせかけるが常時才牙の自覚なき殺気に脅かされていたグトン

にとっては大した傷はなかった。


「バーナードがいつもフードファイターに売ってる液体分かる?」

「あの緑色の液体か。フードファイターに変身する人間に飲ませると化け物になりやがった。結局アレも謎だ。」

バーナードには怪物のようになったペロリアの姿がハッキリと浮かんでいた。


「あの液体の正体は人間なんです。」

「人間?…………あぁなるほど、合点がいった。」

「そうそう。元々は他の星から拉致した奴らから作ってたケド、最近数が足りなくって即調達できるって事で地球人に手を伸ばしてるんだ〜♪」


「まさかここまで素直に答えるとは思わなかった……」

「それどういう意味?」

陽気なグトンに対しバーナードは極々冷静な対応を変えず話し続ける。


「今まで侵略や略奪の要だったフォークントとスールプを特に目的もなく放って死んでも放置したり、そもそもフードファイターにかまけてたりと色々と不可解な事が多今から聞いてもはぐらかされると思ったんだよ。」

「……………あーんなるほどねぇ?まぁ率直に言ってお前の疑問は正しい!確かにこんな星さっさと終わらせてた!」

ワンテンポ遅れてグトンが返答する。


「その理由は……」

「……言えない。」

「だろうな。」

バーナードはあたかもその答えを知っていたかのように全く動じる事は無かった。


「で?他に何かあるのか?」

「メンドをつけ狙え!」

わざと野太い声でグトンは命じた。

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