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なろう系主人公のハーレム要員に転生してしまった俺の死にたくなるような話

作者: 味醂

 どうも、普通の男子高校生です。いや、もう違うかな。じゃあ改めまして。

 どうも、奴隷の獣人美少女です。言っている意味が分からないって?大丈夫。俺もわかんない。


「フィナ!フィナ?」


 フィナって誰だよ。ああ俺か。


「どおしたんですかぁ?ご主人様ぁ?」


 残っているこの少女の記憶を頼りに答えてみる。思ったよりも甘えた声が出た。

 キモッ! 俺キモッ!


 「いや、ボーっとしてたからどうしたのかと思って。」


 俺がボーっとしてたら何か不都合でもあるのかよ。

 目の前の男の名前は『ユート・クジョー』おそらく『九条 ゆうと』なのだろう。黒髪黒目。中肉中背。顔面も平凡。駅で何人もすれ違いそうな量産型日本人男子高校生だ。まあ、俺もだったけど。


 最悪なことに気が付いたら俺はこの男のハーレム要員の体を乗っ取っていた。


 そして俺は確信している。こいつは典型的な『なろう系主人公』であると。


 根拠は俺の中にあるこの体の元の持ち主の記憶だ。

 

 この体の持ち主は「フィナ」。奴隷の猫耳美少女だ。奴隷商に、あまりに死にそうだからと捨て値で売られてたところをこいつに買われた。簡単に説明するとこうだ。

 

奴隷商「こいつはお勧めできませんぜ旦那。やけどのせいで顔もぐちゃぐちゃだしすぐに死んじまう。」

ユート「いや、俺はこいつがいい」

奴隷商「旦那がそこまで言うならしょうがない。」

ユートによるなんかすごい魔法ピカー

フィナ「す、すごい!けがが完全に治ってる!」

ユート「もう大丈夫。俺が君を守る。」

フィナ「一生ついていきますごしゅじんさまぁ♡」


 まあその後主人と同じテーブルでご飯食べさせられたり新しい服買い与えられたり、そして奴隷だと馬鹿にしてきたやつをフルボッコにしたご主人様に胸キュン(笑)したり。


 もうテンプレだね。この子の人生で1番多く言った言葉「さすがです!ごしゅじんさまぁ♡」だと思うよ。もう一生言わんけど。


「ちょっと!なにユートのこと心配させてんのよ!」


 はいきました!ユートくんのハーレム要員第二号!燃えるような赤い髪を持つツンデレ美少女!

 ユートに剣で負けたらなんか惚れたらしい。


 大丈夫ですか~?頭。ユートくん、ここにただボーっとしてるだけの俺よりもヤバい人がいますよ~

 心配してあげてくださいwww


「どうせユートの気を引きたいだけだろう。放っておけ。」


 ユート君のハーレム要員第三号!金髪碧眼のクーデレハイエルフ様!もちろん美人!

 魔法でユートに負けて惚れたらしい。ここにもいましたねヤバい人。君たちはドMなのかな?


 というかユートくん君のハーレムぎすぎすしすぎじゃない?大丈夫?「まあまあ」じゃねーよ!自分に惚れてる女は全部かわいく見えるのか!?こいつらけっこー性格わりぃよ?


 考えてみれば俺がヒロインズににらまれてんのユート君のせいじゃん。ちょっと心配して損したわ。


「ごっごめんなさい~」


 ひとまず謝っておく。うん、キモい。


 ユートが頭をなでてくる。ちょっそれイケメンがやるやつぅ~!マジで触んな。

 恥ずかしくないの?おまえ俺と同じで平凡じゃん。見た目も名前もってあれ?こいつの苗字かっこよくない?九条ってかっこよくない?イケメンにすると読者が感情移入しにくいから平凡にするけど苗字くらいはいいよね?みたいな?お前なんか山田とかで十分だ。もう山田って呼ぶわ。心の中で。



***



 その後なんだかんだあってハーレムも俺を入れて5人に増えました。はい拍手!

 なんだかんだって何?って?


 ギルドで冒険者に絡まれてぶっ飛ばしたりギルマスに気に入られたり盗賊団壊滅させたり古代竜倒して城に呼ばれたり王様に気に入られたり町に押し寄せたモンスター倒して英雄になったり etc…


 すごいね山田!信じられるか?これ全部ひとりでやってるんだぜ?

 もうすべてのテンプレを網羅したんじゃないだろうか?

 

「ちょっと!あんたユートにくっつきすぎよ!」

「なんじゃ小娘?うらやましいのか?」

「離れろ年増。」

「そうですよ!ユートさんは私のお婿さんになるんですから!」


 上からツンデレ 魔王っ娘 エルフっ娘 姫。全員美人と美少女だけどぶっちゃけこれはない。山田は相変わらず やれやれ してる。ちなみに俺は空気。他4人がうるさいおかげで目立たずにいられる。ぶっちゃけ逃げたいよ?山田が近くにいるとコ〇ンくんばりに事件が起こるし。でもさ、無理なんだよな。だって俺山田の奴隷だぜ?これだけハーレム要員がいて俺だけが山田の所有物。


 男の奴隷とか俺積んでない?

 お願いです。マジで誰か助けてくださいwwwwww



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