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4.超攻撃的斥候

「職業変更」

「職業変更」

「職業変更」


反応が無い。


ガッデム!宝箱の魔力にやられたな。むむむ。


職業変更は元々は宿屋に泊って行う能力なので・・・

寝るとリセット。もしくはクールタイムがあって今はクールダウン中。

もしくは

職業変更のレベルによって使用できる回数が増える。


実は一度しか使えない使い捨てスキルとか・・・

そんなことはない!と信じたい。


まあこれは時間を置いて試すしかないが戦闘能力の低い斥候のままではダンジョン探索は厳しい。

いや・・・そうでもないか。

スキル操作で魔弾と魔剣を斥候にセットすればいいのだ。


「スキル操作」


スキルセット画面が出たが・・・おや?

魔弾 L1

魔弾だけで魔剣が無い。

ゲームだとセットできるはずだが・・・考えられるのはなんだ?

斥候には魔弾は付けられるが魔剣は付けられないのか?

逆なら分かるんだが・・・

考えてもしょうがないので魔弾だけセットする。


「魔弾作成」


魔弾は普通に作れる。これを剣に付ければ魔剣だよな?


「魔剣」


あれ?出来たぞ。

と言うことは魔弾のスキルがあれば魔剣は付ける必要が無い?

そう言えば魔剣は追従攻撃をするモードがあったがどうするんだったっけ・・・

魔剣を10レベルまで鍛えると、より強化された魔破剣と追従攻撃をする魔従剣が解放されるのだったか?

なんか思い出してきた。後半に入手するスキルや上位スキルは先生や師匠と言われるNPCの試練がいるのだった。

イベントとして一瞬でクリアするんで忘れていたな。よく考えたら魔弾や魔剣の属性を替えられるのは上位スキルだったっけ?


は!

また重要なヤバいことに思い立った。

武器防具の製作依頼も出来ないが師匠への弟子入りイベントも出来ないいじゃん!


・・・もしかしたら弟子入りイベント無しでもスキルは分岐するのかもしれん。そういうスキルが生えるかもしれない。


これは今気にしても仕方がないのか。

気を切り替えて行こう。


ゲームのルールならフィールドモンスターはリポップするがダンジョンのモンスターは再入場でリセットされる。


これは資源や宝箱もだ。

なので次のダンジョンに一旦移動だ。そこのダンジョンで戦えそうならそこを進んでレベル上げ。駄目そうならここに戻ってきてレベル上げ。


「ダンジョントラベル」


廃村の村長宅の地下室

????

????

???? 

・・・


昔過ぎて覚えてないが「廃村の村長宅の地下室」の次は「忘れられた地下墓」か「隠れ里の邪教の神殿」のはずだ。

隠れ里の邪教の神殿はフィールド扱いだったか?「隠れ里の邪教の神殿の地下」なのかな?


上から二つ目の????を選択。

いきなり光景が変わった。

上からは月の光が降りそそぎ左の上からも月の光が見える。


あれ・・・

これは井戸の下の洞窟か。

このゲームは街には必ず井戸があり何故か入れて下はダンジョンだ。

と言うことはここは「廃村の村長宅の地下室」の近くにある農村の井戸の中なのかな?

葡萄が名産のボルドーとか言う街と言うか村だった気がする。

となるとこの奥は芋虫がいる通路の奥にスケルトンとスケルトンマジシャンがいる洞窟があるはず。


・・・いや?

それならば左上の月の光が漏れる穴が無いはずだな。

周りを見渡すと右側の奥に通路らしきのが見え、その奥に月の光が差し込んでいるのが見えた。


となるとこれはあの殺意満々井戸なのか?

ゲームのスタート地点である巨大な神殿都市から農村都市に行く道中で街道から山に外れたところに戦士の師匠の小屋がある。

その小屋に行くときに街道から外れるが、その取る道筋によっては見つけることが出来る謎井戸がある。

入ってみると・・・


ん?・・・

通路から何から近づいてくる反応がある。

斥候なので探知できたということだが斥候だと攻撃力がな・・・


来た!

やっぱりオークだったか・・・

この世界のオークはくっころでなくすぐに前方ジャンプする2mオーバーの悪役プロレスラーだ。

もちろん棍棒とか斧を持っている。

さて・・・こんなところにはいられない。帰らさせてもらう。


「ダンジョントラベル」


反応が無い。戦闘中は使用不可ですか?マジでムカつくというのかこのままでは死ぬ。


魔弾作成!魔弾発射!

魔弾作成!魔弾発射!

魔弾作成!魔弾発射!

魔弾作成!魔弾発射!


くそう・・・


4発でHPを1割くらいしか削れてないぞ。20発しか魔弾は打てないはず。

来た!前方にジャンプしながら棍棒を振りかぶった。これを喰らったらたぶん1レべル斥候は死ぬ。


は・・・

足が動かない。なんだか相手の動きがゆっくりに見える。

だが私の体は動かないから意味がない。ゲームではどうしてたっけ?

棍棒が私の頭めがけて振り抜かれる。


「バックステップ!」


本当にぎりぎりで避けることが出来た。チキンレースならぶっちぎの優勝だ。

バックステップとサイドステップは全職で使える基本技能だがSP消費だ。

あまり多用すると何もできなくなる。

消費SPを知りたいがそんな暇はない。

というか魔弾だけでは削りきることできないが・・・と言って刀で切り合うのか?

魔弾を顔に打ち込む。ゲームでは意味ないが実際は意味があるはず。


「サイドステップ」


一旦距離を離しジャンプから全力で棍棒を振り抜いて硬直しているオークの顔に向けて魔弾を連続発射。


魔弾作成!魔弾発射!

魔弾作成!魔弾発射!


お!明らかに嫌がっているぞ。

横なぎに棍棒を振るのを見極めてバックステップで避ける。


魔弾作成!魔弾発射!

魔弾作成!魔弾発射!


「グガ!」


オークが目を押さえて膝をついた。

ゲームなら起きないがやはり目に当ると大変なことになるということだな。

サイドステップでオークの後ろに回り込む。

いま職は斥候だ。であるならば!


「バックスタブ」


オークの後頭部に向けて刀を振り降ろす。

盗賊と言えばバックスタブだよ!

赤本からの基本だよ!

と誰かが言っていたが盗賊?赤本?何のことだ?


オークのHPは減りはしたがそこまではない。というかバックスタブが発動した感覚はない。

オークが棍棒を地面すれずれに振り抜く。


「バックステップ!」


私はピクリとも動けず棍棒で打ち払われた。

脛に激痛を受けて吹き飛ばされる。

発動しなかったはずなのに技後の硬直で避けられなかったのか?くそう。

激痛だが折れてはいない様だ。立つことは出来る。

前を見ると片目から血を流しこちらを睨めつけるオーク。


魔弾作成!魔弾発射!

魔弾作成!魔弾発射!

魔弾作成!魔弾発射!

魔弾作成!魔弾発射!


残った眼に目掛けて魔弾を連射!

何もなかったようにオークが突っ込んで来た。


「バックステップ!」

「サイドステップ」


オークの潰れた目の方向に避けた。

オークはこちらに振り返る。まああそうだな。死角に避けるのは互いに基本だな。

再度突っ込んっで来るオーク。


魔弾作成!魔弾発射!

魔弾作成!魔弾発射!

魔弾作成!魔弾発射!

魔弾作成!魔弾発射!


「バックステップ!」

「サイドステップ」


今度は生きている目の方に避けて目を狙う。


「ガォ!」


オークが目を押さえて暴れる。


バックステップ

サイドステップ


オークの後に再度回り込む。

先ほどバックスタブが発動しなかったのはなぜか?

たまたまか?

それともダガーでないと発動しないのか?

それはないはず。その他職にバックスタブをセットしてもこのスキルは発動する。

となると急所に当っていなかったということか。

後頭部と言うか首は急所であるのは間違いなはず。であるなら?


「バックスタブ」


刀を首の後ろに突き立てた。

スキルが発動しオークのHPが一気に減った。

それでもほんの少しオークのHPは残っている。

俗にいう1ドットと言うやつだ。

だがオークは動かない。だがオークの識別のタグは表示したままだ。


もしかしてノックダウン?


どうするか一瞬悩むが刀を首に打ち付けた。

オークに付いていた識別反応が無くなった。オークを倒したということだろう。

だがここでゆっくりはしていられない。

もし次のオークが来たら勝てないだろう。もし2匹以上なら確実に。


ダンジョントラベルで移動しよう。


ん?


オークの死骸が消えて何かが残る。


<オークの角>


角なんかあったっけ?

そうじゃない。急がないと。

オークの角を回収してダンジョントラベルを発動し「廃村の村長宅の地下室」に移動した。


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