25話 よにんぐみ(3)
秘伝ブツギリ流
話長くせん!!
すみません
「お昼何にするー?」
忘れ物がないか確認を終えて店から出てきた明智がそう言いながらオレたちの所へ歩いてきた。
どうやら明智もお昼に何を食べるかは決めていないらしい。それぞれご飯には好き嫌いがあるし、前日の夕飯、今日の朝食といったそれぞれの事情により、その日食べたいものも違ってくる。多分、あえて決めていなかったのだろう。「それじゃぁ次行こうか」という明智の言葉の『次』というのは昼飯を食べるところ。つまり具体的な場所を言わず、あえて『次』と言うことは、昼飯を食う場所が決まっていないということだったのである。
恐らくここでの最適解は、それぞれの食べたい料理により近い料理。例えば、A君がうどんを食べたい、B君がカツ丼を食べたいと言い出したとしよう。それなら、どちらも売っている店、つまり丸腰製麺に行けばいいという話だ。
逆にこの場面で一番いけないのは、優柔不断でなかなか決まらないことだ。予定を予め立てているのなら尚更である。こんなことで大事な時間を費やしてはいけない、と明智が昨日言っていた。
スタバもそろそろ混んできて、ずっと居座るのは申し訳ないから外へ出たのだろう、今オレたちは、灼熱の日差しの下にいる。優柔不断だと熱中症になる恐れがある。ここで長居する訳にはいかない。
「お昼前だしなー。早めに決めないと混んじゃうよな」
スタバの話をしていて分かったのだが、話を聞いているだけでは存在がただの空気になってしまう。積極的に話しかけなければ。
「そうだよね〜。ジンくんは何か食べたいものある?」
「オレは……」
第1に、中華なのかフレンチなのか、日本食なのか。でも、昼なんだし……うーん――
「――ファミレスとかはどうだ?」
そんな中で聞こえた凛島の声。うん、ファミレスがいいな。
「うっ、ファミレスかぁ……」
だが何故か妃夏がビクッとしている。何か嫌な思い出でもあったのだろうか、ファミレスで。
「オレもファミレスが無難と思う」
まあどこでもいいのだが、ファミレスなら中華和食フレンチ全て揃っている。ラーメン屋などと違って冷房もしっかりと効いている。ファミレス、いいね。
「私もファミレスがいいと思う」
どうやら明智も賛成みたいだ。オレ、凛島、明智でファミレスに三票。あとは妃夏の一票のみである。
「……まあ、ひとみんだし……」
ん? 妃夏今なんか言ったか??
「うん、ファミレスいこ〜!」
まあ、気のせいか。
こうして、昼ごはんはファミレスに決定したのである。でもまさか、あんなことがあったなんて……
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