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BACK The new generation   作者: ナスの覚醒
第一節 カァルプリィトゥ
24/49

SS 16話の付け足し(1/2) イメチェン

SSなので短めに、読んどいたほうがいい可能性あり。

 騒がしい声が川を流れ、海まで行ったくらいの時間がたった頃、オレの棍棒の修理は終わりを迎えようとしていた。

 あとはこのリボンを結ぶだけ――いや、ちょっと長いな。


「――よし、完成だ」

「どうもお疲れ様」

 明智の棍棒はしっかりとリボンで固定された。これで1日くらい待つと恐らく元通りだろう。


 だが、オレの手にはリボンがまだ30センチくらい残っていた。これでもう1回服を包もうと思ったが、これでは短い。捨てようとも思ったが、勿体ない。

 そんな時、オレの目に明智が映った。オレの直した棍棒を嬉しそうに見ている。まるでプレゼントをもらった純粋無垢な少女のような笑顔だ。


「なあ、明智」

 考える前に口が勝手に動いてしまった。

「どうしたの……?」

「ちょっとリボンが余ったんだが……ちょっとこっち来てくれ」

 オレがそう言うと、明智は不思議そうにオレの方へ来た。

「このリボン、お前に似合いそうなんだが······付けてもいいか?」

 オレは体を縮め、両手を合わせた。

 そしてしばらくの時間が経ち、明智はオレの方へ振り返った。

「······いいけど、ちゃんとやってね」

 明智は意外にもすんなり了承した。疲れすぎていて抵抗すらできないのだろうか、それとも任意なのか、それは分からない。ただ、女の命を任された、何となく責任者のようなプレッシャーが突如オレを襲ったのはすぐに分かった。

 

 明智がオレの方へ頭を向ける。

 オレは、そんな明智の髪を右手ですくった。

 触り心地はまるで絹のよう、純黒の髪は朝日に艶めき、シャンプーのいい匂いがする。


 ある程度髪質を確認した後、オレは明智の背後へ回り込んだ。そして、作業を開始した。


 明智を見ると、ずっと前を向きっぱなしだった。タオルで顔を伏せていたので、仮眠でもとっているのだろうか。背筋を伸ばしたまま、明智はずっと動かなかった。



「おーい、明智できたぞー」

 オレがそう言うと、明智はすぐにこちらへ振り返った。

 そんな明智の姿は――

「――わぉ……」

 思わず声が出てしまうほど驚くものだった。

「······なかなかやるじゃない」

 なんと、明智にもOKをもらった。


 一体どういうことかというと、こういうことだ。

 リボンを髪に結びつけるだけよかったのだが、なんと明智から追加の注文があったのだ。髪型を変えることは、女子にとっては大決断、適当にはできない。実は、オレは結構器用なので、小さい頃から明智の髪を結んだりしていたのだ。なので、恐らく明智からの信用はある。その上での追加注文だったのだ。結果は……大成功だった。今回明智が選んだのはお嬢様結び。決してダジャレではなく、お嬢様結びという髪型である。ただのセミロングもいいのだが、明智だからなのか、流石、めちゃくちゃ似合ってる。

 一つ一つ丁寧に結った髪はお上品さを仕立て、そして、わざとリボンを大きめに結んだことで、リボンが強調され、お上品さだけでなくかわいさも練りこんだ、というような感じだ。

 また、リボンの青色は、明智のブルーアイズと相性バッチリ、まさに明智を象徴した色のようだ。

 

 つまり言いたかったことは······

 オレって結構なんでも出来るんじゃね!?

 ていうか、明智可愛すぎて草生えるわ。

 

 ということである。



 少しずつ暖かくなった川辺の公園に弱い風が吹いた。

 明智は手鏡で自分の髪を見ては何度も頷いていた。

 揺れる青いリボン、黒い髪、オレはそよ風と共にそんな時間を嗜んでいた。






読んでいただきありがとうございます。

急いで作ったので、拙い文書ですみません。


SS(2/2)に続く

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