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エコとヴィーガンと筆者の嫌悪感

雨が止み、カラッと空が晴れた。

今は過ごしやすくて良いが、ここから気温が上がらないことを切に願っている。


今日の昼食はコンビニで買ったぶっかけうどんだった。

何かこう、肉を食べられるほど食欲が回復してくれない。


そんなことを考えながらうどんをすすっているとふと頭にヴィーガンなる単語が思いついた。

野菜と肉のことばっかり考えていたからだろう。


エコだのロハスだのヴィーガンだのこの世には筆者の想像の及ばない人がたくさんいる。


まあ、いるのは全く構わないのだが、なぜかやたら攻撃的なニュースだけが耳に入る。

もちろん、そういう人たちがニュースになるのはそういう時に限るので

一種のバイアスのようなものがかかっているのは分かっているが、

海の向こうではデモだのなんだのとそれなりに精力的に活動しているようだ。


筆者が何となくそういう人たちに嫌悪感を抱いているのは恐らく母のせいだろう。

母はやたらとミーハーだった。


やれスピリチュアルだ、やれエコだ、やれビジネスだ、やれジョブスだと。

まあ、馬耳東風で流しているうちはよかったが、

イストをプリウスに買い替えた時だけは辟易した。


読者諸兄はプリウスに乗ったことがあるだろうか?

筆者が乗ったのは一世代前のプリウスだが、もう二度と乗りたくない。

なにせドアが貧相なのだ。

ペンッって音がしながら閉まる車のドアなんて初めて見た。

レーシングカーか? 内貼り剥がしてるのか?


だから、そういう人たちに嫌気が差しているというのはある。

ただ、普通に考えても受け入れがたいものではあるのだ。


人は「あったらいいなを形にしました」で進歩してきたわけだ。

それから後退するような思想は到底受け入れられない。


むろん、ヴィーガンだのエコだのロハスだのは一種の前進的思想ではあるのだろう。

肉を食わなくて済む人間は実際いないわけだし、大気汚染はない方が良い。


しかし、彼らはそういうことに技術的なアプローチをしている訳ではない。

ビタミンB12の摂取は製薬会社任せだし、ハイブリット車だってトヨタ任せだ。


彼らの行動は『そう』あることが目的化している節が散見して嫌気が差す。

何となく前進的思想っぽいものを掲げて自分たちの人生に意味を持たせるためだけに

先人たちやその向こうで生活している人間に唾を吐きかけているだけだ。


根本的に想像力が足りていないんだろうなと思う。


自分たちの周りで肉を食ったり、電力を使ったりする人間には声を荒げてみせるが、

その実、実際先人たちがなぜ畜産を始めたのかだったり、

電力を使い始め、それが普及したのかなど考えたことがないのだろう。


本質的な問題はまさに現代人間社会そのものに内包されているのに

畜産業者や日本で言う所の農林水産省のような官庁だったり、電力会社や石油系企業だったりに

働きかけず、あくまで個人の思想ですという面をしているのは実に不可解だ。


彼らが相手にするべきは人類が有史以来培ってきた社会構造だろう。

間違っても隣で肉を食べている個人ではない。


行動力はあるようだから、それを少しは本を読んでみたり、

著名な社会学者や政治家の方に会いに行ってはどうだろうか?


「できることからやるのよ、フフン」と気取るのは実に結構だが、

個々人を啓蒙していった結果社会構造が変わるのと

もっと抜本的なことに働きかけて社会構造が変わるの、どちらが「できること」だろうか?


そこにどれくらいの人間の知恵と汗と時に血が流れてきたか一度は想像してみて欲しいものだ。

むろん、筆者は想像力が乏しいのでなかなか難しかったが、それでも彼らが言っていることがどれくらいデタラメかは何となく察しがついた。


エコだのロハスだのという人間によって不利益は一度被った。

あとはヴィーガンが筆者の隣の席で飯を食うことがないことを願ってやまない。

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