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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

僕らの探検日記(#01  夜空の星)

作者: 96丸D

「今日から気持ちを切り替えなきゃ。」

家の玄関を出た瞬間、僕は直感的に、そう感じた。

数日前(正確には一昨日)、ずっと一緒に過ごしていた柴犬のポチが病気でお空の星になった。

唯一の、家族のような存在だった。

もっと早く異変に気付いて上げられたら…

もっと、もっと…あとちょっと…


空は青く澄んでいる。

遠くの方に点々と雲が浮いているのが見える。

「綺麗だ。」

さっきまで輝いていたはずの星々が薄くまだ見えている。

まだ大きく西の空に月が見えている。



”宇宙ってどうなっているんだろ?”

幼いころからの謎だった。


なんで宇宙には星がたくさん浮いているのだろう。

いくつの星があるんだろう。

火星に人は住めるんだろうか。

宇宙人は本当に要るのだろうか。


何時間かけて考えても疑問は消えることがなかった。

それでも考えることが楽しかった。


僕が小学生の時、月へ行った人がいることを知った。

その時はすごいな!って憧れた。

でも思った。

なぜそれ以降、誰も月に行かないのか?って。

不思議がいっぱいの宇宙に行ってみたい。

そうして誰も知らない、初めてを自分の手で見つけたい。

そんな思いが僕の中にはあった。


中学生の時、先生が言った「宇宙人を見たことがありますか?」

当然、誰もいるはずがなかった。

だが

「では宇宙人のイラストを描いてみたください」

そう言われて

みんなが描いたものは、当然ばらばらだった。

でも共通点があった。

それは

みんな目が大きく口がなく指がとんがっていた。


なんでだろう。

みんな、見たことがないはずなのに・・・


不思議だった。


高校生になって、光の速度で移動していれば

地球上の通常の時間よりもゆっくり時間を経過できると聞いた。


宇宙って不思議だな。って思っていた。


 

 その日、家への帰り道。

僕は謎の光と音を背後に感じた。

何かが迫ってくる感じだ。


「ブウォーン、ブウォーン」っと。

(ん?危ない)

直感的にそう思った。

だが、後ろを振り向くと、そこには何もいない。

暗闇で見えなかった可能性は何とも言えないが、ぱっと見何もいなかった。


少しクラっとしたような気もしたが気にせずに帰ろうとする。

だが、数分歩くとまた

「ブワウォーン、ブワウォーン」っとさっきとは違った声がする。

なんだが恐怖感が広がってくる。


ゾクゾクっと。


恐怖心もあったが後ろを振り返る。

(何故か振り返らなければいけない気がした。)


当然何も。


いなかった。


そこには、何もいなかった。


(まあ、そんなミステリアスなことなんて起こるはずがないよな)

そう思った。

また前を向いて歩くと何故か足が軽くなってきた。

何か今まで考えていたことがパッと晴れたように。


そんな時。

一瞬だったが、空が明るくなった気がした。


「まあいいっか」

そう思って帰りの道に就いた。


ポチが見守ってくれているんだから。。。










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