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遠くからはるか☆IF YOU CAN  作者: ヨシトミ
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第8話 返品と交換は通販が常識じゃっど

第8話 返品と交換は通販が常識じゃっど


あ、そうか…おなごはナカムラ先生が連れ込んだとね。

こん「カゴ島」は別名「ナカムラ島」ち言うくらいじゃ、ここならおなごとやり放題じゃっどな。

むっきむきん強かナカムラ先生が事じゃ、きっと朝から晩までばっこばこじゃっど、

終わってんすんぐまた勃…いけん、リートん下品が移ってしもた。


久しぶりん服着っせえ、靴履きっせえ、おいは一般人に扮した。

イケメンにゃ遠かけんど、雰囲気イケメンぐらいにゃなれっとじゃろか。


テレポーテーション、家からおいん姿がふっち消えっ…。


アタん街ん対岸に出っ、おいは火山が頂から街ば一望すっ。

クレアボヤンス、さらわれた人らは今どげんしちょっ。

…おったど、何ちわかりやすか。

「奴隷ショップ『ご主人様になろう』」け…貴様らが奴隷んなったら良か。

おいはシャツばめくっせえ、腹に挟んじょった拳銃ば抜いた。

こん拳銃はアメリカん施設から脱走すっ時に持って来たもんじゃった。

こんはやとん国には爆薬もあっ、弾はいくらでん作れっ。


おいは銃口ば上空に向けっせえ、適当に1マガジン分発砲した。

テレキネシスじゃっど…標的が認識出来りゃあそげん難しゅうはなか。

弾は能力で誘導すっから、射撃ん腕も要らん。

クレアボヤンスで標的ん位置ば確認すっ。

意思ば持ちよっ銃弾は加速しながら海ば越えっせえ、ショップん中へ流れて行った。

奴隷にゃ当たらん、貴様ら奴隷商人ピンポイントじゃっど。

銃弾が奴隷商人らん身体に、鮮血ば撒きっせえぼすぼす埋まって行きよっ…。


己が手ば一切汚さんで良か、敵ん一切手ば触れんで良か。

反撃してみやんせ、おいが事捕まえてみやんせ、殺してみやんせ。

貴様らに出来っとならな…イフ・ユー・キャンじゃっど。


「誰だ!」

「しかも銃弾じゃねえか、ぐぬぬ…この異世界に銃とかチートじゃん!」

「遠距離攻撃とかかっこ悪! 剣で接近戦こそ勇者なのに!」


ぶひょぶひょ醜か声じゃっどな…。

遠距離んもんが見えっとなら、当然音声も聞こえっ。

おいはリロードしっせえ、もう1マガジン分ぶっ放しっせえ追いかけた。

行っど悠、GOじゃっど…!


テレポーテーション、おいはアタん街んショップん近くん建物ん屋上に降り立った。

そっから監禁されちょっ原住民らん姿ば確認した。

やっぱいおなごばっかいけ…しかもこまんか子どんまで。

彼女らがどげんしっせえ連れて来られたとか、彼女らに何すっとか、

目的はわかっちょっ、性んおもちゃしかなか。


いくらリアルん世界でおなごに相手んされんからち、そいは不毛じゃっど。

ちいとばかい優しゅうしたからち、奴隷んおなごが貴様らなぞ相手すっか。

ハーレム形成なぞ夢んまた夢じゃっどね…!

何が勇者ね…貴様らはどこまで行ってん、奴隷ば買う人でなしに変わらん。


おいは奴隷んおなご全員ば対象に、テレポーテーションば発動した。

続けっせえカゴ島から火山岩ばテレキネシスで、ショップん送り付けた。

返品すっど、おなごらと交換じゃ…返品と交換は通販が常識じゃっど。

ショップん建てもんは瓦解しっせえ、火山岩が山んなりよった…。


テレポーテーションで火山島ん戻っと、おいはいきなり大勢に囲まれた。

さっき助けた奴隷んおなごらじゃった。

エルフもドワーフもはやとん族もおっ。


「ぎゃひ! 何ね!」

「新しいご主人様ですよね!」

「見て見て、すっごい立派な身体! 入植者のぶよぶよした身体と全然違う!」

「AV男優じゃない? きっとベッドの中ですっごいよ!」

「あたしが一番に抱かれる! 早く入って来てよ!」


おなごらはおいが身体にまとわりつきっせえ、もみくちゃんしっせえあちこちまさぐりよっ。

そこはいけんでね、触っでなか。

まこち悲しかおなごらじゃっどね、解放してんやらしか事が身に染み付いちょっ。

おいが事新しかご主人さあち思もちょっ、男ん股間にしか目が行かん。

男に色ば使う事しかなか、媚びば売っ事しかなか。

人ん気品も、誇りも何もなか。

リートとおんなじじゃっど、こいがはやとん国が原住民け…。

おいはおなごん集団ん中で、ぼろぼろ泣き出した。


「いけん…いけんが、こげん悲しか事しよったらいけんが…。

おまんさあらは奴隷やなか、性んおもちゃやなか、人じゃっど。

誇りあっはやとん国ん原住民じゃっど、もうこげん悲しか事せんで良か…!」


おいが涙ば見っと、おなごらも涙ば流し始めた。


「…泣くなおっさん、思い出しちゃうだろ」

「あたしらだって、ずっと我慢してきたのに…」

「うちらはおもちゃ、奴隷だって、ずっとずっと自分に言い聞かせてきたのに。

耐えるために、生きるために…!」


おいたちは火山が麓で、ひとつん太てか固まりんなっせえ泣いた。

灰は今でん降って来っ、おいたちは灰まみれん悲しか固まりじゃった。



「…ありがとうおっさん」


おいはアタんおやっどんに相談しっせえ、彼女らん事送ってもらう事にした。

別れ際に最年長んドワーフんおなごが、代表でお礼ば言うてくいた。

最年長でん二十歳にもなっちょらん、どんだけロリコンね入植者らは。


「おんじょでん良かけんど、おいにゃ『新井悠』ち名があっど。

こん『カゴ島』から離島ん子どんらん勉強見ちょっ…」

「あ、ナカムラ先生の後任の先生か! あたし生徒だったよ!」

「えっ、ナカムラ先生ば知っちょっけ?」


こげんとこにナカムラ先生が生徒がおっとは。

タビタちドワーフんおなごは続けた。


「あたし腐女子なんだけどさ、ナカムラ先生てアニメとか声優とか超詳しいんだよ。

直接会った事はないけど、ナカムラ先生絶対おっさんなはずなのにさ、

連絡帳でカップリング談義とか、声優談義とか超盛り上がったよ」

「カプ…? 声優…?」

「あとすっげ天才ゲーマー! あげたゲームもすぐ覚えて上手くなっちゃうんだよ!」


ナカムラ先生、まこち恐ろしか!

こん「カゴ島」ば別名「ナカムラ島」ちすっほどん、むっきむきんばっきばきんおんじょが、

島におなご連れ込みっせえばっこばこなリア充で、オタクち…!

しかも天才ゲーマーち? おいもゲームは得意じゃっど、廃人じゃったから。

うーん、天才VS廃人け…いっぺん手合わせしてみたか。


「ナカムラ先生が突然いなくなったのって、絶対声優追っかけ…、

いや、どっかに潜入して内部崩壊を狙ってるんじゃないかな。

あたしがさらわれてすぐ失踪したって言うし…死んだ感じがしないのよね」

「潜入…」

「でもナカムラ先生が危ないのは確か。はるか先生、ナカムラ先生を助けて。

いくらむきむきのおじさんだって、はるか先生みたいな能力者でない限り、

あくまでも普通の人なんだよ、ひとりで潜入なんてナカムラ先生は無謀過ぎる…!」


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