第41話 こん国は「はやとん国」、そいだけで十分じゃっど
第41話 こん国は「はやとん国」、そいだけで十分じゃっど
ナカムラ先生(CV:直さん)…。
さすが直さん、わっぜか声オタじゃっどね。
下手なアイドル声優よかよっぽど上手かと。
一人でこげんべらべらしゃべっちょったら、狂っちょっ言われてんおかしかなか。
ナカムラ先生は言うちょった、「必ず俺に恋をする」…確かに。
直さんごた男前んおなごはどこにもおらん。
ナカムラ先生んごた愛おしかおなごはどこにもおらん。
「やっと捕まえたぞ、チェルビアッタ元王妃」
冒険者らん長が直さんが腕ば捕まえっせえ、笑うた。
テレキネシス…じゃどん読まれちょった。
直さんはすうと避けよった。
「直さん…! 『悠×ナカムラ先生』、おいたち薄か本になるんやなかけ!」
「ごめんなはるか先生、仕事の時間だ」
直さんが手首に、腰に、枷や縄が付けられっ。
目ば閉じっせえ、直さんは首ばおいに伸ばしよった。
察しち事け…こげん計算なぞしとうなか。
少しだけテレポーテーション、おいは直さんからキスば奪うた。
「今日のところはキスで我慢しといて、はるか先生。
次はしようぜ、昼も夜もベッドの中だ…はるか先生なんか欲望の奴隷にしてやんよ
腰がふにゃふにゃにくだけて、もう立ち上がれないくらいに感じさせてやんよ。
薄い本どころか生本番だ、しようぜはるか先生」
直さんはそげんナカムラ先生ボイスで言っせえ笑うた。
近衛ん兵に長が命令すっ。
「連行せよ」
「はっ」
直さんは大人しゅう男らに連れて行かれよっ。
「直さん! おいはそげん事じゃ満足せんでね…!」
おいは暴った、能力も忘れっせえ素手で冒険者らにつかみかかった。
こんままじゃったら次はなかと。
おいが直さんば取り返さんと、次なんてなかと…!
「おいがむすこは直さんがもん、直さんがためだけん太てかなっ、
絶対おまんさとすっど、男ん欲望ばなめっでなか! 男はおなごとすっためなら罪でん犯すど!
おなごん直さんなんぞ、力であっという間じゃっど…!」
色ん黒か、ヒゲで丸顔んむきむき悠おんじょはおらびよった。
冒険者らは所詮ヒキオタニートん集団、ひとりひとりはわっぜ弱かと。
じゃどん数だけは多か、倒してん倒してん次から次へ湧きよっ。
「下品だな…ナカムラ組の悠おじさんは」
直さんが声が男らにかき消されよっ。
そこへ正門ば突破しよったはやとんおなごどんがなだれ込んで来よっ…。
彼女らもはやとん豚、ヒキオタニートと戦闘民族なら戦闘民族んおなご。
誰ひとり欠けちょらん、こいが隼人んおなご…!
「はるか先生! 無事でなにより!」
「じゃどん直さん…王妃さあが自分で」
「ぐずぐず言わない! 男なら追いかけなさいよ!」
「ここはあたしら婦人会にまかせて、早く!」
はやとんおなごどんは武器ば構え直しっせえ、戦いん渦に飛び込みよった。
はやとんおなごはそげん太てかはなか、じゃどん良か身体ばしちょっ。
服ん上からでん、そん筋肉が見事ちわかっ。
何より皆美しか、くっきいはっきいした華んあっ顔立ちばしちょっ。
力でん冒険者らん男にゃちいとも負けちょらん。
殴ってん良か、うっ殺してん良か、束んなりゃなお強か。
まるでアマゾンがごた…。
「おおきに!」
おいは直さんが事ば追いかけた。
時計はなか、じゃどん日ん位置でわかっ…もうすぐ正午じゃっど。
今日ん正午、ぶういちおやっどんが店ん近くん広場で公開エッチ…。
時間通りち事け、なら…。
広場にゃ遅れて来よったぶういちおやっどんや、タビタとリートんあねショタがいよっ。
子どんらもブタ元どんまで来ちょっ。
皆おいが事探しちょっ、じゃどん今は合流しとうはなか。
こっから先はR指定じゃっど、子どんは見たらいけんでね。
冒険者らん男に連行されっせえ、直さんが死刑台に上がりよっ。
そん罪が朗読されっ…。
「寡婦チェルビアッタ、お前は原住民と密通し、煽情し、反乱を企て、
このロワイヨーム・ドゥ・レーヴに背いた、違うか?」
ロワ…? わっぜ長か国名じゃっどね、そげんもん誰も覚えきらんが。
こん国は「はやとん国」、そいで十分じゃっど。
「背く? そんなもんはなっからだ、お前らこそ気付くのが遅過ぎる」
「よって死刑に処する」
「裁判もしないでいきなり死刑かよ、それが夢の王国のする事か? くだらない」
おいは教会ん尖った屋根ん上で、クレアボヤンスば実行しちょった。
冒険者らん長が出て来よった、いいとこ取りけ。
直さんは死刑台ん床に座らされた。
冒険者らん長にわっぜか無駄な装飾ん多か、伝説ん剣がうやうやしく手渡されっ。
剣ば受け取っせえ、長は直さんに言うた。
「…最期だ、何か言う事はあるか?」
「ある」
「申せ」
対象は確認出来ちょっ、距離も発動地点も時間も計算した。
じゃどん直さんは冒険者らが神算の軍師。
おいが能力ば発動すっ事くらい計算済みじゃっど。
そん上でおいが助けば拒否すっつもい。
「私は今ここで勇者なる名の蛮族に殺されるが、その死を決して悲しんではならぬ。
そなたらの涙は要らぬ、怒りを人民解放の燃料とせよ。
侵略、支配、虐殺、暴行…冒険の名のもとに、彼らのした行いを我々は決して忘れてはならぬ。
前国王亡き無政府の今こそ、国の安寧を勝ち取る時ぞ。
怒りを燃やせ、恨みを抱き続けよ、そうして己を解放せよ…」
直さんにとっちゃけ死む事もまた計算…全ては民んためん。
そいが国と結婚すっち事…。
「…隼人の国の隼人の民よ…!」
直さんが声は広場に響き渡っせえ、はやとん民に届いた。
さすが声オタん直さん、ナカムラ先生がCV…声量も十分じゃっどね。
今、指がちいと動いた、冒険者らん長が剣ばぎゅうと握り直しよった…。
テレポーテーション…行っど、GOじゃっど悠…!
「違〜う!」




