第38話 3P本はどげんね、わっぜえエロかと
第38話 3P本はどげんね、わっぜえエロかと
「大丈夫じゃっど、ナカムラ先生…」
おいは寝たまま答えた。
「ハルカ!」
ぶういちおやっどんがかけ寄っせえ、おいが事ば抱き起こす。
「おやっどんも…おいはただ撃たれただけ…」
「『ただ』って…むきむきハルカおじさんだって撃たれたら死ぬよ」
「くそ…俺の嫁に何て事しやがる、俺が復讐する!」
「待ちい、ナカムラ先生…普通ならけ死む、じゃっどん」
テレキネシス最大、おいが身体ん中で。
流れた血は走っせえ、集まっせえ、肉がぶりょぶりょ動きよっ…。
「あ…まさか」
ぶういちおやっどんが目ば丸うすっ。
おいはむくり起き上がった。
身体は復元されっせえすっかい元通り、きれいん復活じゃっど。
「…ぶういちおやっどんははやとん豚に合図で攻撃命令ば、
ナカムラ先生はイケメンボイス再生、音量MAXば頼む…」
「うっそだろ、悠…」
「『悠×ぶういちおやっどん×ナカムラ先生』…3P本はどげんね、わっぜえエロかと」
もっぺんテレキネシス、超えきらん壁ば変形。
壁は敵ば囲い込みっせえ丸うなっ。
「いっその事『悠総受け本』でいいんじゃないか?」
パパ久どん親子に肉弘どん親子、そいからはやとん豚らが武器ば手に笑うた。
「その本、俺らも寄稿する」
後方でくじ久どんと酔久どんも笑うちょっ。
おいは声ん再生地点ば指定すっと、合図した。
「違〜う!」
まずはナカムラ先生がイケメンボイス再生から。
ナカムラ先生は直さんボイスんどこがイケメンボイスね…まあ良か。
壁ん内側で再生されたイケメンボイスが反響しっせえ、こだまんなりよっ。
反響んごとにイケメンボイスは数ば増しっせえ、力ば増強しよっ。
「み…耳が! 耳があ!」
「はやとん豚どん、攻撃じゃっど!」
「了解」
はやとん豚どんも壁ん内側に攻撃すっ。
そん攻撃ばおいが能力で確実に誘導すっ。
壁ん中に投げ込まれた攻撃も、イケメンボイスんごた壁にぶつかっせえ反射しよっ。
四方は壁、敵も攻撃も逃げ場はなか。
「『ブラッドルーム』、まこちダンサブルビートじゃっどね…。貴様ら踊りい! 踊りい!」
「ゲイオンリーキター! 踊れくそ共、パーティータイムだ!」
「DJ HARUKA VS NAKAMURAZATION feat. はやとん豚だ、踊れえ!」
おいたちは攻撃しっせえ、自分らでん怒号ば浴びせた。
敵は狭か閉鎖空間で悲鳴と踊りば、け死むまでただひたすら繰り返しよっ…。
「おのれ島津、豚どもに寝返りよって…!」
「ブラッドルーム」ん脇から別ん部隊が出て来よっ。
当然じゃっど、戦力ばみんな注ぎよっアホはおらん。
おいはおらんだ。
「横から来っど! おかしかドワーフどん!」
「そうだな、ハルカ」
「俺ら確かにおかしなドワーフ共だ」
パパ久どんとデブ久どんが親子が、「ブラッドルーム」ん両脇にでんち立ちはだかりよっ。
敵ん冒険者らがまるで蟻んごた。
「ドワーフ…!」
「ドワーフがこんなに巨大な訳がない!」
「…害虫キモス!」
親子が暴っと、そん動きんごとにこまんか敵がなぎ払われっせえ、ふっ飛ばされよっ。
「遺伝を繰り返すうちに突然変異種が生まれるのは、生物として当然!」
パパ久どんが拳が太てか槍んごた、敵ん集団ばまとめて貫きよっ。
「『フレイドマル』…ドワーフは可愛いロリ奴隷ちゃんか? 違う!」
「…『フロッティ』、ドワーフが必ずしも小人とは限らない!」
デブ久どんも腕ば払ろっせえ、敵ば束で潰し切りよっ。
親子は戦いながら、ちいとずつ移動しちょっ。
そんうちに2つん集団は合流しっせえ、ひとつんなっせえ、そろりそろり移動すっ。
「釣り野伏せご苦労!」
草むらん影から兵らががばり一斉に立ち上がっせえ、集団は完全に包囲された。
そこへ二人ん男が太てか銛ば両手に交差させっせえ、集団にかけ寄って来っ…。
「ポチャ弘どん! 肉弘どん! ばってん!」
「ばってん!」
ポチャ弘どんと肉弘どんが親子は、敵中で十字んごた交差しっせえそんまま突破しよった。
「『敵中突破』…」
「…『インフェルノ親子十字戦』!」
彼らが抜けっと、敵集団は悲鳴ば上げっせえ一気ん崩壊しよった。
「グッジョブポチャ弘、デブ最高」
「デブ最高…親父こそグッジョブ」
親子は合流しっせえ、静かにごつり拳ばぶつけ合うた。
おいもナカムラ先生もはやとん豚どんも皆、こん連携技に歓声ば上げた。
そこへひとりの若かおなごが少年ば連れっせえ、かけ寄って来よっ。
「はるか先生!」
「げっ、タビタとリート!」
そいはタビタとリートじゃった。
兵装は初めて見っ、二十歳近かタビタはこまんかじゃっどんこげんしっせえ見っと、
もう立派なはやとん豚んおなごじゃった。
わっぜ凛々しかあ、こいが隼人ん国ん兵児ちもんけ…。
「子どんらがこげん前線に来よったらいけんが…」
「そんな危険なところへ使いに出られるのはあたしら子供しかいない」
タビタん手には赤う染まった槍があっ。
タビタもここまで来っまで戦うた…。
「はるか先生、あたしら女子供はヤク島からアタに移動した。
今、はやとん女たちが、王妃さまの死刑執行の準備をしてる冒険者らと戦ってる」
「王妃さまは反体制側のスパイだって、今までこの国を支配していたやつらが、
あいつらが新しく攻めて来た冒険者らと組んだんだ。
…はるか先生、王妃さまを助けて」
リートはそげん言っと、おいが胸で泣きよった。




