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遠くからはるか☆IF YOU CAN  作者: ヨシトミ
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第28話 ぶひょっ、おいは「ナカムラ組」んはるか先生け

第28話 ぶひょっ、おいは「ナカムラ組」んはるか先生け


「コジマ、ナカムラ先生てどげん人ね?」


おいはつい聞いてしもうた。


「えっ…ああ、はるか先生は後任だから、ナカムラ先生に会った事ないんだよね。

なんかね、すっげ男前だったよ…あれがイケメンの中のイケメンてやつだよ。

はるか先生なんかナカムラ先生に会ったら、きっと瞬殺…惚れちゃうね!」


コジマはによによ笑うた。

何ち、ナカムラ先生はこまんか身体ん、下品で男が惚れっイケメンけ!

勝てん…! こげんぶにせじゃ勝てっ気がちいともせん…!

まあこん国に来よっ「イケメンアイドル声優んごた」にゃ負けっ気はせんが。


スクーリングに集まった子どんらは皆、さすがナカムラ組で下品じゃったけんど、

おいは予想外に混血が進んじょっなち感想じゃった。

純血はタイラ島んウドとテクラぐらいじゃっど。

美しか血は重なっせえ、より美しか血になっちょっ。

こいは冒険者らもハーレムに欲しかろう。

おいは切り出した。


「…おまんさら、今こん『はやとん国』は荒れちょっ」

「荒れてるよね、こないだタイラ島まで冒険者らが来たんでしょ?」

「大人らは戦うつもいでおっ、じゃどんおまんさらは子どん…力じゃ戦えん」

「えー、俺も戦いたい! 俺たちはやとん民は戦闘民族だよ?」

「私も戦うよ? 子供だって火を点けるくらい出来るし、人だって殺せるよ」

「そげん事やなか…」


悲しか子ら、そん歳で放火とか殺人とか…。


「おまんさら子どんが戦いは知っ事、そいしかなか。

ちゃんと正しか事ば知っ事、そいがおまんさらん事守ってくれっ。

そんためにゃ勉強すっ事、こげん代理ん先生でんおいが出来っ限りん事すっから…」

「ナカムラ先生も連絡帳で言ってたよ、冒険者には付いて行っちゃだめ、

水着で隠れるところは触らせちゃだめ、自分を守るのは結局自分って」


クレアボヤンスん先に、子どんらが真剣な目が見えっ。


「だからよ、まこちそうじゃっど…ナカムラ先生が言う通りじゃっど。

冒険者らにゃ付いて行きよったらいけん、どこでん身体は触らしたらいけん。

おまんさらはそれぞれおまんさらち国じゃっど、守らんと」

「国…」

「魅力んあっ国は、こん『はやとん国』はいろんなもんから狙われちょっ。

そいから守っにゃ教育しかなか、民に力ばつけっしかなか…!」


民に力ば、アタんぶういちおやっどんもきっとそげん思もっせえ、

おいに通信講座ん先生ば依頼した。

思想にまだ染まっちょらん、こん国に来たてんまっさらな男ならば、

きっとナカムラ先生が、こんはやとん民が思想ばわかる、そげん思もっせえ。

おいも彼らが思想が正しかち思も、どげん見てん正しか。


「冒険者なんか敵、俺たちはそう思ってる」

「だって私たちナカムラ先生の『ナカムラ組』だったから。

はるか先生も『ナカムラ組』だよ、はるか先生はナカムラ先生とおんなじ考えだし、

ナカムラ先生の続きを教えてくれるもん」

「えっ、『ナカムラ組』…おいもけ」


ぶひょっ。おいはそげん下品やなかでね。

ゲーマーち認めっけんど、おもらしは好かんでね。


「…ところではるか先生さ、せっかくだから直接聞きたいんだけど、

このプリントの問題がわかんなくてさ…ね、教えてよ」

「あ、ずるい! 俺もわかんないとこある!」

「私も! はるか先生、問3がわかんないからもっと詳しく教えて!」


初めてんスクーリングは大成功じゃった。

…子どんらがこげん喜んでくれっとなら、もっと早よやっちょけば良かったな。



「…もうあまりここには来るなと言ったはずだが、はるか先生?」


城んラブホんごた部屋で直さんは渋か顔ばしよった。


「じゃどん直さん、おいは直さんに会いたか。

何がいけん、男が好いちょっおなごに会いたか思も事ん何が悪りかと」

「アホかはるか先生…王は死んだが、今度は違う意味で危ないんだぞ」

「わかっちょっが、島津んやつらね? あいつらこん国ば狙うちょっ。

そいでんおいは直さんに会いたか」

「は? 島津? 何だよ島津って…あ、『電脳シーマンズ』か!

確かに島津だ! 島津! はるか先生、超笑えるよ!」


直さんは笑ろっせえ、身体ばよじっせえベッドに倒れこみよった。

じゃどん、ウインクばしっせえおいが首に腕ば絡めた。


「好きならして欲しいな。ね、してよ?」

「また直さんはそげん事…どこんビッチね」

「誰がビッチだよ、女は好きじゃなくても犯される事ぐらいは出来るけど、

好きじゃないとしたいって思わないよ…さ、だからするのだ! はるか先生! ぐへ」

「何がぐへね、男はさして好きでんなかなら簡単にすっけんど、

本気で好いちょっおなごとはそげん簡単にせん、大事んすっ…お、そうじゃ」


おいはジャケットんポケットから、白んこまんか箱ば取り出した。


「今日はこい…直さんに。なんかアタんぶういちおやっどんが言うちょったから。

いつん時代も男は好いちょっおなごに贈っち…」

「はーん、指環だな? うちら一応婚約したんだっけな…ぶっ、何だこの石は」

「おいが給料でダイヤとか無理に決まっちょっが、

こいはぶういちおやっどんがおすすめじゃっど、何が応援価格ね」


直さんは指環ばつまんでじっと見つめちょった。


「これはこれは…奇麗な、『はやとん石』だね。でも危険な石だ、死の光を放つ石だね。

うちらで言うウラン鉱石が近いと思う…こんなのが島津に知れたらちょっとまずいな」

「ウラン鉱石…!」

「はやとん国の原住民だけが知ってる、はやとん国だけで採れる石だよ。

この指環ひとつ分で膨大なエネルギーを生み出せる。

原住民らがこの国を守る理由は原住民の誇り…それだけじゃない。

この石だよ、この石を悪用される事を彼らは恐れている」


おいは何ち危なか指環を直さんに…!


「すまん、おいそん石がそげん危険ち知らんと…」

「はるか先生…この石の事、思い出させてくれてありがとう…守らなきゃ、何としても。

それから嬉しかったよ、この指環…いつかの婚約指環」


直さんはおいからキスば奪った。

まつ毛ん触れそうな近さで、直さんは言うた。


「…私ははるか先生に大事に思われているんだね、愛されてるんだよね。

好きな人に愛される、女の夢の中の夢だよ…私も応えたい。

はるか先生を愛してるって堂々と言えるようになりたい、手をつないで外を歩きたい、

だから私も人民の解放に力を尽くす」

「直さん…」

「もし全てが終わって、私がただのおばさんに戻れたら…。

その時はるか先生は、今と変わらず私を愛してくれるか?」


まこち愛らしかおなごじゃっどね、直さんは。

初めて出会うた時から、年上んばばあじゃったくせに。

ばばあが今さらそげん事気にすっでなか、おいもおんじょじゃっど…。

おいは直さんが髪ばぐしゃぐしゃかき乱した。


「すっど、必ず…直さんがずうっとそげん思もてくれっとなら。

じゃどん、なして直さんはあん時出会い頭早々、おいが事誘うた?

こげん色ん黒か、ヒゲん丸顔んぶにせなんぞ…」


ずっと疑問に思もちょった事じゃった。


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