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一人の王国  作者: ナベのフタ
第一章 魔国のスパイ
2/92

1  始まり

30✖✖年世界は数百と別れた国を統一しようと戦争、同意、吸収、合併、を繰り返していた。そして数百年を懸けて国を三国にまで統一した。


しかし最後の完全統一はそれから数百年を経ても成し得ることは無く強大すぎる三国は互いを牽制し続けるように睨み合いを続けていた。その間幾度となく戦争、紛争で多くの兵と民の命が消えていった。


 三国はこれ以上被害を広めぬために三国の中央にあった国を「ニュートラル」と名付け中立国とし武力を持たない国として戦争を防ぐために三国の武力を競わせる格闘大会「三技」をその国で開催するようになった。また三国のすべての民がニュートラルで暮らすことが許され、そこに全種族の通う巨大な学園を建てた。

 しかし各国は共に国の完全統一を諦めたわけでは無く小さな紛争は数え切れないほど続いていた。




― 魔国 ―


「大臣よ……おるか」

 眠たそうな眼で年老いた白髪の老人が大きな椅子に座りヒゲをなぞっていた。そのヒゲの長さは立っていてもヒゲが地面につくほどのものだった。


「なんでしょうか魔王様」

 魔王の呼び掛けに答えるその男は茶色い長髪にサングラスをかけ派手な赤いスーツを着ていた。実際は魔王と同じぐらい年をとった老人だがその見た目は若々しさに溢れていた。そしてその周りには列をなすように兵士が並んでいた。


「いや……上に大きなネズミがおると思ってな」

 魔王はゆっくりと天井を指差した。


「ネズミ、ですか? フムフム」

 大臣は魔王の指差した場所を見上げる。


「きみ……降りてきなさい」

 魔王がそう言うと突然天井から黒いローブで顔を隠した男が飛び降り魔王の前に現れた。


「なっ、何奴!」

 すぐさま男の周りに兵士が囲み武器を構える。


「…………」

 男はすぐに両手を顔の横まで上げて敵意がないことを示す。


「何をしている早く捕らえよ! 魔王様の身をお守りするのだ」

 兵士長の命令に兵士が一斉にローブの男を捕り抑えた。ローブの男は一切の抵抗をせずに両腕を抑えられ床にねじ伏せられる。


「魔王様、大変申し訳ありません。警備の甘さゆえこのような賊の侵入を許してしまうとは、このダルギス一生の不覚です」

 金髪の長髪をした青い軍服に白いマントのまだ若い青年の兵士長が魔王に膝をついて許しを乞う。


「うむ……よいよい」

「しかしこの城に忍び込むとは只者ではありませんな、フムフム」

大臣が興味深そうにローブの男を眺める。



あれ、どこできったらいいのやら・・汗

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