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完璧な君は僕には眩しい  作者: 夏の芽
第二章-夏休み編-
6/6

◆ヒーローな君

これは僕と彼女のたった一年間だけの恋の物語

8月21日

今日は僕に、僕たちにとって特別な日。

そう夏祭りだ

浴衣姿の霧宮さんと、港で花火を見たり、屋台を回ったり。


だが残念なことにそれは叶いそうにない、僕たちと言うのは【TELL(てる)】のメンバーのことだ


この50年続く、夏祭りの代名詞

それは駅前の直線300Mの大通りを使用したダンスパレードである

ヒップホップやチアダンス、ストリートダンス、はたまた鳴子を使ったよさこい踊り。

夜には太鼓と万灯のコラボなんかもする


様々なダンスチームが出場し、その他駅前広場を使ったダンスも含め

出場総チーム数は90チームにのぼる

僕もダンスをやっている身として今日は待ちに待った大舞台だ、

しかも今年は一番端だが最前列に抜擢された、失敗は出来ない


とはいえ待機時間が長いので、友達と駄弁り、屋台で何かを買ったりできるわけだが

僕はとりあえず、スタジオの集合場所に着き、自由行動となったため屋台を見て回っている


「で、なんでこんなに早く僕を見つけるんだ、”ゆう”さんや」


集合場所から歩き始めて30秒前後、一瞬で谷崎(たにざき)松原(まつばら)に見つかった


「なんでってそりゃ、そんな派手な衣装着てるやつが歩いてたらすぐわかる」


TELL(てる)】の衣装は着物を動きやすく改良したような見た目でかなり派手で重い

その分踊った時の華やかさは素晴らしいものがあるのだが

”こうやん”は首を縦に振り


「そうだね、たしかに派手だ、でもかっこいいじゃないか、迷子にもならないし」


「あのね?”こうやん”、僕もいつまでもガキじゃないんだよ?

かっこいいって言ってくれるのは嬉しいけど、一言余計だよ⁉」


”こうやん”は優しく笑う

「すまないすまない、弟に言ってるみたいになってしまったね」


「俺と高矢はパレードの最後の方で見てるから!頑張れよ!!」


「それじゃ、明登、頑張って」

そんな会話を終えて、待機時間が過ぎた。

今年初めての舞台だ

最初はパレードではなく、少し小さい駅前の広場で踊ることになっている


待機所に着き、振り付けを反復する

この待機時間はダンス歴が長くても緊張する

未菜さんも朝日さんも口数が少ない

椿さんは、、見に来てくれたのだろう友達と写真を撮っている、

(まぁ、あの人が緊張することがあったら僕らは多分逃げ出してしまうんだろうな、きっと)

息を整え、目をつぶり、輝いている僕を想像する。僕なりの落ち着き方だ

スタジオの名前がスタッフの人に呼ばれる


さぁ、出番だ


「.....ありがとうございました!」

一発目が終わった、個人的に少し力んでしまったが、初回にしてはうまくやれたはずだ


その後、3、4回と各所をめぐって踊ってゆく。

毎年激しく飛んで跳ねて回転する振り付けのためかなり疲れる

今年は特に動き回るのですぐに息が切れる


そして日が落ちるころ、一番の見せ場である大通りで踊るときが来た

大通りは広場と違って300M地点に到着するまで何回でも踊らなければならない

もう緊張は解けた、あとは全力で楽しく踊るだけ

でも、

(霧宮さんに見て欲しかったなぁ、また来年かぁ、長いなぁ......)

県で一番大きい夏祭り、もちろん多くの人でにぎわっている

待機時間や自由時間を使って霧宮さんを探したが、どこにも見つからなかった

スポットライトが僕たちを照らす

(いや、考え事は後回しだ、今は、今できることに集中しよう)


構える、音が鳴り、それに合わせて八拍のリズムを取りながら踊る

(1..2..3..4..5..6..7..8..1....)

一回目が終わった、

二回目が始まる前に息を整え、また構える


二回目。

中盤で、すでに足が重い、気を抜けば足が攣りそうだ


三回目。

また始まる、もうカウントなんか数えていられない、

これまで何十回と練習してきた体を信じて、また体に力を入れる


四回目が終わった、

もう観客を気にしている余裕なんてない、心臓が苦しく拍動する

(少しくらい、力を抜いて踊ろうかな、きっと観客にはばれないはずだ、それらしく踊っていよう。)


「頑張って、都田くん!」

「そうだ!頑張れ~!明登!!」

「かっこいいぞ、明登」

「力抜くなよ、明登!」


曲の切れ間、横から声が掛かった、僕は思わず横を見る

胸の奥が暖かい、疲れ切った体に、心にしみわたる。

そこには、霧宮さん、”ゆう”に”こうやん”、”かずくん”の姿があった

みんな笑顔で、優しい笑顔だった。やっぱり、君は、君達は僕には眩しすぎる

でも、今だけは、君達と同じくらい、僕も輝きたい!

(あぁ、そうかよ、中途半端は許さないってことね、わかったよ)

自然に口角が上がる、五回目、おそらくこれが最後だ。

親友達に後押しされたんだ、だったら最後まで全力で、楽しく!


構える、目を閉じて、輝いている僕を想像する。

曲が始まった、苦しい、多分足も攣っている、衣装が汗を吸って重りのようだ

でも、なぜか動ける、気分がいい、楽しい!

もっと、高く、もっと、華麗に、もっと、笑顔で!

最後の大技、回転ジャンプを飛ぶ、体が嘘のように軽い、

多分、今の僕は今までで一番輝いている


「......ありがとう、ございました!」

深く、深くお辞儀をする。楽しかった、ただそれだけ、でもそれだけでいい。

姿勢を元に戻す


四人が近づいてくるのがわかる


「みんな、ありが.......」

視界が一気に暗くなっていく、体がふらつき、制御を失う

当然だ、足も攣って体力も限界に近い、いやすでに限界に達していた

おそらく、炎天下の中、厚着で、しかも全力で動き回ったことによる熱中症だ

(あれ、まずいな、このままだと地面に直撃コースだ、でも体が動かないや.....)


体が何かに当たった、でも、痛くない。失う意識の中、

霧宮さんが僕を受け止めてくれたのがわかった

僕の意識はそこで途切れた

ご一読感謝です!!!!!

読者の皆様は夏祭りになにか思い出がありますか?花火をみたり、浴衣デートしたり、あるいは家でゲームをしたり、屋台を巡ったり、おそらくいろいろな思い出があるはずです、それはさておき、僕実はダンスもやっていて、今回のお話であったようなパレードにも参加しています、さすがに無限に踊ることはないですが、、でも無事に熱中症になりました!☆

まぁこんな話は良くて、、

やはり、楽しいと言う感情はどんな感情よりも原動力になりえると感じますね、きっと読者の皆様もそうでしょう。まぁ、実際、今も僕は物語を書くことが楽しく原動力となっていますからね

読者の皆様も、楽しいと言う感情に素直になって人生をエンジョイしていきましょう

きっと色んなことに取り組みやすくなるはずです

ではでは、また次回【◆煌びやかな君】にて、お会いできることを楽しみにしております~!!!

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