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第6話 お昼休憩です

 ログアウトして疲労からか頭がボーっとした。何だか数時間分の疲労が一気に襲い掛かって来たみたいだ。とは言え、此れから昼食の準備が在るのでキッチンへと向かった。とは言っても、別に何か凝った物をする訳ではなく袋ラーメンを作るだけだ。其れとラーメンに載せる具材でウインナーともやし等の野菜を炒めて載せるだけだ。


 「「頂きます!」」


 準備が出来たので妹の美紅(みく)を呼んで一緒に食べ始めた。インスタントだから味は美味しいのだが、何故か美紅がチラチラと此方を見て来た。不味いと云う訳でも、量が多いと云う訳でもない。所謂二郎系みたいな感じの馬鹿みたいな量を載せてはいない、極々常識的な普通の量だ。何が気になるのかと思いながら食べていると美紅は箸を置いた。


 「お兄ちゃん、其れで如何だったの?」

 「如何って何が?」

 「ゲームよ、ゲーム!あの野郎に誘われて始めたゲームの事!詰まらなかった?面白くなかった?もう止めたくなった?」

 「いや、どんだけ止めさせたいんだよ!?何を気にしているのかと思ったら其の事だったのか。正直言ってかなり難しいし無理ゲーだ。ちょっとでもバランスを崩したらクソゲー認定される程の綱渡り状態だろうな。ゲームオーバー=キャラ削除らしいし、本来雑魚認定されるエネミーがかなり高度な連携取るし、NPCとプレイヤーを見た目だけで判別するのは難しいだろうな」

 「そんなに凄いの?」

 「ああ、多分かなり高度なAIを積んでるんだろうな。そのAIが原因なのか、滅茶苦茶スキルが取得しづらいらしいんだよね」


 美紅は「どう云う事?」と首を傾げた。


 「昔、育成系のRPGをプレイした事あっただろ?其れをイメージしたら分かり易いと思うんだけど、エネミーを野生で捕まえたり、孵化させたりしても個体差は有っても一定のレベルになれば同じ技を覚える。けれど、WLOは違くて他人と同じ行動を取っても同じ様には育たない。最悪何をしてもスキルを覚えられない何て場合も有ったらしい」

 「うわぁ、其れは酷いね。ん、らしいって今は違うの?」

 「ああ、βテストではな。今は施設で戦闘用スキルを1つだけ無料で覚えさせてくれる。其処なら確定でスキルを覚えられる」

 「其れで最低限遊べるって訳なんだ。其れ、今の時点で充分クソゲーじゃない?」

 「否定はしない。唯、運が良いのか、何故か都合良く俺は欲しいスキルが取得出来たし、難しいけど戦闘は其れなりに楽しめるたよ。たかがリアル時間1時間ちょっとで疲弊する程にね」


 俺はその後も少しの間、美紅にWLOの話をした。内容は半分説明、半分愚痴と云う感じだが話していて気が付いた。俺はあのゲームを思ってたよりハマっているんだと認識した。

 昼食を終え、片付けを行いやる事は全て行ったのでWLOへ再ログインしたかったが、一先ず我慢してネットでWLOの攻略サイトを見てみる事にした。

 サイトを見た結果、あんまり情報が出揃っていないみたいだった。このゲームはスキルゲーだから、スキルが大事なのに低級の攻撃スキルは別として其れ以外は入手方法が殆ど謎。しかし、俺にとって重要な魔法スキルの事は少しだけ分かった。如何やら魔法スキルは覚えた全ての魔法を一定の熟練度迄上げればスキルレベルが上がるらしい。其れと杖術等の武器スキルは覚えた全ての魔法スキルレベルが上がらないとレベルが上がらないらしい。つまり、俺は7つの魔法スキルを全てレベル2にしないと杖術スキルのレベルが上がらないと云う訳だ。何と云う大器晩成型何だ。

 其れからWLOの製作チーム責任者的な人がインタビューに応えていた記事を見つけたので読んでみる事にした。


 「私は昔からゲームが好きで色々なゲームをしていました。特に対戦系のゲームが好きなんです。しかし、ある程度対戦環境が出来上がるとキャラの優劣がハッキリし、多少得意不得意は有っても上位勢の使うキャラは殆ど同じになってしまいます。私は其れが昔から嫌でしてね、対戦画面に見栄えが無いから暫くすると飽きてしまうんです。オンラインゲームでも其れは同じで、ある程度環境が落ち着き、情報等が出揃うとどの職業で如何云うキャラクリが最も効率良く強いと言われ上位勢の皆がそうなってしまう。其処で今回のWhite・Life・Onlineではかなり現実的に寄せ、真っ白なキャンバスの様なアバターをプレイヤー自身の色で其のキャンバスを描いて欲しいんです。現実に寄せたのは人間と云うプレイヤーは十人十色多種多様な人達が居ます。似た様な人は居ても同じ人間なんて居ません。性格は勿論スキルが違うからです。スキルが違うのは才能が違うからです。同じ事でも出来る人と出来ない人、出来る人でもとても上手く出来る人とそこそこ出来る人に分かれます。私はそんなプレイヤー達が、私達が製作したゲームを試行錯誤の末に攻略する姿が見たいのです!」


 と云うのが責任者のインタビュー記事だった。正直言ってこの人ヤベーなと思ったが、一部だけ一理ある発言は有るなと思った。記事を読み終えると今の時間は14時、17時か18時には終わりたいからプレイ出来る時間は3、4時間、ゲーム内時間は9から12時間だと云う事を確認し再ログインした。

 ログインすると昼前に泊まった宿屋のベッドの上だった。如何やら、最後にログアウトした宿屋で再開出来るみたいだけど、明日になったら如何なるんだろ?今日から始まったから其処は未だ分かって無いんだよな。

 分からない事は置いといて、俺は先ず先程の採取で手に入れた薬草や魔素草の半分をポーションにした。30分程掛けてローマジックポーションを40本、ローポーションを84本に作り終えた。


 【調薬スキルLv1がLv2へと上がりました。】


 条件は不明だがスキルレベルが上がった事を確認し俺は一度宿を出た。勿論さっき手に入れた戦利品で何か出来ないか色々やってみたい所だが、今の目的は街の探索だ。今の所必要最低限の場所にしか行っておらず、此処の何処に何が有るって何が出来るのかすら把握出来ていないのが現状なのだから。

 街を歩いて先ず入ったのは武具屋だ。俺の中では新しい街に行ったら、最初に確認する程のど定番なのだが朝は多過ぎる情報量で行くのを忘れていた。店の中はthe武具屋と云う感じで、店内には防具や武器がズラリと並んでいた。


 「いらっしゃい、何をお探しかい?」


 カウンターで商品なのか剣を布で磨いているガタイの良いおっちゃんが出迎えてくれた。まさに武具屋の親父と云う感じだ。


 「俺は魔法職何だけど杖とか、装備出来る防具とか有るかな?」

 「防具はどれでも装備出来るぞ。勿論、身体能力的に出来ない物も有るがな!杖は、今有るのは此れ位だな」


 親父はそう言って杖一覧のウインドウを出してくれた。色々有るが今の俺が今後の事を考えなかったら購入出来るのは3種類。

 1番安くて購入は可能だが、今持っている初心の杖と殆ど性能が変わらない木で出来た杖ウッド・スタッフ。1000G以上し少し買うのを躊躇ってしまうゴブリンメイジの杖。そして、今買える中で1番高く性能も良さそうなエネミーの素材から作られた杖ウルフ・ロッド。現在の所持金が3000ちょっと、ウッド・スタッフなら買えるが性能は微妙。其れを使うなら初心の杖を使い続けた方が良い位だ。


 「防具も見せてくれ」

 「はいよ」


 最初目に付いたのはフルアーマーやライトアーマーの鎧だ。値段的にも買えないのはそうだが、買ったとしても装備条件が満たされていない為装備出来そうにない。


 「この2つをくれ」

 「あいよ、合計で1300Gだ」


 言われた通りの金を払い俺は2つの防具を受け取った。買ったのはマントと靴装備、マントは旅人のマントと言い性能は《VIT+1、RES+1、耐久値100》と云う感じでもう1つは、旅人の靴と言い性能の《AGI+5、耐久値100》だ。ちなみに値段はマントが600Gで靴が700Gだ。


 「所で、マントは分かるけど靴の耐久値は如何いった事で減るんだ?まさか走っただけでは減らないよな?」

 「ハハハ!舐めるなよ、防具だからな其れで相手の攻撃を受けたり、攻撃したら当然減るさ。だから格闘家は靴でも、もっとちゃんとした防具を着けるさ」

 「成る程、ありがとう!」


 武具屋を出て歩きながら周辺を見回すと、NPC達の家なのか宿屋ではない建物が幾つも在った。暫く歩くととあるショップが目に入った。


 「ちず屋?地図!?」


 地図、其れは俺が求めていた物だ。正直言って地図無しで今後も攻略はかなりキツイ。と云うか東の森ですらもうキツイ。だって街へ戻る時ですら迷いそうになったり、セーフティーエリアも何処か分からなくなるんだもん。と云う訳で早速店の中へ入る事にした。


 「いらっしゃいませ~!」


 店内に入ると綺麗なお姉さんが出迎えてくれた。流石に武具屋みたいなゴツイおじさんではないよな。


 「地図が欲しいんですけど、見せてもらって良いですか?」

 「良いですよ。うちではこの街と周辺の地図を取り扱っています」


 そう言ってフィールドの地図一覧をウインドウで見せてもらった。


 「え~っと、クワエトの森1万G。カルトラ(さん)1万5千G。ファティアの森2万G。シュテファンの山2万5千Gってなんだこの価格!?」


 知らないフィールドも在るみたいだが、ここ周辺の地図と云う事は恐らく東だけでなく残りの西南北のフィールドの地図なんだろう。其れは良いが値段が馬鹿みたいに高い。例え、装備やアイテムを買わずに此処へ立ち寄ったら一瞬で0になる。いや、図書館でもそうだったけどあれは言うなら1万でスキルを買う場所だと言える。確証は無いけど。


 「フィールドの地図作成には作成者が命懸けで大変な労力が掛かっています。ですから、どうしても高額になってしまうのです」


 正直其れを言われると何も言えなくなる。


 「じゃあ、この街の地図の値段は?」

 「其れなら100Gになります」

 「安!?」


 多分設定的に街は安全で作り易いからって事何だろうけど、此れじゃあ金額差で風邪引きそうになるな。


 「じゃ、じゃあ其れを下さい」

 「ありがとうございました!」


 俺は街の地図を購入し店を出た。地図を確認すると自分の現在位置は分からないが色々な店等の場所と、今更だけ何処の街の名前が分かった。唯、此れだけでもかなり助かる。さて、地図を見ながら街の散策を続けようか。


 「この街ってファティシアの街って言うのか」

・主人公現在ステータス

MP:115(+10)

SP:100

STR:9 (+4)

VIT:6 (+3)

MAG:12 (+7)

RES:6 (+3)

AGI:15 (+10)

DEX:14 (+13)

INT:28 (+27)

LUK:3 (+2)


所持金:2065G


 火魔法Lv1

 水魔法Lv1

 土魔法Lv1

 風魔法Lv1

 回復魔法Lv1

 光魔法Lv1

 闇魔法Lv1

 杖術Lv1

 語学力Lv10

 短剣術Lv1

 調薬Lv2

・魔法

 火:ファイヤー・バレット熟練度2、ファイヤー・ウォール熟練度1

 水:ウォーター・バレット熟練度1、ウォーター・ウォール熟練度1

 風:エアー・バレット熟練度1、エアー・ウォール熟練度1

 土:ストーン・バレット熟練度1、ストーン・ウォール熟練度2

 光:ライト・レーザー熟練度3、ライト熟練度1

 闇:ダーク・ニードル熟練度1、ダーク・ミスト熟練度1

 回復:ヒール熟練度2

・武技

 スラッシュ熟練度1

・装備

 初心の杖 MAG+2、MP+10、耐久値無し

 旅人の服(上下) 耐久値無し

 初心の短剣 STR+2、AGI+1、耐久値無し

 旅人のマント VIT+1、RES+1、耐久値100

 旅人の靴 AGI+5、耐久値100



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