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第4話 本を読んで初の単独戦闘です

 俺はとりあえず此れからどうするか考えていた。東の森に行って戦おうにも現在MPはほぼ0。MPが最大に戻る迄にはゲーム内時間で1時間以上掛かる。また聖堂に行って近接スキルを得ても良いが、正直気になっているのはさっき言ってた語学系のスキルが気になっている。だが、語学系のスキルを手に入れるとしたらやっぱり読み書きが出来る場所、やはり図書館みたいな場所だよな。

 とはいえ、場所が分からない。調べようにも此処にはマップが無い為自力で調べるのは無理そうだ。


 「あ、すみません。此の街って図書館みたいな場所ありますか?」


 其処等辺を歩いてるプレイヤーに場所を聞く事にした。


 「ああ、其処ならあそこかな?此処を……」


 何度目かの質問でようやく場所を知ってるプレイヤーに巡り会えた。

 俺は教えて貰った道を歩くと其れ等しい建物にたどり着いた。其処は聖堂よりは大きくないが少なくとも冒険者ギルドよりは大きかった。恐る恐る室内に入ると室内は、どちらかと言うと図書館と言うより市役所って感じだ。正面にある受付のお姉さんに本を読める場所はあるかと尋ねると場所を案内してもらった。


 「こちらになります。ですが、こちらの所蔵を読むには有料になりますのでご注意ください」


 そういうと受付のお姉さんは戻って行った。


 「すみません、本を読みたいんですけど……」

 「はい、でしたら登録してもらう必要があります。登録料は1万G、更に翌月から月に一度登録更新料1万Gをお支払いください」

 「……分かりました」


 最初に貰えるお金は丁度1万G、先程のジンと行ったエネミーとの戦闘で得たお金675G(ちなみに俺の方が多いのはご祝儀的なのらしい)、其れが無くなり現在の残金675G。MPが回復したら森に行かないと。

 とりあえず今後の投資と思い読もうと思ったが、そもそもどれから読んだら良いのか分からなかった。


 「あ、すみません。俺字を読むスキルを持ってないんですけど、最初は何から読んだら良いですかね?」

 「そうでしたか。でしたら……まずはあちらの本から読んでみてはいかがですか?」


 そう言って案内してもらったのは所謂幼児向けのコーナーだった。

 まあ確かに文字覚えるなら書いて覚えたり、絵本読んで覚えたりだよな。

 早速テキトーに絵本を選び、近くの幼児用の椅子に腰掛け読んだ。内容は御伽噺風にした其れ其れのスキルや武器についての説明だった。


 【条件を達成しました。スキル語学力Lv1を取得しました。】


 ゲーム内時間で30分程絵本を読んでいるとスキルを取得する事が出来た。武器や魔法以外スキルを手に入れた感想は意外と簡単だなと思った。絵本の内容は先程のスキルや武器についての説明の他にもゲームのあらすじ的な内容もあった。

 内容を要約すると、昔、善き神様と悪い神様が戦って相打ちになり神様たちの肉体が幾つかに別れた。悪い神様は7つに別れ世界各地へ、善き神様は5つに別れ世界の東西南北中央へ別れ、其の後エネミーや人間が生まれた。というものだ。

 恐らく此れは後に戦うボスなんだろう。悪い神様は7つの大罪モチーフで、善い神様は四神辺りがモチーフなんだろうな。

 リアルでも本を読む事は好きだったので、あれからゲーム内時間で3時間程色々読んだ。


 【スキル語学力Lv9がLv10にレベルアップしました。】


 やはり低レベルなだけあってレベルアップは早いみたいだ。其れにしても、語学力のレベルが1番高くなるとは思っていなかった。

 だが、1番高いだけの事はあり、WLOの設定は幾つか分かった。スキルだが、此れは大きく分けて3種類に分類出来る。戦闘スキル、生産スキル、其の他スキル。其の違いは使い方や使える場所と色々あるが、やはり習得方法が1番違うだろう。戦闘スキルは一部を除き聖堂で習得可能。生産スキルは才能という隠しパラメーターで習得は完全にランダム。其の他は俺が持ってる語学力スキルみたいな戦闘や生産にも属さないスキルで、どうやら此れ等は一定の行動を行うと誰でも習得可能の様だ。とは言っても此れ等は全て本を読んだ上での俺の考察だ。特に生産と其の他スキル。ただ、語学力スキルはあまりにも簡単に習得出来たから多分そんなに間違えてはいないと思う。

 考察は一度置いといて、ようやく最初の目的が果たせる。最初の目的、其れは図鑑だ。ゲーム内の全ての図鑑があるかは分からないが、少なくとも此の街に隣接している東西南北の森に関する図鑑は揃ってる様だ。

 まずは現在攻略中の東の森に関する図鑑を見ると、エネミー図鑑の他に其処へ自生する植物図鑑も兼ねている様だ。

 30分程図鑑を一通り読みMPが全回する事を確認し図書館を出る事にした。

 MPを確認した時に思ったが上限が上がっていた。WLOのスキルにはレベルや熟練度がある。だが、プレイヤー自身にはレベルが無くスキルや装備でステータスを上げるシステムになっている。なのに上限がアップしているという事は、MPは使いきれば上限がアップするという事だろうか?となるとSPも似た感じなのだろう。此れからは其処等辺も意識していこう。


 「よし、森へレッツゴー!」


 東の森へ入ってすぐに発見があった。隠れていない薬草や木材等の植物に名前がAR表示されていた。自分で言うのもあれだが、別に勉強が得意とか記憶力が良い訳ではない。なのに視界に入る全てAR表示がされているという事は、マジで一度名前を知るだけで良いんだな……面倒ではあるからチートとは言わないが、充分ぶっ壊れって言っても良いな。まあ、図鑑を読める様になる迄が少し面倒だが。

 とりあえず、手近な薬草類を採取した。薬草、毒草、魔素草(まそそう)etcと色々採取した。後で何かの役に立つかもしれないからな。

 一通り採取を終え俺は森の中へ入っていけば当然エネミーは現れる。未だ森の浅い所なのか種類自体はそんなに多くない。先程ジンと倒したエネミー達だ。先程採取した草達と同じ様にきちんと名前がAR表示されている。ただ、其れはジンと一緒に買い取りしてもらったおかげで名前は元から分かっている。やはり、エネミー名だけなら一々図書館利用するのは意味無いのだろうか?

 ただ1つ気になる事があった。其れはスライムとの戦いだった。ゴブリンやウルフ等と戦った時に無かった物が其処にあった。其れは名前表示の横に小さな火のアイコンみたいな物が一緒に表示されていたのだ。異常状態で火傷や火属性の魔法を使うのかと思ったが水弾を放ってきた。


 「危なっ!……っ、特に異常状態って感じはないし、という事はたぶん!ファイヤー・バレット!」


 スライムは一撃で倒せた。

 ジンと戦った時は別の魔法を使ったし、ジンも攻撃していたのできちんと分かっていなかったが、今回の事で1つハッキリとした。あのアイコンは敵の弱点だったわけだ。そういえば図鑑のエネミー欄に全部ではないが弱点が記載されていたな。

 其の後もMPが尽きる迄エネミーと戦った。其の結果幾つか魔法の熟練度が上がった。


 【ファイヤー・バレット熟練度1が熟練度2に上がりました。ストーン・ウォール熟練度1が熟練度2に上がりました。ライト・レーザー熟練度1が熟練度2に上がりました。】


 森から出ると採取品とドロップ品を売る物と売らない物で分け其れ等を冒険者ギルドで売却すると1500Gになった。

 所持金の合計は2000Gちょっと。初ソロで狩りをした為、幾つか此れからの課題が分かった。1つMPが0になった時の対処法。1つ回復アイテム。1つパーティーの重要性。

 まずは解決しやすそうな課題から取り掛かる事にした。其れは回復アイテムだ。ただ此の鬼畜ゲー、回復アイテムだって簡単に多く入手する事が出来ない。回復アイテム自体は雑貨屋等のNPCの店から簡単に買う事は出来る。だが、購入出来るアイテムには購入制限が掛かっている。HP回復ポーションは1人1日5つ、MP回復ポーションは1人1日3つ迄となっている。

 雑貨屋NPCのおじさん店主に理由を聞いてみると街でポーションを卸している薬師が、1人でポーションを作っている為どうしても1日に出来る物には限界があるという訳だ。


 「そっかぁ……ん?すみません、此れ何ですか?」


 店の棚で見つけたのはすり鉢と試験管という理科の実験で使う様な道具だった。


 「其れは"初心者用調薬セット"だ。其れがあれば才能が無くてもポーションを作る事が出来るぞ。低品質だけどな。ちゃんとしたポーションを作るには知識と才能が不可欠だ。どうする?」

 「……買います!後HPMPポーションを上限MAXで」

 「毎度あり!初心者用調薬セット1つ、ローポーション5つにローマジックポーション3つで合計1140Gになります!」


 金を払いアイテムボックスに仕舞って店を出た。後ろから聞こえるおじさん店主の声を聴きながら次の事を考えた。

 次は早速調薬セットを試すのとMP0になった時の対処法をどちらにしようか考えた。金はギリギリ1000Gある。セットは宿とか何処か人目の無い場所で試したい。となると最初に試すのは対処法!此れに関しては簡単だ。MP0でも使える武器を手に入れれば良い。安直に考えるなら消耗品のナイフみたいなのだが流石に今そんな金は無いし、買えたとしても10本も買えないだろう。そうなると考えられる手段はメイン武器の両手杖とは別にサブ武器を手に入れる事だろう。ただ此れも武器を買おうと思ったら金が無い。杖で棒術的な事をしようにも、そもそもの物理系が雀の涙程度。シスターが言っていたが武器を本来の用途以外で使用したら耐久値が大きく減るらしいから、棒術スキルを手に入れて杖で攻撃していたら武器で破産しそうだ。

 という訳で俺はもう一度聖堂の列に並び、中へと入った。


 「おや?貴方は先程の。今回はどうなさいましたか?」


「ああ、神父さん。実はサブ武器用の戦闘スキルを覚えたいんですよね。メインを杖した場合の装備出来るサブ武器が使えるスキルはありませんか?」

 「そうですね……其れでは、此れ等は如何ですか?」


 そう言って老神父は1冊の本を差し出し中を見てみると、思ったよりも数があった。


 「そういえば伝え忘れていましたが、新しく武器スキルを覚える場合、授業料として500G掛かりますからよろしくお願いしますね」

 「え、金掛かるんですか?」

 「ハハハ、其れはそうですよ。最初は今後の活躍も含めてボランティア兼投資に近いところがありますが、2回目以降はきちんと一律の授業料を貰うんですよ」


 正直悩んだが、流石に最初の街にある宿で1泊500G以上掛かる事もないだろうと考え、金を払い授業を受ける事にした。習う事にしたのは"短剣術"だ。


 【"クエスト短剣を学べ!"】


 今回教えてくれるのは前回の老シスターではなく、細柄で黒装束を身に纏い目元以外は隠れるマスクをした、いかにも暗殺者みたいな男だ。教わるのは短剣の持ち方や振り方、体の動かし方等の基本的な事だった。其れが終わると暗殺者っぽい教師との模擬戦をひたすら続けた。

 其れからゲーム内時間で1時間後、【初心の短剣を入手しました。スキル短剣術Lv1を習得しました。】【"クエスト短剣を学べ!"をクリアしました】というわけでクエストが終了した。

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