世界恐慌直後(おおむね1931~1933年頃)の世界
1. 世界の大枠:多極ブロック化の始動
恐慌後の世界は:
「単一の世界経済」から
「相互に閉じた経済・政治ブロック」へ。
主な三極:
1. 日英仏ブロック
2. 汎米ブロック
3. ドイツ(+周辺) 独中心圏
これに
ソ連が第四の異質圏として存在。
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日英仏ブロック
政治
• 日英同盟が恐慌後に再確認・拡張。
• 仏も安全保障と経済再建のため参加。
• ロンドンに:
**三国協調会議(仮)**設置。
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自由主義陣営の“協調型帝国ブロック”
。
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経済
• 帝国特恵関税+相互通商。
• 通貨:
• 英ポンド圏が中核、
• 円・フランは連動。
• 投資:
• 英資本+ユダヤ金融+日本重工業が連携。
重点:
• 造船・鉄鋼・機械
• 航空・通信
• 満州・東南アジア開発
• 中東石油。
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ブロック内循環で恐慌を乗り切る。
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軍事
• 海軍:
• 英日が中核、仏が補完。
• 合同演習の常態化。
• 想定敵:
• 独通商破壊
• 将来的には米との摩擦も。
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国内情勢
英国:
• 失業は高いが社会秩序維持。
• 金本位離脱・管理経済化。
フランス:
• 比較的安定。
• 防衛線(マジノ線)建設継続。
日本:
• 不況はあるが:
• 重工業・軍需・護衛艦建造で雇用維持。
• 政治:
官僚・政党・財界+穏健軍部の協調。
クーデター的軍部独走は起きにくい。
• 満州:
• 公共投資で**“アジアの工業フロンティア”**
。
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汎米ブロック
政治
• 孤立主義が再燃。
• 欧州紛争への不介入を堅持。
• ただし:
• ドイツとの経済接近を模索。
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経済
• 大暴落で深刻な失業。
• 政策:
• 高関税
• 国内公共事業
• 農業価格支持。
• 南米・カリブと:
汎米経済圏を志向。
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内向きの大国。
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軍事
• 海軍は維持:
• 太平洋での英日勢力を警戒。
• だが:
• まだ大規模拡張はせず。
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社会
• 不満の高まり:
• ポピュリズム
• 反エリート感情
• 一部で:
• 親独・権威主義的思想が流入。
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ドイツ圏
政治
• 恐慌直撃:
• 失業率30%超。
• ナチ党が急伸し:
• 1932〜33年に政権掌握。
• 主張:
賠償拒否・再軍備・民族統合。
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経済
• 英仏日ブロックから締め出され、
• 資源・市場不足。
• 対応:
• 国家主導経済
• 東欧への進出模索
• 米国との取引拡大。
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「包囲された革命国家」。
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軍事
• 陸軍再建を最優先。
• 海軍:
• 通商破壊用の潜水艦を重視。
• 空軍:
• 国威と対英仏日戦の切り札。
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ソ連圏
• 恐慌の影響は限定的(閉鎖経済)。
• 五カ年計画で急速工業化。
• 外交:
• 独とも英仏日とも距離を保つ。
• 立場:
“第四極”の不確実要因。
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その他地域
中国:
• 不況+列強投資減で不安定。
• 日本の影響力が満州で優勢。
イタリア:
• ファシズム体制。
• 独と接近するが慎重。
スペイン:
• 政情不安 → 内戦の火種。
トルコ:
• 世俗化改革継続、中立志向。
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2. 国際秩序の性格(1932年頃)
恐慌直後の世界は:
「戦勝国ブロックによる現状維持」
vs
「敗戦・孤立国による修正主義」
の対立。
しかし史実より:
• 米国が関与薄 →
調停役が不在。
• 国際連盟:
• 英仏日主導のクラブ化。
• 紛争は:
• 地域ごとに噴出しやすい。
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3. 軍縮と再軍備の空気
• 日英仏:
• ロンドン軍縮体制は維持。
• だが:
• 裏で近代化と条約外艦充実。
• 独:
• 公然と条約無視へ。
• 米:
• 表向き軍縮維持、
実際は技術研究継続。
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**“建前の軍縮、現実の再軍備”**が始まる。
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4. 人々の心理
• 1914–20の大戦の記憶:
• まだ生々しい。
• 多くの国で:
• 「二度と同じ惨禍はごめんだ」
という厭戦気分。
• しかし:
• 恐慌と失業が
強い国家・秩序への渇望を生む。
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平和希求と強権志向が同居する時代。
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5. 総括:1931–33年の世界像
このIF世界の恐慌直後は:
世界は三〜四大ブロックに分断
日英仏ブロックが
経済・海軍力で優位
米国は内向き孤立
ドイツは
最も不満と急進化を抱える火薬庫
ソ連は
不気味な第四極
表面上は軍縮と平和、
裏では再軍備と対立が進行。
つまり:
「次の大戦の構図が、
まだ霧の中で形を取り始めた世界」
です。




