日本海軍の駆逐艦
1. ロンドン条約と駆逐艦枠
1930年ロンドン海軍条約:
• 日本の駆逐艦総トン数:
約105,500t(史実通り想定)。
• 1隻あたり:
基準排水量1,850t以下。
• 1,500t超艦の割合制限あり。
日本は:
1,500〜1,850t級 × 約55〜60隻
を保有可能。
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2. この世界の駆逐艦ドクトリン
史実:
• 雷撃決戦の切り札
• 大口径砲+93式酸素魚雷。
IF世界:
• 欧州派兵と英海軍の影響:
• 船団護衛・対潜戦の重視
• 空母随伴の防空
• それでも:
• 夜戦雷撃の伝統は保持。
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「雷撃力は維持しつつ、
実務的護衛能力を本気で持たせる」
が基本思想。
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3. 主力:特型駆逐艦(吹雪型)とその改良
吹雪型(特型)20隻
• 就役:1928–31年
• 基準排水量:1,680t
• 主砲:12.7cm砲×6(連装×3)
• 魚雷:61cm×9
• 速力:38kt
IFでの扱い:
• 史実通り建造されるが:
• 過大武装の反省から、
• 後期型・改良型では:
• 砲塔軽量化
• 復原性改善
• 対空機銃の余地確保。
• 改装:
• ソナー・爆雷を早期充実。
• 12.7cm高角化改修も史実同様。
役割:
主力雷撃艦
だが一部は機動部隊随伴・護衛に回る。
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改良特型(IF:初春型相当)
史実:初春型は条約制限下で復原性問題。
IFでは:
• 英海軍の助言と護衛思想から:
• 無理な重武装を避ける
• 雷装:61cm×6程度に削減
• 主砲:12.7cm連装×2(4門)
• 基準排水量:1,500〜1,600t
• 速力:36kt
隻数:10〜12隻
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史実よりバランス重視で安定した設計。
事故(友鶴事件級)は起きにくい。
役割:
多用途の一線駆逐艦。
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4. 実務型:護衛重視駆逐艦(IF独自)
史実では日本は本格護衛型を持たなかったが、
このIFでは:
護衛型駆逐艦(IF)
• 起工:1932–34年
• 基準排水量:1,200〜1,400t
• 主砲:12cm砲×3〜4
• 魚雷:61cm×4(控えめ)
• 速力:32–33kt
• 特徴:
• 航続力大
• ソナー・爆雷重視
• 後部に爆雷投下軌条多数。
隻数:15隻前後
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英のV&W級後継やH級に近い、
“護衛のための駆逐艦”
。
役割:
船団護衛
対潜哨戒
二線防備。
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5. 新世代高速型(IF:陽炎型の前倒し)
史実:陽炎型は1939年以降。
IFでは:
• 抑制された大型化と技術成熟で:
• 起工:1936–38年
• 基準排水量:1,850t上限
• 主砲:12.7cm×6
• 魚雷:61cm×8(四連装×2)
• 速力:35kt
• 復原性・居住性改善。
隻数:8〜10隻。
役割:
機動部隊随伴・決戦型の精鋭。
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6. トン数イメージ
型 隻数 基準排水量 小計
吹雪型 20 1,680t 33,600t
改良特型 12 1,550t 18,600t
護衛型 15 1,300t 19,500t
新世代高速型 9 1,850t 16,650t
計 56隻 約88,350t
余裕を残して約105,500t枠内。
(旧型更新分や予備艦を含めても収まる)
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7. 装備と改装方針
共通:
• ソナー・爆雷:
• 史実より早期・標準化。
• 対空:
• 25mm機銃を計画的増設。
• 通信:
• 英式手順・装備導入。
• 砲:
• 12.7cm砲は高角化改修(史実通り)。
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対潜・防空の“基礎体力”が史実より高い。
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8. 編成と運用
決戦部隊
• 特型+新世代高速型:
• 重巡・戦艦に随伴し雷撃。
機動部隊随伴
• 改良特型+高速型:
• 空母防空。
船団護衛
• 護衛型+旧型:
• 軽巡を司令艦に護衛群編成。
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駆逐艦が
用途別に“使い分け”される海軍。
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9. 英海軍との比較
•英国:
• 決戦型は少ないが護衛型が充実。
•日本 IF:
• 雷撃力は保持しつつ、
英に近い護衛能力を併せ持つ。
• 結果:
英日連合の護衛網は極めて強力。
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10. 総括
このIF世界の
ロンドン軍縮条約下・日本海軍駆逐艦隊は:
総数:約55〜60隻
中核:吹雪型+その改良型
新機軸:護衛専用型駆逐艦の整備
精鋭:新世代高速型(陽炎型前倒し)
雷撃決戦の伝統を残しつつ、
護衛・対潜・防空能力を史実より重視。
つまり、
「決戦型の切れ味」と
「英式護衛の実務力」を併せ持つ、
条約時代としては非常にバランスの良い駆逐艦隊
になります。




