第0話 : 終わりの始まり
20XX年5月、東京。
22歳の公共交通で奴隷のように働く僕は、いつものように残業を終え、終電に揺られていた。
吊り革に掴まりながら唯一の楽しみである料理作りのためにネットで情報を漁っていると ネットニュースが異常報告で埋め尽くされる。
「都内で人が人を食ってる」「渋谷で警察が一般人へ発砲」「ゾンビだこれマジで」「新種の異常ウィルスか?!」
最初は酷いジョークだと思った。
次の停車駅で車内に血まみれの男が転がり込み、地鳴りのような低い声をあげている。他の乗客はその様子を見て駆け寄り救護をしようとしている。一人の乗客が手を伸ばした瞬間に『ソレ』は手を引き込み首元へ噛みついた。
劈く悲鳴が車内で響き、今までの日常が一瞬で崩壊した。
その悲鳴が目の前の惨状を理解できない放心状態の僕を現実へと戻した。
「おい、嘘だろ! ニュース通りじゃねぇかよ。どうする?どうすりゃいい?!」
その声に反応したのか、血まみれの男は、次の獲物はオマエだと言わんばかりの表情でゆっくりと立ち上がった。
ここから逃げなければ、床に無残な姿になってしまった彼と同じになってしまう。相手の動きをとめれるものはないか?
誠は車内を見渡し、優先席側に消火器があることに気が付いた
「これをヤツにぶつければ外に出れる」
誠は消化器へと素早く手を伸ばした。
『〜〜〜』
手に取った瞬間倒れていた男の携帯が鳴った。
歩く『ソレ』は音が鳴った方へと体の向きを変えた。
「今しかない...うぉら!!」
誠は手に持った消化器を『ソレ』に向けて放り投げる
『グオオオオオオ?!』
奇跡的にも投げた消化器は『ソレ』の横顔へ命中し
『ソレ』はまるで痛覚があるような声をあげるとともに車内の座席へと倒れ込んだ。
誠は倒れて行く『ソレ』を横目に見ながら出口へと駆け出し、地獄と化した車内から逃走したのであった。
…………………………………………………………………
無事車内から脱出した誠は 駅構内の悲惨な状況を目撃する。
割れた窓と血の手跡がここで惨劇が起きたた告げる売店や恋人を抱え泣き喚く男 『ソレ』に襲われながらも抵抗し傷付きながらも倒していく者 喰われていく者
まさに阿鼻叫喚だった。
地獄のような車内から出た誠は、その悲惨な状況のせいでもはやここは平穏で安心出来る日常ではなく、理不尽且つ一瞬で命が消える戦場と認識する。
人間は、パニックで錯乱する者もいれば、脳が感情をリセットし何としても生き残ろうとする生存本能が冷静とさせる者もいる。誠は後者のタイプの人間だったのだ。
「最悪だ..まずは出口か安全地帯を探さないと」
誠は、そう呟き、駅の改札へ向かって逃げようとしたが動物的な直感か人間の生存本能か 違和感を感じとり
改札へ向わず窓ガラスと血の手跡が付いた売店の屋根へと攀じ登る。
少しばかりの安全地帯で誠は改めて構内の悲惨さと違和感を確認をしたのであった。
ゆっくりで遅筆ですが、 自分の頭の中の物語を少しずつ形にしていきたいと思ってます。
会社員をやりながらなので 本当に遅くなります。
物語が壊れないよう頑張っていきます。
100話を目標にしていきます。




