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てのひらのさよなら

作者: 歌川 詩季

 あとから気づくこともあります。

 (ひも)(はし)をナイフで切り落としたようにじゃない

 いつからか少しずつ ほつれはうまれてて

 どこかの時点で きっとさよならはあったんだ

 それに気づいたのが あとからってだけで

 あのとき あの日の さいごの笑顔が

 思い返せば そうだったのかもしれない


 さよならは日々 無数にあるから

 この別れも それに紛れてしまいそうになるけれど

 紛れさせてはいけないものは

 ちゃんといちど てのひらにすくいあげて

 ちょっとだけ うらみがましい目をしながら

 たっぷりの (いと)しさをこめた

 私の世界にあるなかで

 いちばんやさしくて せつない

 ありがとうを告げてから

 そうっと ゆっくり

 とじていた てのひらをひらいて

 指のすきまから(こぼ)してあげたい


 それが

 わたしの大好きだったあなたへの

 さよならのかたちだよ

 平気にはなりたくないなぁ。

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― 新着の感想 ―
[一言] 今思えば、もっともっとできることはあったのかも。 伝えておきたかった言葉、沢山あったと思うけれど、今の自分にできることはきっと新しい世界の祝福を願うこと。 歌川さんの優しい詩に癒されました。…
[一言] まえがき、あとがき せやなー 
[一言] はい! 切ないです。
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