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錬生術師、星を造る 【完結済】  作者: モモル24号
閑話 ②

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146/199

4 大地娘の秘密

 カルミアに会うまで、おらはずっと孤独(ひとり)だっただ。思い出そうとすると、優しい声がおらの頭の中に響く。泣きそうになると慰めてくれただ。

 おらの唄う歌が好きだと言うから穴を掘っては埋めて唄っただよ。お腹は空かない。

 おらは死んでしまっただか?


 どれくらい経ったのか忘れた頃に、昔いた人間達より騒がしい人族やエルフが来ただよ。昔··いっぱいいた冒険者だ。


 またおらの記憶が消える。あぁ、この人族はおらを消す気でいるだよ。

 おらと、おらを守りきれず側で悲しむ人族もろとも。せっかくおらに気づいてくれる人に出会えたのに悲しいだよ。


『心配せんで良い。その頭のおかしな娘は、オマエがずっと待っていたぬくもりを与えてくれるじゃろう』


 おらの唄を楽しみにしてくれる声が、そう言って送りだしてくれた。

 おらをずっと見守ってくれて二人に、おらはありがとうと伝えただよ。


 カルミアが魔法使いのおじさんの記憶を覗いた時に、おらも記憶の枷が解けただ。みんないなくなった。悪いものに取り憑かれて、おかしくなって争いだしたから声のお姉さんが吠えただよ。


 カルミアは悪いものも掴まえて、使役していただ。そんな人見たことなかったから驚いただよ。おらは気にいったみたいだ。おらもカルミアが好きだ。

 

 でもカルミアは頭は良いのにおバカさんだから、おらやヘレナがいないとだめだ。この前もお茶の冷めないカップを作ってただよ。熱湯を入れて、耐久性を試していたのを忘れていただ。


 試作していた美声君のおかげで火傷しないで済んだだ。カルミアから目を離すとすぐに何かやらかすから、おら達は心配だよ。お風呂でも一人にするとすぐにのぼせるから、毎回誰かがつかないと大変になるだよ。


 カルミアが学校へ行けるようにしてくれたので、おらは魔本作りをすることになっただよ。

 おらの魔法は特殊らしくカルミアが嬉しそうだっただ。おらもカルミアの造る石が大好きだから、いっぱいお手伝いして、いっぱい石を造ってもらうだよ。


 カルミアを慕ってくる人が集まってきた。その中でもカルミアはアストが気にいっていて、小さくしたりピカピカを出せるようにしたり、たくさん改造してただ。アストは偉い人なのにおら達にも優しくて、美味しいご飯をお腹いっぱい食べさせてくれただよ。


 ルーネのための小さな本が完成しただよ。みんなのためにおらが出来る事をするのは気持ち良いだ。

 ダンジョンでおらを励まし続けてくれたフレミールもカルミアの仲間になった。おらの唄をまた聞かせてやれるだな。


 フレミールとルーネに手伝ってもらって、魔本の扉を完成させただよ。カルミアは魔力を使うと泣くので開くまでは魔力は使わないようにしただ。

 カルミアの首飾りにしまえるから、みんな自分の好きな本を作れるようにしただよ。フレミールの大きな部屋を作ったら悲しまれただ。

 カルミアがフレミールの成分を絞るためだった。お姉さん、ごめんなさい。



「ねぇ、ノヴェル。貴女の日記って、どうして口癖をそのまま書いてるのよ。読みづらいじゃない」



 カルミアが、おらの秘密の日記を勝手に開いて見ただよ。カルミアの性格をわかっているから、おらもこの書き方でいいだ。おらも乙女だから隠したい秘密はある····だよ。


 

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