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【D.S.(ダズ)】~過去と未来の交わる場所~  作者: ポチ太
第二章 過去の世界
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第39話 交差する想い

教室に戻ると朱音(あかね)空音(そらね)が話をしていた。


朱音(あかね)ちゃん、ありがとう。私、もうどうして良いかわかんなくってさ、本当に助かったよ」


「あぁ別に気にしないで良いよ。私、思った事をそのまま言っただけだから。でも、みんな薄情だよね、阿東(あとう)さんと大地(だいち)君以外は誰も助けようともしないんだもん」


うーんなんか入りづらいな。


ガタッ……。


扉に当たり空音(そらね)朱音(あかね)がこちらを向く。朱音(あかね)が俺に向かって話しかけてくる。


「何をコソコソしてんのよ。さっさと入って来なよ大地(だいち)君」


なっなんで俺だってわかったんだ?朱音(あかね)の言葉に空音(そらね)が合わせてくる。


「あっ(だい)ちゃん。さっきは助けてくれてありがとね。私、本当に助かったよ」


空音(そらね)は少し照れながら俺にお礼を言うが朱音(あかね)が水を挿す。


「まあ、全然助けられてないし、私がいなかったら完全に共倒れだったけどな。あんたも私に感謝しなさいよ」


「ははは……ありがとな朱音(あかね)。流石は高嶺(たかね)の………」


朱音(あかね)真優美(まゆみ)だったとしたなら【高嶺(たかね)(いばら)】って言葉にに何か反応してくれだろうと淡い期待をしていた大地(だいち)だが……。


「私は【高嶺(たかね)黒薔薇(くろばら)】なんかじゃねぇ……次言ったらただじゃおかないからな」


そのまま怒って自分の席へと座る朱音(あかね)。しかし高嶺(たかね)黒薔薇(くろばら)?……(いばら)じゃないのか?


ウチのクラスメートがぞろぞろと帰ってくるが、みんなバツの悪そうな顔をしている。


キーンコーンカーンコーン


チャイムが鳴り響きホームルームの時間。魔王が入ってくる。


「みんなおはよう」


「おはようございます」


「いやー朝から大変だったな空音(そらね)。ちょうど私もトイレに行っててな。まあ言いたい事は全て朱音(あかね)が言ってくれたし、私からは何もない。だが自分のした事について各自もう一度考えるようにな……以上」


過去の世界では瑠花(るか)以外誰も空音(そらね)を守らなかった為、この後、魔王に説教されたんだったよな。


過去に戻ってから俺以外の行動でこれまで未来が改変する事なんて一度もなかったのに朱音(あかね)っていったい………。

それから俺は不思議と朱音(あかね)に引かれていく事となる。


放課後、帰ろうとしているとクラスメートの【鈴木すずき 政弘(まさひろ)】通称 鈴政(すずまさ)が声をかけてくる。


「おい、大地(だいち)翔流(のぼる)君が更衣室に【集合】だってさ。ハハハ……お前なんかやらかしたのか?」


「ん?翔流(のぼる)が?」


集合ってのはウチラの中では単独で誰かを呼び出す合言葉。翔流(のぼる)が俺に何の用だ?さては今日、振られた事に対しての愚痴を聞いて欲しいか慰めて欲しいのかだろう。


軽い気持ちで更衣室へと足を運ぶ大地(だいち)翔流(のぼる)に声をかける。


「どうした翔流(のぼる)。さっきは散々だったな。ん?」


声をかけると鋭い眼光で睨み付ける翔流(のぼる)。明かに様子がおかしい。


「おい大地(だいち)。お前何ヘラヘラしてんだよ。あぁん?」


翔流(のぼる)の奴、珍しく荒れてるな……まああんな事があった後だし当然か。


「悪い悪い。お前の気持ちも考えず……気を悪くしたなら謝るよ。それで俺に用ってなんだ?」


翔流(のぼる)が壁ドンしながら俺に接近してくる。


「お前、空音(そらね)が責められてる時、仲裁に入ってたけどよぉ。まさか空音(そらね)に気があるわけじゃねぇよな?俺を差し置いて空音(そらね)に手出ししたらただじゃおかねぇからな」


ドスの利いた声で俺を脅す翔流(のぼる)。昼休みに吹奏楽部の男子が全員、翔流(のぼる)に呼ばれたって聞いたけど、これだったのか。

厄介な事に巻き込まれたくないし、適当にあしらって………って昔の俺なら思うだろうな。


翔流(のぼる)。今のお前メチャクチャ格好悪いよ。そうやって周りを威嚇(いかく)して牽制(けんせい)して……空音(そらね)に近づく奴を追い払って、そんなのお前らしくないじゃないか」


「らしくねぇじゃねぇ。俺はこう言う奴なんだよ。テメェも逆らうなら容赦しねぇからな」


何を言っても無駄か………。


「俺も空音(そらね)の事が好きだ。その気持ちだけは曲げられないし、負けられない。俺は自分の意志で動くし、お前にそんな事言われる筋合いはねぇよ」


怒った翔流(のぼる)が俺の胸ぐら思いっきりを掴む。


「てっ……テメェ……」


「殴りたいなら勝手にすれば良い。それぐらいでお前の気が済むなら安いもんだ」


翔流(のぼる)を睨み付ける俺。


「チッ……勝手にしろよ。俺を敵に回した事、後悔しても知らねぇからな」


更衣室のドアを思いっきり蹴飛ばし出て行く翔流(のぼる)。まあ、いつも言われてばっかりじゃ俺も悔しいからな。たまには良いだろ。


帰宅していると、目の前に朱音(あかね)が歩いているのを発見する。


「よし、せっかくだから声をかけてみるか」


角を曲がったところで声をかけようとすると……


朱音(あかね)。ちょっと話があるんだけどさ……あれ?」


角を曲がった所で煙のように消えてしまう朱音(あかね)……この前と一緒だ。いったいどんなトリックを使ったんだ?


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