~夢か召喚か転生か~
しばらく他の連載を書いています。そちらが完結したら、とりかかる予定です。
第一話 ~目が覚めたら鬼~
何これ、なんの冗談よ?
「おい、産まれたぞ!!総大将の子供だ!!」
俺、どこに召喚されてんだ。ウケる。周りみんな鬼じゃん。
わらが敷き詰められた暖かい木箱のようなものの中に、俺は今座っている。
ぜってぇ、召喚された系。じゃなかったら、生まれ変わって鬼!かも。
感覚的には俺は俺のままだし。やっぱ召還かな。
なんとなく運命を受け入れてる俺は、現実世界がしょーもなすぎて、それはそれでありだと納得しかけている。
バイトにあけくれて寝る暇なくて。
めちゃくちゃ寝た~と思ったら。
鬼だらけ?何これ。
まぁ、ウェルカム雰囲気だし。
ん。いいや。
「ご子息ですぞ!」「うむ」
ほうほう。どうやらこいつが召還したのね。
「ご容姿が少し個性的ですな。角がありません。これは?」
「神が遣わした救い主かもしれません。」
「急激な進化を遂げた若様。」
ざわざわざわ。
角以外に俺に疑問はなさそうだ。
深く考えてもどうせわからんし。ま、なるようになるか。
あ、召喚じゃないか。産まれたとか言ってたし。
この総大将とか呼ばれてるおっさん(鬼)が父さん。
このモード面白そう。
面白そう。
、
、
、
、
、
面白そう。
あれ。
ここ。
俺の部屋?
ついたままのテレビが大音量で騒がしい。いつもの無理やりいい匂いに持って行った感満載の芳香剤の匂い。
「なんだ、面白い夢だと思ったのに。」
昨日の服のまんま。
シャワー浴びよ。今日のシフト遅番だよな。
昨日コンビニで買ったおにぎり、二個残ってる。
何で三つ買うかね。鮭、ゴマ鮭、いくら。牛丼食べれる値段じゃん。やっぱ食って帰れば良かった。
ふと枕元のシフト表に目をやると
{早番}田中正人
やべ~、今何時だ?ギリギリ間に合うか?!
Tシャツと靴下を取り込んだままの洗濯かごから引っ張り出して、転がるように飛び出した。
読んで頂いてありがとうございました!
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駆け出しですが、長くやっていきたいと思っています。よろしくお願い致します。