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星狩りのレプタイル ー邪眼の蜥蜴と夜空の英雄たちー  作者: 若槻未来
第4章「天馬騎士と氷の獅子」
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Crying Sphinx

(無事かしら、あの子たち……)


 銀色の風が吹く灰の空を恵奈は舞っている。漆黒の翼をはためかせ、子どもたちを探している。


(珠飛亜ちゃんは解凍ができるし、一緒にいるりーくんも大丈夫でしょう。吹羅ちゃんに至っては不死身だけど……)


 末っ子の綺羅、この災害の原因となった彼女は英雄の攻撃を受けた可能性が高い。ここまでの事態となれば襲った英雄も無事ではないだろうが、彼女自身はどれだけ傷を負っているだろう。


(……だけど)


 彼女に対して恵奈ができることは何もない。下手に近づけば凍らされるだけだ。まずは異能を無効化できる吹羅を回収し、綺羅のもとに向かわせる必要がある。


(綺羅ちゃんの位置はおおよそ分かってる。凍結の中心と考えると、おそらくあのあたり……けど、今は行けない)


 心のなかで娘に謝って恵奈は羽ばたきを強める――が。


(……あれ?)


 眼下の柚葉高校、その中庭でふたりの少年少女が争っているのが見える。


(りーくんと珠飛亜ちゃん? どうしたのかしら)


 恵奈はふたりの無事に安堵したが、彼らは争っている。激しい押し問答の後に理里が姉を突き放して去っていく。ただならぬ雰囲気を感じ、恵奈は彼らのもとに降りることにした。

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