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131. 黄道十二星将
「黄道……十二、だと……!?」
『そうだ。夜空を冠す八十八将、その最上位の十二将。そして、彼らを統べる者が、私ーー』
マントの影がそう言うと、光が急速に収まり、彼らはついにその姿を表した。
七つの影。それはめいめいに、全く統一性のない見た目をしている。
頭から牛のような二本の角を生やした巨漢。同じく角が二本生えているものの、槍のように真っ直ぐなそれを頂く下卑た笑みの男。対照的に、天使のような微笑みを浮かべる金髪の少年。ぼさぼさと荒れ果てた長髪をなびかせる男。瓜二つの、ヴィジュアル系メイクの美青年ふたり。そしてーー
中央に浮かぶ、眼帯をしたマントの男。
「このペルセウスが、貴様を排除する」
銀髪の男は、弧を描く剣を理里に向けた。