130. 降臨
「!?」
突然窓から降り注いだ烈光に、怪原家の面々は目を覆う。
「な、何だ!?」
「眩い! 太陽が地に落ちてきたようだ!」
「な、なに……!?」
ちょうど朝食のため1Fのリビングに揃っていた理里・吹羅・綺羅の3人はその光に目を灼かれた。
1秒、2秒、3秒……しばらくして光はだんだん明るさを減らした。だが、今もまだ朝の光とともに、リビングに差し込んできてはいる。
「何……だ……」
ようやく視力が戻り始めた理里は、おぼつかない足で庭に出る。つづいて吹羅、綺羅もその後を追って家を出てくる。
そして理里は、その光が差し込む空を見上げた。
「……!?」
巨大な光の玉が、怪原家の真上に浮いている。まるで太陽が小型飛行機ほどに小さくなって、空から落ちてきたようだ。
その、光の中にはーー
「ひ、と……!?」
七。
七つの人影が、強烈な光の中に浮かんでいる。
それぞれに背格好が違い、屈強な巨体もあれば、華奢で小柄な影もある。まったく同じ体格のものも二人いる。
それぞれが想像を絶するほどの力を有しているのを感じる。影しか見えないながらも、心がその威容に震えている。
だが、
(真ん中のヤツ……あいつは、特にヤバい……!)
彼らの中心に浮かぶ、マントのようなものを羽織った影。背丈や体格が特別大きいわけではないが、とにかく尋常ならざる力を放っている。
その、中心に立つ「マント」が理里を指さした。
『怪原、理里だな』
「……ああ、そうだ! 誰だ、お前らは……!」
『我らはーー
「黄道十二星将」』




