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いつもダンジョンに居ます  作者: ねむねむぴよ
第一部 一章 墓守始めました
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54話


 「さて、そろそろ打ち合わせを始めるぞ」 レイクウッド(元村長)が号令を掛ける。


 「ジ、ジード・・・・」

 「しばらく、そぉっとしといてやれ」ジードを起こそうとするセルジオを元村長が諌める。


 ジードは椅子に座り、真っ白に燃え尽きて灰になっている。

 首筋には、生々しいキスマークが赤いアクセントを付けている。


 「で、どうじゃろのぉ」

 「へなちょこマルコじゃ無理ね、今頃首でも刎ねられてるんじゃない?」

 その通り、このあと機密漏えいの儀でマルコは軍に合流し次第処刑される。


 「あなた、彼に甘い言葉囁いてたじゃない、それってひどくない?」

 ニーニャが少し攻める口調で笑いながら言う。

 「えぇ? 私の心はジードちゃんでいっぱいなの!

 あんなハゲ親父の入る隙なんて、髪の毛一本も無いわぁ!」


 はいはいご馳走様って感じの空気が漂う。


 「話が進まんから茶化すでない!」元村長が大きな声を出す。


 「明日には軍がこの屋敷を囲むだろう。

 戦うにも数千という訳のわからん数を備えて来るらしい。


 ここの皆は、触れてはならない者を見て、声を聴いたはずだ。

 彼らには済まんが、血を流さずに退場頂きたいと思う」


 パンパン!元村長が手を叩き、メイドが入ってくるのを促す。

 「はい、ただいま」

 トレイに乗せた証文を持ってくる。


 「これが何かわかるか?」

 「あぁ、紋章官の鑑定書だな!」

 ケレブレシアが紋章を眺めながら言う。

 「これはまた随分と古風な紋章だなぁ、ゴート(雄山羊)と魚にドラゴンと獅子。

 古の王の血脈の紋章、私の知るものでは無いなぁ・・・・!!!!」

 目を見開き紋章を見る。


 「もしかして、これは絶えた大公家の物か?」

 「うむ、遥か昔に絶えたと思われた血脈じゃて。闇の王も訳ありな事を言うわけじゃ」


 クーリンディアドが難しい顔で唸る。

 「ギリギリまで伏せたほうがいいわね、知れたら戦争になるかも。

 だってさぁ、今の王族より、セルジオの方が血が濃いのだから・・・・」


 「「「!!!!」」」 灰色になったジードさえ戻ってくる。


 セルジオが壁の額縁に飾ってある母の形見を見る。それの視線をみんなが追う。


 「超弩級の殲滅魔法並みの破壊力がありそうね・・・・」ニーニャがこめかみを押さえる。

 「知られればねぇ、二千の兵ともども闇の中かしら・・・・

 紛れを打つにしてもこれはないわねぇ、やっぱりこのカードは禁じ手ねぇ」


 「さて、では如何する? 授爵を受けて尻尾を巻いて出ていくかの?」


 「あのぉ・・・・」

 「何じゃ?、何かあるのか?」


 「何故ダンジョンを渡しちゃ駄目なんです?」

 ・・・・一同がため息を付いた。


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