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いつもダンジョンに居ます  作者: ねむねむぴよ
第一部 一章 墓守始めました
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47話

 様子のおかしい二人を置いて、ニーニャは鑑定に専念する。

 焼け焦げ、先の熔けたピンセットを他のピンセットで取り上げ、細い針のピン先で熔けた部分を調べる。


 「ねぇ、どう思う?」

 鑑定の為に付いてきた、いかにも魔法使ですと言った格好の男性に意見をもとめる。


 「かなり古い紋章ですねぇ。

 都の図書館の古い石版の写しに・・・・

 古代ゴダールと敵対した勢力がこの様な紋章だった気がします」


 「いにしえの敵、彼の者、後ろの王、名前は幾らでもあるぞ!」

 褐色の綺麗な長足切れ長のスリットから覗くエルフが踵を鳴らしながらセルシオの傍にきた。


 『いい匂いがする』


 セルシオは顔が赤くなるのを感じる。

 そして挟むように褐色の紳士が佇み、彼の肩に優しく触れる。


 ジードとレェブラーシカが褐色の二人を目で追っている。

 

 「これは、闇の魔法が施されているが特定の者にしか反応せんだろう!」

 男前な立ち姿がカッコいい女性である。

 しかも胸を張る立ち姿、胸元の開いた革のベストから隠し切れない立派な胸がこれでもかと自己主張している。

 「おぃ!ジード! お前鼻血が出とるではないか」

 元村長がハンカチを取り出し、ジードに渡そうとすると、褐色の紳士が音も無くジードに歩み寄る。

 そして、華麗なしぐさでハンカチを取り出し、ジードの肩に手を回し彼の鼻にそっとハンカチを宛がう。


 『いぁやん♡ ステキ・・・』 レェブラーシカはもう周囲が見えていない。

 彼は、ジードをお姫様抱っこで抱えると、そこそこの体重のある彼を軽々と隣のベットに運んでいく。

 レェブラーシカも彼の後ろをフラフラと付いていく。


 そんな彼女を目で追う男前エルフの目が、猛獣の様に鋭くセルジオが身震いする。


 チョンチョン

 エルフは何のためらいもなく長い綺麗な指で蝋封に触れる。

 「これは、意思を伝える為のメッセージだな」

 一緒の指輪に鋭い視線を向け、頷いたあとうなじに掛かる銀髪を手で掻きあげてセルジオを見る。

 

 「そこの・・・・セルジオとか言ったか?!椅子に座り手を出せ」


 美しい顔で指輪を鋭く見つめた後、セルジオの両手を広げさせる。

 指輪を摘みあげ手のひらの上を左右に動かし、何かを感じたのか、右手の人差し指をそっと指輪にくぐらせる。

 そして、執務室の机に置いてあるペーパーナイフを流れるようなしぐさで手に取ると、ナイフでその指の腹に素早く触れた。


 細い赤い筋が、薄く浮かび一粒の血の玉が指先に浮かぶ。


 その指を褐色の手で巻物の蝋封上に導き、蝋封に落した。

  

パンパカパーン♪ 累計PV50000突破 パチパチ!!


「久々?登場のセルジオです。

新しい二人のエルフさんが、49話で登場しました。


先ほどもお話してたのですが、とても綺麗な地エルフさんです。

あと、まだちゃんと、お話ができてないダンディな男エルフさんですが・・・・

俺、怖くて近寄れません。 ごめんなさい・・・・


担当はジードに任せたいと思います」


『セルジオ!! 助けてくれぇ~!!!』

『まってぇ~♪ クッキー焼いたのよん♪ 逃げないでぇ!!』


ドタドタドタドタドタ・・・・タタタタ(ドップラー効果の付いている足音)


「親友で、ジードの事大好きだけど、ごめん。 俺にも出来ない事は沢山有るんだ・・・・」

 遠い目をするセルジオだった。


引き続き、『いつもダンジョンに居る』を宜しくお願いします。

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