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いつもダンジョンに居ます  作者: ねむねむぴよ
第一部 一章 墓守始めました
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32話

 結局、そのまま日の出を待ち、いつものように家畜の世話をして畑を見回る。

 着替えが無いので、川で洗った服をそのまま着ていたが、まだ湿っていて冷たい。


 気落ちしたまま、日当たりの悪い畑行く。


 葉の色も悪く、とても収穫が見込めそうにない作物を見ると更に気持ちが落ち込み溜息をつく。


 「この冬の蓄えは、無理そうだなぁ・・・・」

 セルジオは折角建てた倉庫に少しでも食料を蓄えられたらと考えていたのだ。

(そもそも、その必要はない程稼いでいるのだが)

 希望通りに成らない現実を諦める。

 今日の分の遺体回収をしようと準備を始め、ダンジョン前でゴーレムの頭を見てまた思い出す。

 急ぎの案件でもない為『また、そのうちでいいか』と思い、そして再びゴーレムは忘却される。


 家に戻り手を洗い、先日の残りの焼しめた固いパンを探すが・・・・ない。


 「あれ? 俺全部食べたかな・・・・」

 インプがベットの下からひょっこり顔をだす。

 彼はインプに知らないかと聞くが『ピギャ!』と意味の解らない返事をされ頭を掻いた。


 コンコン


 「? はい」

 早朝の来訪者、心当たりがないので、恐る恐る戸を開けるとレェブラーシカが居た。


 少し赤い顔をした彼女が「これ、どうぞ」とトレイにのった焼き立てのバンズにハムの挟んであるサンドイッチをツイと渡し、タタタタタと店に走り去って行く。


 目を白黒させていたセルジオだが、背中に「ありがとう」と声を掛ける頃には店の中に消えて行くちんまい子の後姿がかわいかった。


 「内腿すべすべだったなぁ・・・・って、俺ってそっちの趣味? いや、ないない」


 サンドイッチはとてもうまく、店で食べた事のないセルジオの目から鱗が落ちた。

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