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いつもダンジョンに居ます  作者: ねむねむぴよ
第一部 一章 墓守始めました
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19話

 夢をみた。


 多くの兵士の幽霊が、いつものように風に消えた後一人の年老いた男性の声が聞こえた。

 声とともに床を這う靄が見え、膝に手を突き立ち上がりこちらを向く。



 『墓を掘る者に感謝する』


 『我が名はマーリン。破滅が噴出さぬようダンジョンを閉じた者』


 『い・や・・ダン・・・が、・・・・浄化が必要、争いではなく、弔いが必要である』


 『兵士達が喜び泣きながら・・・帰ってゆく、良きかな』


 『私の残され・・・そなたに譲る。受け・・・欲しい。』

 

 『身に着けて・・・かならず助けとなろ・、・・・・・とう』



 机の上に軽い音がした気がした。



 朝目が覚めると、机の上に見慣れた金の腕輪があった。


 「これって、ニーニャさんに預けた腕輪じゃ・・・」

 腕輪は随分貴重で高価なものらしく、詳しく調べるからと半ば強引に都に持って行ってしまったものだ。


 何故ここに預けた物がと、セルジオはいぶかしく思う。

 だがここの所、幽霊が枕元に出る度に埋めたものがテーブルに有るのだから、随分感覚が麻痺しており、ニーニャの所にある物を幽霊が持ってくる事があってもおかしくないと思ってしまう。

 そんな事、あったらおかしい・・・・十分怪異な事だ。


 朝から2往復ダンジョンに潜り塚を作り終わった頃、ジードの声が聞こえてきた。


 「おぉい! セルジオ!!」

 ジードの呼び声が畑に響く。

 「塚に居る!!」


 「ニーニャさん来てるぞぉ!!」

 仰ぎ見る畑の先からジードの姿が見えた。

 「わかった!!直ぐ行く」


 いつもの様に石鋤を担ぎ家へと向かう。

 「袋、頼まないと行けないけど、お金足りるかな・・・・」


 不安な気持ちを見透かした様にひょっこり現れ、側に付き従うインプを抱えワシワシ撫でながら畑を上ると、見慣れない馬車が止まっていた。

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