201話
水浴びの後、いろいろあった。
セルジオ自身は語りたくないのだが、彼の周囲の視線がそれを許さない。
囚人達は、以下と顔形の整った者ばかりであった。
女性陣に関して言えば、過酷な食料事情もあった為かなり痩せていたが、まだ女性らしい丸みを残しており、垢抜けた状態のあられもない姿は目に毒えあった。
シルフィアに至っては、糞尿にまみれドロドロだった頃とは雲泥の差があり、側に居るだけで甘い匂いが漂ってきそうだ。
そして、セルジオに至っては・・・・
湖から上がろうとする彼の姿に、女性陣の視線は釘付け(特に股間に)で、真っ赤になって両手で顔を覆うが、しっかり指の間から見ている・・・・といった状態だった。
囚人達の男性の痩せ細った体より、確かに見応えは有るのだろうが、セルジオにとっては些か気まずい。
服を持って再び腰まで水に漬かり、酸っぱい臭いのする衣類をジャバジャバ洗うのだが、女性陣がだんだんと距離を詰めてくる(特にシルフィアが)。
気が付けば、女性陣とセルジオは並んで衣服を洗う状況を、羨まし気に眺める男性陣の図が出来上がっていた。
・・・・
『あれって、貴方の彼よりおっきくない?』
『うん・・・・そうね・・・・って!なんであんたが知ってるの?』
『え? た、たまたま? それよりあれって種牡馬並みじゃない?!』
『しゅ、種牡馬って・・・・いや、それより彼のを何故しってるのよ!?』
『・・・・私、初めてだから優しくしてね・・・・』
・・・・ささやき声がしっかり耳に届いてくる。
いろいろ聞かなかったことにするセルジオだった。




