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いつもダンジョンに居ます  作者: ねむねむぴよ
第一部 一章 墓守始めました
19/256

9.10話

終わらなかった・・・・11話で・・・・


 村長の息子夫婦が病に倒れ、マルタがリリルの面倒を見てくれている。

 しかし、少し目を離すと隔離病棟へ続く道を3歳のリリルが一人で歩いて行くのを見咎められては連れ戻されていた。


 「リリルね、リリルねぇ、お友達できたの!

 だんごむし、って言うの! ジードにいしゃんがね、リリルとだんごむしさんが友達だって!


 だから、だからね? かあさまに教えに行くの!


 リリルお友達できたって!


 だから、かあさまも とおさまも 病気はやくなおしてって お話しに行くの!」


 ミオールは、不憫な孫娘の切ない申し出を聞き、怒りと悲しみで叫びだしそうな気持ちを奥歯を噛みしめ堪える。

 そして、ゆっくり落ち着いた声で孫を諭しす。


 「リリルや、あそこは大変な病気の人が沢山居ってな?

 小さい子供が行くと、みんながゆっくり寝れんのじゃ・・・・わかるか?」


 「・・・・うん・・・・かあさまも、ねんねするって言ってた・・・・」


 「ただ、リリルの言いたい事も解る。

 どうじゃろのぉ、セルジオの家からは病棟がみえるじゃろうて、少し向こう過ごしてみるかの?」


 「!! かあさま と とうさま の びょうとう見える? いく!!」


 リリルは、ぴょんぴょんと跳ねながら全身で喜びを表す。


 その姿を見るマルタは、背を向けエプロンで涙を必死で拭っていた。



 ・・・・


 急激に重篤化した流行り病、バルザードの救護所以外の患者以外は略全て末期症状となっていた。


 既にミオールの息子は他界。

 妻のカミュも今日明日が峠の様だ。


 リリルはセルジオの両親が住まう村の離れにおり、一日に何度も隔離病棟を見せてもらっているらしい。


 息子の残した資料・・・・

 一番怪しいのはバルザードの長男・・・・しかし証拠がない。


 そんな折、ターニャからの一通の文が村長の元へ届いた。


 ・・・・


 ミオールへ


 バルザードのゲビンを逃がすな! 彼は危険!


         ターニャ

 

 ・・・・


 短い文であったか、この度の首謀者が彼であると直ぐに分かった。

 人を集め、ゲビンの所在を確認するが数日前から彼の姿を見た物が居ない。


 彼の姿が消えたと頃と同時に、作為の感じる噂が耳に届いていた。


 ・・・・特効薬を必ず手配してくれたゲビン。


 ・・・・呪われた場所に村人を押し込んだ、村長と医師。

 ・・・・息子は遺体を弄ぶ狂人、天罰で直ぐに死んだ。


 ・・・・呪われた土地を押し付けた、セバスとマリアも悪人。

 ・・・・時期天罰で死ぬ。


 今まで奔走してきた彼らを知る物ならば一笑に付す絵空事だと断言できるのだが、村長を取り巻く知人が、狙い撃ちされるように発病していく。


 ミオールの顔から血の気が引く。

 彼にとって噂は、まるで犯行予告であった・・・・

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