149話
説明回や新キャラ登場が続き間延びして申し訳ありません。
わかってますとも!必ず温泉回を てっ違う?!
4章はまたスプラッタになりますから今しばらくお付き合いください。(泣)
新ダンジョンに使いの者が訪れ、急ぎセルジオ仮館に戻って欲しいと乞われ走って戻る。
キーストンからセルジオ仮館までそこそこの距離がある為、馬が用意されていたがスルーしようとすると数人の私兵に羽交い絞めにされ、女性の騎手の乗る馬の後ろに無理やり座らされる。
「セルジオ様、しっかり掴まりください! ハッ!!」
急にそんな事言われても、出るとこ出てしっかり括れている女性の体のどこに掴まれば、と逡巡している内に馬が動き始める。
「わぁぁぁっ!!!!」
ちなみにセルジオは馬に乗れない。
全力で坂道を下る馬の揺れは凄まじく、おもわず騎手の体に縋りつく。
「あっ・・・・そ、そこは・・・・」
騎手が何か言っているが、背中で脂汗を流しながら必死にしがみつくセルジオの耳には届いていない。
幾つもの馬車がすれ違う。
「はぁはぁ・・・・セルジオさま・・・・つ、つきました・・・・」
騎手の女性の顔が上気している。
「・・・・は、はぃ・・・ふぇ?!」
今になって気が付く、セルジオの左手はしっかり彼女の胸を鷲掴みにし、右手は股間のすぐ近くの太ももをこれでもかと握り締めている。
騎手の女性が馬から飛び降りるが、腰に力が入っておらず、カクっと膝が折れその場にしゃがみ込んでしまった。
「・・・・だ、大丈夫ですか?」
「ハァハァ・・・・き、気にしないでください・・・・セルジオ様は、お急ぎ下さい。」
潤んだ瞳でセルジオを見つめる真っ赤に上気した騎手が、荒い吐息を吐きながらセルジオに伝う。
この後、セルジオを乗せる馬を操る女性騎手という仕事が、希望者多数でとても凄い倍率の仕事と成るのだが、この場は割愛する。
セルジオはしゃがみ込む騎手に礼を言い、急ぎ執務室に向かう。
「やっと来たか・・・・紹介しよう、王国魔法アカデミー副館長だった、カジミール殿だ」
元村長の前に座る、年配の男性が立ち上がり優雅にお辞儀をする。
色白の笹耳、青い瞳にローブを纏い、長い杖を握る姿はまさに”これぞ魔法使い”といった人物だった。




